機動戦艦ナデシコ コハクのモノガタリ   作:ただの名のないジャンプファン

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第15話

 

ロシア、クルスク工業地帯。

かつてその地は陸戦兵器の軍需産業で栄えた町だった。

そこへ、またもや連合軍の防衛網を突破してチューリップが来襲。

まず、ヤドカリと呼ばれる小型の虫型機動兵器を多数地表に投下させると、次にチューリップは工業地帯へと着陸し、その中からはカタツムリの殻にナナフシの身体をくっつけた様な無人巨大レールガンの砲台が姿を現した。

先日、テニシアン島に落下したチューリップ同様、今回のチューリップもゲートタイプのものではなく、輸送タイプのものであった。

連合軍はこの砲台をナナフシと名付けた。

ナナフシは完全な固定砲台なのか、その場から動かない事が連合軍の監視衛星で確認された。

移動しないとはいえ、木星兵器をこのまま放置するわけにはいかない。

連合軍は早速このナナフシの攻略へと踏み切った。

 

「此方、第32特殊機甲連隊!!救援を乞う!!繰り返す!!直ちに救援を‥‥!!ぐぁぁぁぁぁー!!」

 

ナナフシ攻略へと向かった連合軍の攻略部隊からは悲痛な叫び声や弾幕、そして何かが壊れる様な轟音がしたと思ったら、通信が途絶した。

 

「第32特殊機甲連隊どうした!?応答しろ!!第32特殊機甲連隊!!」

 

「第32特殊機甲連隊のシグナルロスト!!全滅です!!」

 

「くっ‥‥」

 

後方に設置されたナナフシ攻略部隊の司令部では重い空気が漂い、司令官は苦虫を嚙み潰したように顔を歪めた。

 

 

~連合軍 総司令部~

 

 

「また、ナナフシの攻略は失敗か‥‥」

 

「はい、残念ながら‥‥」

 

連合軍はナナフシの攻略に手を焼いていた。

当初は固定砲台の攻略など、容易いかと思われていたが、3度の総攻撃で既に精鋭部隊をいくつも失い人的、物的被害がかなり出ている。

これ以上の消耗は今後、この戦争にも影響しかねない。

 

「これ以上は無駄に戦力を失う訳にはいかん」

 

「しかし、次は誰をナナフシの攻略へ差し向けますか?」

 

「‥‥あの男の艦にやらせよう」

 

「しかし、大丈夫でしょうか?」

 

「何、手柄と出世欲に貪欲なあの男の事だ。此方の命令は嬉々として引き受けるさ。例え自分が乗る艦の乗員が何人死のうとね」

 

「ですが、万が一、ナナフシの攻略が成功しましたら‥‥」

 

「その時はあの男ではなく、ナナフシを破壊した者へ褒美を与えればそれでいい。実際にナナフシを破壊するのは十中八九あの男ではないのだからな」

 

「承知しました。では、直ちにナデシコへ指令を送ります」

 

ナナフシの攻略に頭を悩ませた連合軍はそのナナフシの攻略をナデシコへと通達をしたのだった。

 

 

~ナデシコ ブリッジ~

 

「クルスク工業地帯‥アタシ達の生まれるずっと昔は軍需産業‥とりわけ陸戦兵器の開発で盛り上がっていた土地よ」

 

連合軍から送られて来た指令を話すムネタケに、戦術スクリーンを操るブリッジクルー

 

「このクルスク工業地帯を木星蜥蜴が占拠したの‥‥その上、奴等ったら、今までどの戦線でも確認されていない新兵器を投入してきたの‥‥」

 

「その新兵器の破壊が今度の任務という訳ですね、提督?」

 

「そうよ、艦長。司令部ではアレを"ナナフシ"と呼んでいるわ」

 

ムネタケが戦術スクリーンから目を上げ、クルーを見回す。

スクリーンには巨大な主砲を悠然と空へと構えるナナフシの映像が映る。

 

「今まで、軍の特殊部隊が破壊に向かったわ‥3度攻撃を仕掛けているけど、3回とも全滅‥‥」

 

「なんと不経済な‥‥」

 

ムネタケの言葉にプロスペクターが電子ソロバンを取り出し、損害を計算して唖然となる。

その数字を覗き見ていたミナトとゴートの顔にも驚きがみえる。

 

「そこでナデシコの登場、グラビティブラストで決まり!!」

 

「そうか、遠距離射撃か!!」

 

「その通り」

 

ユリカがナナフシの攻略をナデシコの切り札であるグラビティブラストで一気に片を付けると言う。

 

「安全策かな?」

 

「経済的側面から見ても賛同しますよ」

 

ジュン、エリナ、プロスペクターもユリカの作戦を支持する。

 

「それにエステ部隊も危険に晒さずに済みますしね♪」

 

