IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人(完結) 作:神羅の霊廟
今回はまだ戦闘には入りません。
ザァァァァーー
穏やかな海の上を、総勢13人の戦士達が走る。
牙也「っとと……ようやくバランスが分かってきたぞ」
箒「この感覚を、彼女達はいつも味わっているのか……」
カンナ「何でしょうか、アメンボの気分を味わっているみたいです」
三人が思い思いに言葉を紡ぐ中、川内は牙也の姿をじっと見ていた。
川内「なんか、ソウさん達と戦った時に最初に使ってたのとは違うね」
牙也「フォームチェンジ出来るからな。そっちみたいに一人一人使える物が決まってる訳じゃないから、勝手が効くんだよ」
響「それにしても、フルーツを被るなんて聞いた時はまさかと思ったけど、フルーツと侍か。意外と合ってるね」
牙也「お褒めの言葉どうも。ところでカンナ、アーマーの感じはどうだ?」
カンナ「まだ上手くは動けませんが、大体の使い方は分かりました。今回は皆様のサポートに回らせて頂きます」
惣輔「困った時はいつでもwelcomeだぜ、俺が助けてあげるよ」
影徳「お前は助けられる側じゃないのか?」
惣輔「俺は助ける側だ!」
牙也「助けたと思ったら、今度は自分が助けられるパターンですね分かります」
惣輔「わーん!箒ちゃん、君のその豊満な胸で慰めて!」
箒「眉間を撃ち抜かれたいなら構わんぞ」
惣輔「調子に乗ってすいませんでした」
影徳「セクハラだぞお前」
牙也「後でどつかれてこい」
カンナ「今の発言はさすがに……」
惣輔「お願いですからそれ以上は~!!」
ワイワイ騒いでいると、
吹雪「司令官!敵艦載機です!」
吹雪の言葉に空を見上げると、数十機もの艦載機が牙也達に攻撃せんと飛んできていた。
牙也「氷室!」
影徳「ああ、それじゃ迎撃を開始しようか。牙也、俺、石動、川内でヲ級及びその取り巻きを抑え込む。残りは対空を中心に他の深海棲艦及びスマッシュを迎撃せよ!」
『了解!』
影徳「よし。それじゃ皆、健闘を祈る!」
その言葉と共に、全員が散らばった。
カンナ「電様、本日は宜しくお願いします」ペコリ
電「はわわ……よ、宜しくお願いします!」アワアワ
睦月「電ちゃん、落ち着くにゃしい。電ちゃんとそっくりなのは睦月もびっくりしてるにゃ」
迎撃部隊1ーーメンバー カンナ 電 睦月
カンナがベストシップドライバーを使って変身したライダー『仮面ライダービルドカオス』を見て、電は大いに驚いていた。自身のラビットタンクにそっくりだからだ。
電「ど、どうして艦娘じゃないカンナちゃんがベストシップドライバーを使えるのですか?」
カンナ「それは私にもさっぱり……ですが私が使っているベストシップドライバーは、確か牙也様がお作りになった物の筈……だとしたら、無意識に私に合うように作られていた可能性があります」
睦月「むー……よく分かんないにゃあ」
カンナ「ですが、これで私も戦えます。今までの私は、いつも守られてばかりでしたから……今度は私が牙也様達を補佐しなければ……!」グッ
電「頑張るのです!」
睦月「睦月達も張り切って行きましょー!!」
とそこへ、敵艦載機が飛んでくる。
睦月「睦月、対空戦始めるよ!」
電「なのです!」
カンナ「微力ながら……私もお力添え致します!」
カンナと電はドリル型の武器『ドリルクラッシャー』を、睦月はハンドガンにガトリングの要素を取り入れた武器『ホークガトリンガー』を敵艦載機に向けて構える。
カンナ「ある程度落としたら、私と電様で海上の敵を相手します。睦月様は引き続き対空をお願い致します」
睦月「睦月に任せるが良いぞ!」
電「なのです!」
箒「さあ、私達も始めようか」
雷「いつでも頼ってね!」
暁「暁の出番ね、見てなさい!」
迎撃部隊2ーーメンバー 箒 雷 暁
次々と飛んでくる敵艦載機。しかしどれだけの数が襲って来ようとも、箒達は怯みもしない。
暁「一人前のレディとして、充分な活躍をして見せるわ!」
雷「一人前のレディ(笑)でしょ?」
暁「ちょっと!?」
雷「ま、雷だって負けないわよ!ソウスケ達や私達の居場所の為に、ここは絶対に守りきって見せるわ!」
暁「あ、暁だって負けてないし!」
箒「ふふっ……元気なのは良い事だ」