「回りくどいなぁ、艦長。それを言うならアキト君が、でしょう?」

 

「は、はい‥‥」

 

ミナトの突っ込みに頬を染め照れるユリカ。

 

「あら、言ってくれるわね~♪」

 

ミナトがニヤリと笑う。

 

「‥‥」

 

ユリカの説明に何だか腑に落ちない様子のコハク。

 

「コハク、どうしましたか?」

 

そんなコハクにルリは声をかける。

 

「あっ、いや‥ナデシコが就航したばかりの頃ならと兎も角、今は連合軍の艦もグラビティブラストやディストーションフィールドも装備しているのになんで連合軍は今回、艦長が立てた作戦の様にやらなかったんだろうと思って‥‥」

 

「そう言いえばそうですね‥‥」

 

「提督、何で軍は負けたんですか?特殊部隊なんて精鋭まで投入したのに?戦艦は投入しなかったんですか?」

 

「陸軍の連中が強引でね、今回の作戦に宇宙戦艦は投入されなかったの‥‥で、意気揚々とナナフシの攻略に向かっていたんだけど、対空砲火が思いの外、強力でね。それを打ち破れず、降下する前に輸送機ごとドカンよ。でも、ナデシコのディストーションフィールドなら問題はないはずよ」

 

ムネタケは軍の敗北理由とディストーションフィールドやグラビティブラスト搭載艦がナナフシの攻略に使用されなかった訳を話す。

連合軍は各国の海軍、陸軍、空軍、宇宙軍から成り立っている。

この戦争は宇宙から飛来する侵略者の魔の手から地球を守ると言う名目であるが、実際は連合軍の中でも宇宙軍が幅を利かせているこの戦争‥これ以上、宇宙軍に手柄を奪われてたまるかと言う陸軍が宇宙軍の参加を拒否して此処まで被害を大きくさせたらしい。

 

(それなら、ナデシコではなく、宇宙軍に命令すればいいのに‥‥)

 

そう思う反面、

 

(宇宙軍の艦艇の中で撃沈されても対して影響や被害はないと思われているのかな?もし、そうだとすれば、ナデシコは今後、使い捨ての様な任務ばかりを受け負わせられるかも‥‥)

 

ナデシコは既に連合軍からは捨て駒扱いされているのではないかと思うコハクであった。

 

「"はず"では危険ではありませんか?戦場において絶対なんてありえませんし、慢心は判断を誤らせる元になりかねませんよ。此処はエステバリスで先行偵察をした方がよろしいのではないでしょうか?」

 

コハクはムネタケに忠告するが、

 

「あら?それじゃあ、貴女は自分の乗る艦の事を信じていないの?」

 

「い、いえ‥そう言う訳ではないですけど‥‥」

 

「なら、黙っていなさい。艦長もエステによる偵察はあまりしたくないみたいだし」

 

「‥‥」

 

何だか、釈然としないが、ムネタケはコハクの意見には耳を貸さず、ユリカもエステバリスのパイロットの生命が危険になるかもしれないと言う事で、ナデシコからの長距離射撃の作戦を変更する事はなかった。

勿論エステバリスでの偵察の許可も出撃命令も出さなかった。

 

「作戦開始まであと8分30秒」

 

「グラビティブラストにエネルギーバイパス回路接続」

 

何か嫌な予感を抱きつつもグラビティブラストの発射準備を行うコハク。

 

「エネルギーチャージと共に山影から出てグラビティブラスト発射、ドーンと決めちゃって下さい!!」

 

「予定作戦ポイントまで17000」

 

ルリのオペレーターを聞きながらグラビティブラストの引き金に指をかけるコハク。

そして間もなく、山を抜けると言う所まで来た時、

 

「敵弾発射」

 

「えっ?」

 

ナナフシから発射された黒いエネルギーの固まりが山の一部を削り取り、ナデシコの左舷側のディストーションブレードを奇麗に打ち抜いた。

 

「‥‥何か当たった?」

 

ユリカが呆然と呟く。

次の瞬間、轟音と共に左舷側ディストーションブレードから爆発が上がる。

これまでに経験した事のない衝撃に襲われるナデシコ。

 

「ディストーションフィールド消失!!」

 

「被害は18ブロックに及んでいます」

 

「相転移エンジン停止!!」

 

フィールドが消失し、エンジンも止まりいきなりピンチになるナデシコ。

しかし、フィールドがあったからこそ、空中で爆発することはなかった。

 

「きっとナナフシの正体は重力波レールガンね」

 

そこへ、イネスが空間ウィンドウに現れナナフシの正体をユリカに告げる。

たった1発の砲撃で相手の正体を見破るあたり、イネスの観察眼は凄いのかもしれない。

 

「操舵不能!!墜落します!!」

 

「補助エンジン全開」

 

「そんなの聞いている場合じゃありませ~んっ!!」

 

ナデシコが墜落しかかっている状況にも一切動じず、説明を行うイネスにユリカが叫ぶ。

墜落していくナデシコは補助エンジンをフル稼働させる。

噴射口から青い炎が噴き上がり体制を立て直そうとするが、補助エンジンのみでは出力が足らず、落下の速度を多少緩める程度の気休めにしかならなかった。

ナデシコは山間部の木々を押し倒しながら胴体着陸した。

凄まじい衝撃がナデシコを襲う。

ブリッジに立っている者は1人としていない。

 

「威力は凄いけど、マイクロ・ブラックホールの精製に時間がかかるでしょうから、暫くは安全だわ」

 

イネスが説明を締め括る。

ブリッジに立っている者がいないあの衝撃の中、転ぶことなく説明していたイネス。

一体どういうバランス感覚をしているのだろうか?

 

「キチョーなご意見、どーも‥‥でも、これからどうしよう‥‥」

 

指揮卓に何とか這い上がったユリカが呟く。

あっさりと終わるかと思ったナナフシの攻略。

やはり、コハクの言う通り簡単には終わらなかった。

今後の策を検討する為、作戦室に主要クルーが集まる。

だが、作戦図を前に重苦しい雰囲気に包まれている。

 

「対空防御は完璧‥‥空からの攻撃は難しいか‥‥此処はやはり地上からナナフシを攻撃しないとダメかな?」

 

ジュンが作戦図を前に呟く。

イネスの話ではマイクロ・ブラックホールの精製には時間がかかり、次の発射は12時間後の明朝5時。

その時はマイクロ・ブラックホール弾が地表で炸裂することになる。

しかし、今のナデシコは修理中の為、飛び立つことも動くこともフィールドを張る事も出来ない。

次のナナフシの攻撃を受ければナデシコは消滅する。

爆心地から放出されるガンマ線により辺りを死の大地と化して‥‥

ウリバタケ達整備班も現在、必死の修理作業を行っているが、被害があまりにも広大すぎて明日の朝5時までには終わらない。

次のナナフシの攻撃前に何としてでもナナフシを破壊しなければならない。

 

「そう‥だね‥‥エステバリスによる地上進攻作戦、それしか方法はありません」

 

そう言い切るユリカだが、その表情は冴えない。

エステバリスによる地上進攻作戦。

エステバリスのパイロットであるアキトも今回の作戦には参加するだろう。

また、アキトを危険な目に合わせてしまうことになるのかとユリカとしては心苦しい心境だった。

 

「パイロットは会議室に集合。ブリーフィングを行う」

 

ゴートとアキトを含むエステバリスのパイロット達が会議室へと向かう。

その様子をコハクはジッと見ている。

 

「コハク‥‥まさかと思いますが、自分も行く‥‥なんてことは考えていませんよね?」

 

「えっ?ま、まさか‥‥そんな事‥‥」

 

ルリがコハクの事をジト目で見てくる。

そんなルリにコハクは乾いた笑みを浮かべながらルリから視線を逸らす。

とは言え、地上戦での攻略ならば、参加数は1機でも多い方が作戦の成功率が上るかもしれない。

力があるのに力になれない。

なんだか、自分が無力な存在に思えるコハクだった。

 

「‥‥」

 

(コハク、また何か無茶な事をしようとしていますね‥‥)

 

もしかしたら、コハクはこの作戦中に何かするかもしれない。

そんな予感を覚えるルリだった。

 

 

~ナデシコ 会議室~

 

「作戦開始時刻は1900時。作戦指揮はアカツキに任せる」

 

「了解、皆、よろしく」

 

「装備はアカツキ、テンカワは砲戦フレームに換装、他は陸戦フレームを使用する。ルートは‥‥」

 

ゴートが作戦についての概要を説明する。

作戦開始時刻、指揮官の任命、使用する装備、現在位置からナナフシまでの道のりその他諸々‥‥

 

「以上、何か質問は?」

 

作戦の概要を説明し、次にパイロットからの質問があるかを問う。

 

「あの‥‥質問いいですか?」

 

アキトが恐る恐る手をあげる。

 

「なんだ?」

 

「コハクちゃんは今回の作戦には参加しないんですか?」

 

アキトもやはり、コハクが参加した方が作戦の成功率があがると思い、ゴートに質問をした。

それにコハクのプロヴィデンスも外部バッテリーがあるので、ナデシコからの重力波ビーム圏外での活動も出来る。

 

「残念ながら、コハクは今回の作戦には参加しない」

 

「どうして‥‥?」

 

「コハクはネルガルではパイロット契約を結んでいない‥‥それ以前に‥‥」

 

「それ以前に?」

 