姉妹の言い合いを見て、箒は小さく微笑む。と同時に心苦しくもなる。何せこれほどに小さくて純粋な子達が前線に立って戦っている。普通なら彼女達は守られる存在だろう。勿論それは『普通なら』である。この世界は、こんな小さな子まで戦いに巻き込んでいるのか。そう考えると、箒はいたたまれない気持ちになる。
雷「箒さん!」
雷の声がして、箒は思考の波から引き戻される。見ると、三人がいる場所からすぐ近くの海上に、深海棲艦やスマッシュの群れが見えた。
暁「来たわね……暁だってやれば出来るって所、見せちゃうんだから!」
雷「私も頑張るわよ!行きましょう、箒さん!」
箒「……ああ!」
響「皆持ち場に到着したみたいだね。私達も私達の仕事を始めようか」
夕立「ぽい……」
吹雪「はい!」
迎撃部隊3ーーメンバー 吹雪 夕立 響
何やら夕立に元気がない。吹雪も響も心配していた。
夕立「ぽい~……夕立も箒さんと同じ部隊が良かった~……」
吹雪「司令官が決めた事なんだから、仕方ないよ」
夕立「でも~……」
響「これが終わったら、好きなだけ甘えに行けば良いと私は思うよ。箒さんも拒みはしないだろうし」
夕立「ぽい?」
吹雪「そうですよね……箒さんだって、嫌なら嫌ってはっきり言うだろうし」
響「そう。それに、きちんと私達の仕事を頑張ったって事を知れば、箒さんだって褒めてくれるよ。勿論司令官もね」
夕立「ぽい……」
夕立「分かったっぽい。箒さんのおっぱいをまた揉む為に、夕立頑張るっぽい!」
吹雪「胸を揉むのが目的になってない!?」
夕立「気にしたらダメっぽい!」
響「気のせいだよ」
吹雪「いや、そんな訳ないでしょ!?」
夕立「そうと決まったら、早く終わらせて沢山褒めてもらうっぽい!」ザアッ
元気になった夕立は、いち早く敵を倒さんと突っ込んでいく。
吹雪「あ、ちょっと夕立ちゃん!?待ってよ~!!」
響「……ふふっ。ちょっと煽り過ぎたかな」
川内「夜戦だ夜戦だ~!夜戦が私を待ってるぞ~!」
牙也「ぶれないねぇ、川内は」
影徳「それが川内の良さでもあるんだけどな」
惣輔「皆余裕そうだねぇ。そろそろ目標の目と鼻の先に着くってのに」
空母ヲ級迎撃部隊ーーメンバー 牙也 影徳 惣輔 川内
テンション高く先頭を進む川内を見ながら、三人は苦笑いを浮かべる。分かっているとは思うが、ここは戦場のど真ん中。しかも、敵全体を指揮するトップがすぐ近くにいる場所。そんな場所にいて、彼らみたいに余裕そうにして話をする等と、普通なら言語道断である。
普通なら、だが。
牙也「さっきから小物ばっか飛んでくるんだけどさ、あいつは自分が先頭に立つって言う考えは無いの?」
影徳「馬鹿野郎、空母でそんな事が出来る奴は相当の猛者だろうに。そもそも近距離戦闘の為に作られた訳じゃないのは、牙也だって分かってるだろ?」
牙也「トップが前線に立ってこその軍団だろ?自分から進んで前に出ないで、何がトップだよ」
影徳「それはトップに相応の力があってこその話だろうに」
軽い話をしながらも、四人は次々と襲い掛かってくる敵艦載機を落としていく。しかも、艦載機が飛んできた方向を一つも見ずに。その方向から飛んでくるのが分かっているかのように、片っ端から鉄屑に変えていく(未知の生物故に鉄屑という表現で大丈夫なのかと考えたいところだが、ここはあえて触れないでおく)。
惣輔「二人共、それくらいにしておけ。そろそろ大将が出てくるぞ」
川内「や・せ・ん!や・せ・ん!」
言い合いになっている二人を惣輔が仲裁し、川内はいつも通りのテンションで手に持つ刀型の武器『四コマ忍法刀』を振り上げる。と、
??「……自ラココニ来タノカ。命知ラズメ」
不気味な片言声が響き渡る。四人が揃ってその方向を見ると、
??「……モウ一度、海ノ底二沈メテヤロウ……」
牙也が言っていた、魔法使いのような見た目に頭部の大きな口が特徴の深海棲艦がそこにいた。
川内「空母ヲ級……!」
影徳「そら、トップのお出ましだ……!」
牙也「ハハッ、そうでなきゃ面白くない……!」
惣輔「皆忘れるなよ。俺達の役目は、ヲ級及びその取り巻きをここで抑え込み、他への援軍を阻止する事……俺達が踏ん張らなきゃ、俺達の負けだ」
牙也「分かってるよ。さあ……幕開けだ!」
牙也がセイヴァーアローから矢を放ち、戦いが始まった。
次回からは、各部隊の大まかな動きをお送りします。