「‥‥彼女がコハクの参加を認めないと言ってきてな‥‥」

 

「彼女?」

 

「「「「あぁ~成程」」」」

 

アキト以外のパイロット達はゴートの言う『彼女』に思い当たる節があった。

 

「ルリルリ、コーくんの事、ホントに可愛がっているからねぇ~」

 

「危ない戦場へ出す事は許さない‥‥か‥お姉さんと言うよりも過保護なお母さんにクラスアップしていないか?」

 

「‥‥」

 

アキトを除くパイロット達はルリとコハクの関係を笑っていたが、アキトはジッと無言を貫いていた。

 

 

~ナデシコ 格納庫~

 

格納庫では、アキトのエステバリスに整備班員が補給物資を載せている真っ最中だった。

 

「補給物資担当はアキトだぁ~っ!じゃんじゃん積み込め~っ!」

 

拡声器を使ったウリバタケの怒号が格納庫に響き渡る。

 

「「「「「うぃっ~す!」」」」」

 

アキト機に張り付いた整備班員も負けずに声を響かせる。

そんな中、アキト機に張り付いている整備班員に混じり、ホウメイがしきりにコクピットを叩いている。

 

「テンカワ~!!おーい!!アキト!!誰か、特別通信送れる人いる?」

 

しかし、コックピットの中に居るアキトは気付いていないようである。

実はこの時、アキトはユリカから特別通信を受けていたのだ。

ホウメイはリョーコに頼んで特別通信を送ってもらった。

 

「テンカワ!!」

 

「うわっ!?お、俺が悪かった!人として間違っていた!ゆ、許して下さい!」

 

「何言ってんだ?お前?それより、ホウメイさんが呼んでいるぞ」

 

リョーコに言われて此処でようやくアキトはホウメイに気づいた。

 

「携帯食じゃ味気ないから沢山食糧積んでおいたから」

 

「いくらなんでもこんなに一杯いらないよぉ~」

 

アキトのエステバリスの背中には巨大な風呂敷包みを背負っている。

 

「お客のオーダーに応えるのが一流のコックの鉄則ってもんだろう!?」

 

ホウメイの言葉を受けて辺りを見回すとヒカルとイズミがアキト機に手を振っている。

 

「アキトくん、仲間、仲間」

 

「頼むぜ、テンカワ。女の子の期待がかかっているんだから」

 

ヒカルとリョーコは戦闘配食を楽しみにしている様子。

 

「はぁ~」

 

「くぅぅ~っ、にくいぜ、この~!羨ましいぞ、テンカワ・アキト~!!」

 

「「「「「「にくいぜ、この~!羨ましいぞ、テンカワ・アキト~!」」」」」」

 

ウリバタケと整備班員達が女性陣の期待?を一身に背負ったアキトに羨望の声を上げる。

そして出撃時間となり、

 

『よし、物資も積み終えたし、そろそろ行きますか?色男君』

 

アカツキもアキトをからかうように出撃を促す。

その言葉を受け、ナデシコから5機のエステバリスがナナフシ攻略の為、出撃していく。

 

 

~ナデシコ ブリッジ~

 

「各エステバリス、発進しました」

 

「まもなく重力波ビーム圏外に出ます」

 

こうしてナナフシ攻略作戦がスタートしたのだが‥‥

 

「ビシ!」

 

ブリッジに入ったプロスペクター、ゴート、エリナが目にしたのは20世紀半ばの英国か独逸軍風のお揃いの軍服に身を包んで敬礼するユリカ達ブリッジクルーの姿だった。

唖然とするプロスペクターとゴート。

 

「まあ♪」

 

そしてなぜか顔を輝かせるエリナ。

 

「新手のコスプレかね‥‥?」

 

ブリッジに入った当初は唖然としていたが、ようやくここで口を開いたゴートはブリッジクルーの服装について尋ねる。

ゴートの質問にまずはメグミが答える。

 

「これはセイヤさんが」

 

そしてミナトが続く。

 

「この方が作戦指令部っぽいからって」

 

ジュンが結ぶ。

 

「貸してくれたんです」

 

そしてユリカが再度敬礼する。

 

「ビシ!」

 

それに続くブリッジクルー。

 

「「「「「ビシ!!」」」」」

 

揃いの軍服を着ての総員敬礼姿はある意味、壮観である。

なお、この時ウリバタケは大航海時代の提督風の衣装を着ていた。

 

「ルリさんとコハクさん‥貴女達も‥ですか?」

 

プロスペクターが呆れる様な口調でルリとコハクに尋ねる。

コハクは兎も角、ルリはこうしたコスプレには興味ないと思っていたのだが、ルリは鉢巻をして日本の戦国時代の水軍か足軽風の鎧を着ている。

コハクはルリと同じく鉢巻を巻き、袴に浅葱色のだんだら羽織‥新撰組の衣装に身を包んでいた。

 

「此方の作業も始まった。ドクターが観測衛星から送られてきたデータを分析中だ。それが済めば新しい情報も得られるだろう」

 

「ほんとバカばっか」

 

ルリは半ば諦め顔で呟く。

 

「あの‥‥もしかして、本当は嫌?」

 

ジュンが恐る恐るルリに尋ねる。

 

「大人ですから‥‥」

 

ルリはジュンの質問に一言呟く。

今回、ルリはこうしたコスプレ衣装を着ているのはユリカ達に強引に着せられたわけではなく、コハクがコスプレ衣装を着た後、

 

「あれ?ルリは着ないの?」

 

と、上目遣いで聞いてきた為であった。

ブリッジがコスプレパーティーの会場となりつつある中、ナナフシ攻略に向かったエステバリス隊は、丘を越え、山越え谷越え、川まで越えて現在、モアナ平原を同日22時30分で通過し、食事と休憩の時間に入っていた。

勿論食事を作ったのはアキトだった。

そしてエステバリス隊のパイロット達が休憩していると、野営地付近に爆音が響く。

何かが自分達に砲撃をしてきたのだ。

 

「敵襲?」

 

「おう、そんな訳で敵さんの映像、送るぜ」

 

リョーコが砲撃してきた敵の姿をナデシコに送る。

空間ウィンドウに映るのは、重厚なエンジン音とキャタピラ音を鳴り響かせてエステバリス隊に接近する鋼鉄の車の群れ‥‥。

 

「車洗う‥それは、洗車」

 

イズミのギャグは相変わらず寒いが、彼女は敵の正体を的確に見抜いていた。

 

「「せんしゃ?」」

 

一方、ジュンとユリカは意味が分からないのか首を傾げる。

 

「車を洗う行為ではなく、漢字で戦う車と書くんです。今、エステバリス隊を襲撃している敵の車両の名称です」

 

コハクが「せんしゃ」の意味をユリカ達に教え、

 

「知らないのも無理はないが、二世代前の陸戦主力兵器だ」

 

ゴートが補足説明をする。

 

「なるほど、戦車で地上の守りを固めるとは考えたわね」

 

「現地調達有効利用‥‥なんとも経済的な戦いをする。我々も見習わないと」

 

ムネタケとプロスペクターも敵の戦術には感心している。

空の守りはナナフシが、そしてそのナナフシがある地上の守りを工業地帯に放置されていた戦車で守る。

確かに合理的な戦法だ。

ヤドカリを多数投下していたのはこのためだった。

 

「でも、スペックを見る限りじゃエステの敵では‥それに相手は二世代前の兵器ですし‥‥」

 

ジュンはエステバリスと戦車では戦いにならないのではないかと言うが、

 

「本来ならそうですけど、敵はどうやら数の力で迫ってきているみたいですよ」

 

コハクは敵が人海戦術をとってきた事を指摘する。

 

「コハクの言う通りだ。いくら旧式とはいえ、数が多ければ脅威に値する」

 

「それに今のエステはナデシコからの重力波の圏外で使用できるエネルギーには限りがありますからね」

 

ゴートも多数の戦車と少数のエステバリスではエステバリスがいかに優れた兵器であろうと厳しいと言う。

しかもコハクの指摘通り、エステバリスは今、外部バッテリーで起動している。

バッテリーがなくなれば、動く事は出来ず、いくら戦車よりも性能が勝っているエステバリスと言えど、動くことが出来なければ勝つことは不可能だ。

 

「艦長、一大事よ」

 

そこへイネスが映った空間ウィンドウが現れる。

 

「はい?」

 

「悪い知らせよ」

 

「どれくらい?」

 

「そうね、かなり悪い知らせよ」

 

イネスからかなり悪い知らせが来た時、エステバリス隊は戦車と戦闘に入った。

陸戦フレームを装備した3人娘が弾幕を張り、戦車の進攻を抑える。

 

「アキトとアカツキは今のうちに行け!」

 

「すまない!任せるよ、リョーコ君!」

 

短く礼を残し、アカツキはエステを走らせる。

 

「テンカワ君、行くよ!って、おい!?テンカワ君!!」

 

「イヤだ!俺は戦う!!」

 

そう叫ぶとアキトは戦車へ向かって砲撃を始めてしまう。

 

「止めろ!無駄弾を使うな!」

 

アカツキ機がアキト機の装備しているキャノンライフルを無理矢理押さえ込み砲撃を強引に止めさせる。

 

「何すんだよ!?」

 

「この砲戦フレームは対ナナフシ用の切り札なんだ!此処はリョーコ君達に任せて僕達は先を急ぐんだ!」

 

「なっ!?仲間を見捨てていくのかよ!!」

 

「そうじゃないさ!ここで主力の砲戦の残弾を使い切るわけには行かないだろう!」

 

言い争うアキトとアカツキ。

その間にも砲弾がエステバリス部隊に降り注ぐ。

そしてその中の1発が運悪く補給物資が入ったオカモチに命中する。

 

「バッテリーが!!」

 

「だから言わんこっちゃない…」

 

「うるせぇー!!」

 

砲撃を再開するアキト。

 

「止めろ!」

 

「ウオォォォォォッ!」

 

アカツキ機の制止を振切り、アキト機は砲撃を続ける。

やがて戦車からの砲撃が沈黙する。

どうやら粗方片付けた様だ。

 

「…ハァッ…ハァッ…」

 

「どう?気が済んだ?」

 

「イ、イネスさん‥‥」

 

アキト機のコクピットにイネスが映る空間ウィンドウが現れる。

 

「悪い知らせよ。ナナフシが動き出したわ」

 

「「「「「え?」」」」」

 

他のパイロットもその言葉に驚きの表情を見せる。

 

「まだデータ不足だけど、次の発射は明朝5時より早くなるのは確実よ」

 

「じゃあ‥‥」

 

「そう、ナデシコの‥‥いえ、このクルスク地方の蒸発までもう時間がないわ」

 

「作戦パターンをAからDに移行!」

 

イネスの報告を聞き、ゴートが作戦パターンの変更を指示する。

 

「「了解!」」

 

補給物資が無くなった事で作戦内容を変更せざるを得なくなった。

しかも時間もない。

そこで‥‥

 

「「「いってらっしゃ~い♪」」」

 

アキト機とアカツキ機のエステバリスが鉄橋を走り去っていくのを手を振って見送る3人娘。

 

「帰って来いよ~!」

 

「こい、こ~い♪」

 

リョーコとヒカルがそれぞれエールを送る。

 

「ホント、帰って来いよな‥‥」

 

「でなきゃ困るよぉ~私達動けないしぃ~」

 

「そうだな、バッテリーはアイツ等に渡しちまったしな‥‥」

 

そう言ってリョーコは動かなくなった自分達のエステバリスに視線を移す。

そんな中、イズミがハッと顔を上げる。

 

「静かに!!‥‥何か聞こえる‥‥」

 

イズミは目を閉じて耳を澄ませる。

 

「何?またシリアス・イズミ?」

 

ヒカルが茶化すがイズミの態度は真剣そのものである。

やがてヒカルやリョーコの耳にもその音が聞こえ始める。

キュラキュラと大地に鳴り響くディーゼル音とキャタピラ音が‥‥

 

「なぁ、イズミ‥‥この音って、もしかして‥‥」

 

リョーコの頬に冷や汗が一筋流れ出る。

 

「ああ、間違いないね‥‥」

 

3人娘の目に映ったのは多少の被弾はしているが、確実にこちらへ向かって走って来る1両の戦車の姿だった。

 

「冗談キツいぜ‥‥」

 

リョーコは顔を引き攣らせながら迫りくる戦車を見る。

何もせず、やられる訳にはいかないので、リョーコ達は手持ちの武器である拳銃で反撃を試みてはいたが、尽く分厚い装甲に弾き返されていた。

そりゃあ、拳銃で戦車を撃破するのであれば、ブルースチールのランタンを提げた歩兵がもつ特殊な拳銃とその戦法でもとらなければ不可能の近い。

 

「チキショー!こんなんじゃ歯がたたねぇ‥‥」

 

「リョーコさん、確かエステに吸着地雷があったでしょう!?それを使って!!」

 

コハクがリョーコにアドバイスを入れる。

 

「吸着地雷?んなもんどーすんだよ?」

 

「戦車の底に仕掛けて!!その部分は他の部分と比べて装甲が薄いから!!」

 

「了解!!ヒカル!!吸着地雷をとって来い!!それまで援護してやる!!」

 

「わ、分かった!!」

 

ヒカルが自分の機体から吸着地雷を取りに行き、リョーコとイズミが戦車に無駄だと分かりつつも拳銃で反撃する。

 

「ヒカル、まだか!?」

 

「もうちょっと待って‥‥取れた~!!よいしょっと」

 

ヒカルが吸着地雷を取りに言った直後に戦車がヒカルのエステバリスに体当たりをする。

 

「あぁ~私のエステ~」

 

ヒカルから吸着地雷を受け取ったリョーコはヒカルのエステバリスに乗り上げた戦車に向かって走り、戦車の車体の下に吸着地雷をセットする。

一瞬の間をおいて車体の下で爆発が起き、戦車が動きを止める。

その隙にイズミが車両に駆け上がり、ハッチを開け、戦車を操っていたヤドカリに銃弾を撃ち込む。

 

「目にキス‥‥命中‥‥」

 

「はいはい」

 

リョーコ達が戦車を倒した頃、アキトとアカツキはナナフシへと急いでいた。

 

「エネルギーも弾薬もギリギリだ。今後は勝手な行動は慎んでくれよ、いいね?」

 

「‥了解」

 

アカツキの空間ウィンドウが閉じられる。

 

「何だよ、偉そうに‥‥」

 

その時、突然爆発が起きる。

 

「何だ!?」

 

「今までのオモチャとは違うみたいだね」

 

爆煙の向こうから姿を現した"それ"は三連装の主砲に10門近い副砲を備えた多連装戦車だった。

 

「くそーっ!」

 

アキトがライフルを構える。

 

「待て!焦るな!」

 

「じゃ、どーすんだよ!」

 

攻撃を止めるアカツキにアキトが吠える。

 

「コイツに構っているヒマはないんだ!このままナナフシまで突っ切るよ!」

 

エステバリスを反転させて逃げるアキトとアカツキ。

 

「苦戦してやがるな、2人共!」

 

「え!?リョーコちゃん?」

 

エステバリスと化け物戦車の間に1両の戦車が割って入る。

リョーコ達は先程撃破した戦車を鹵獲して此処まで来たのだ。

 

「助かるよ!んじゃ、そういう事で‥‥」

 

「そうだな」

 

頷き合うリョーコとアカツキ。

ヒカルとイズミも頷いている。

 

「え?ど、どーすんの?」

 

1人だけ話の展開に着いていけないアキト。

 

「つまり、君はナナフシにGo!僕達は戦車に‥‥Let's Go!」

 

アカツキがエステバリスを反転させる。

リョーコ達の戦車も化け物戦車に向かって突撃する。

 

「で、リョーコ君?何か策はあるのかな?」

 

アカツキが尋ねる。

 

「このまま体当たりだ!」

 

「「「やっぱり~!止めても聞かないその性格~」」」

 

リョーコ達の戦車が化け物戦車のキャタピラの下へ潜り込む。

 

「今だ!ロン毛!」

 

「オーライ!でっかい戦車はこう叩けってか!!」

 

ハルの底を見せた化け物にアカツキはキャノンライフルを多連装戦車に叩き込む。

化け物もむざむざやられてたまるかとばかりにアカツキ機を射界に捉らえる副砲を乱射する。

 

「なんの!」

 

多連装戦車の副砲の砲撃を受けるが、アカツキは怯むことなく戦車の車体の下に砲弾を撃ち込み続ける。

アカツキと分かれたアキトはナナフシへと迫る。

コクピットの中に《補助バッテリー残り僅か!》の空間ウィンドウが点滅する。

 

「全弾発射!」

 

両肩のミサイルポッド、腕に抱えた120キャノンをナナフシに向ける。

次々と火線が加速器に吸い込まれていくが、ナナフシの唸るような駆動音と発光は止まらない。

アキト機の弾薬は見る間にその数を減らしていく。

 

「くそっ、あの時、無駄弾を撃たなければ‥‥」

 

そして最後の一撃がキャノンライフルから放たれる。

 

「そんなっ!?間に合わなかった‥‥?」

 

呆然と立ち尽くすアキト機。

目の前の加速器の駆動音と光は益々大きくなる。

アキトの視界が歪む。

 

「‥‥ゴメン‥みんな‥‥」

 

アキトは俯き肩を震わせ、呟いた。

 

「まだ諦めるのは早いですよ!!アキトさん!!」

 

「えっ?」

 

アキトはあまりにもその場に場違いな声に思わず顔を上げる。

そこにはナナフシを攻撃するスクエア形の6基のビットの姿。

そして‥‥

アキト機の隣に立つプロヴィデンスの姿。

 

「コハクちゃん!?」

 

「アキトさん、コレを使って!!

 

レールカノンを手渡すプロヴィデンス。

 

「あっ、ああ‥‥」

 

プロヴィデンスからレールカノンを受け取り、ナナフシへ攻撃するアキト。

アキトにレールカノンを渡したプロヴィデンスももう1丁のレールカノンとビットでナナフシを攻撃する。

 

 

此処で少し時間を巻き戻す。

 

アカツキと3人娘が乗った戦車が多連装戦車と戦っている頃、

 

「オモイカネ、アキトさんがナナフシを破壊できる確率は?」

 

コハクはオモイカネにアキトがナナフシを撃破できる確率を尋ねる。

ナナフシの予想耐久力、アキト機の残りのエネルギー、残りの残弾数からオモイカネが導き出した答えは‥‥

 

≪20%~30%です≫

 

成功率はあまりにも低い。

 

(このままでは、ナデシコが‥‥やむを得ない)

 

コハクがシートを立つと、

 

「どこに行くんですか?コハク」

 

隣からルリの冷めた声がする。

 

「まさか、テンカワさんの所に行こうとしているんじゃないでしょうね?」

 

「‥‥」

 

「今から行っても間に合う訳がありません」

 

「大丈夫、手は打ってある‥‥」

 

「どういう事ですか?それは?」

 

コハクはエステバリス隊が出た後、密かにウリバタケに頼んで、プロヴィデンスには外部バッテリーを装着してもらい、武装のレールカノンを2丁用意してもらい、エスバリスの固定用ワイヤーで縛ってもらって一度に2丁持ち運べるようにしてもらっていた。

 

「でも、どうやって行くつもりですか?」

 

「ミサイル」

 

「えっ?」

 

「信管を抜いたミサイルにしがみついてあそこへ行く」

 

「そ、そんな、無理です!!ミサイルごと撃ち落されてしまいます!!」

 

「やってみないと分からないじゃない!!それにこのまま何もしないと、どの道ナデシコは終わりなんだよ!!ルリはそれでもいいの!?」

 

「そ、それは‥‥」

 

「艦長!!出撃許可を下さい!!」

 

ルリとこれ以上押し問答をしている暇はないと判断したコハクはユリカに出撃許可を求める。

 

「コハクちゃん‥‥」

 

コハクの真剣な視線とユリカの視線が見つめ合う。

 

「‥‥わかりました‥出撃を許可します」

 

「艦長!!」

 

ルリはユリカに思わず声をあげる。

 

「大丈夫、絶対に成功させて戻って来るから‥‥」

 

ルリにそう言い残して、コハクはブリッジを後にして格納庫へと向かう。

 

「コハク‥‥絶対に‥‥絶対に帰って来て下さいね‥‥」

 

コハクの後姿を見てルリはポツリと言葉を零した。

格納庫に着く前にコハクは通路の途中でエリナと合流する。

 

「エリナさん、例のモノを‥‥」

 

「貴女‥まさか、此処でやるつもりなの?」

 

「はい‥時間がありませんから‥‥それにナデシコが沈んでしまっては、元も子もなくなるのでは?」

 

「はぁ~急にCCを用意してくれって言った時から何か嫌な予感はしていたのよねぇ~はい‥‥」

 

エリナはコハクに青いクリスタル状の石を1個手渡す。

 

「ありがとうございます。それじゃあ、行ってきます」

 

「はい、いってらっしゃい」

 

エリナからCCを受け取ったコハクは袖にそれを隠し、格納庫へと向かう。

 

「なぁ、コーくんよぉ、本気でやるのか?」

 

「大丈夫ですって!絶対成功しますから!」

 

ウリバタケの心配を他所に自信満々な様子のコハク。

 

「でも、かなりの無茶だぞ、信管を抜いたミサイルでテンカワの所へ行くなんて‥‥」

 

「歩いて行っては間に合いませんから」

 

「それはそうなんだが‥‥」

 

ウリバタケやルリには信管を抜いたミサイルに掴まってアキトのとこへ行くと言うコハクであるが、本当はある程度飛んだら、ボソンジャンプでアキトの所にいくつもりだった。

 

「じゃあ、行って来ま~す♪」

 

信管が抜かれたミサイルが発射され、タイミングを見計らってブースタジャンプでそのミサイルへと掴まって飛んでいくプロヴィデンス。

そしてある程度の飛距離になった時、コハクはアキトの姿‥アキトの乗ったエステバリスの姿を思い浮かべ、ボソンジャンプをする。

そして、

ナナフシの‥アキトのエステバリスの近くの上空にジャンプアウトすると、腰の部分のビットを飛ばしてナナフシを攻撃。

 

「まだ諦めるのは早いですよ!!アキトさん!!」

 

「えっ?」

 

突然現れたプロヴィデンスに驚くアキト。

その間にコハクはレールカノンを縛っていたワイヤーを解いて、

 

「コハクちゃん!?」

 

「アキトさん、コレを使って!!

 

「あっ、ああ」

 

アキトと共にナナフシを攻撃する。

やがてナナフシから煙が出ると、ナナフシは機能を停止した。

 

 

~ナデシコ ブリッジ~

 

「今、衛星で確認したわ。ナナフシ周辺の重力場は消失。加速器に集まっていたエネルギーも消えたわ」

 

「そ、それって‥‥」

 

「私達の勝ちよ」

 

イネスの言葉にブリッジが一瞬の静寂に包まれる。

そして次の瞬間には歓喜が爆発する。

 

「「「「「「「やったぁーっ!!」」」」」」」

 

ナデシコが無事だった事、敵を撃破で来た事、二重の喜びがナデシコを包んだ。

そして、ルリはコハクが無事であったことにホッと胸をなでおろした。

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