明久一行のSAO   作:コクトー

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ボスと母とその子供

リン「絶対に勝つぞ!」

 

 リンドのその発言と同時に第50層のボス戦がはじまった。

 

 第50層ボス『ホワイトマザードラゴン』。その名の通り真っ白な体に真っ白な翼を持つドラゴン。これまでのほかのボスと比べてみても圧倒的な大きさを誇る。一回目の偵察戦のときは多くのプレイヤーが委縮してしまい一部レッドまでHPが減ったプレイヤーもいた。だが、三回の偵察をしたおかげで今ではまったく萎縮していなかった。恐怖はあるだろうが。

 

「グガァァァァアアアア!!」

 

 ドラゴンは咆哮と共に向かってきた。

 

リン「G隊ガード!」

 

 G隊、エギルたちの部隊が壁となりドラゴンの攻撃を止める。その隙にリンドたちA隊、ヒースクリフたちB隊、僕達のC隊がドラゴンを攻める。と同時にD隊が右足の鱗を削ぎにかかる。

 一度では上手くいかずせいぜい鱗に傷をつけるだけで終わる。攻撃の部隊は一本目の端を少し削った程度。わかってたことだがやはり固い。

 

リン「スイッチ!A、C隊、後退!」

 

 リンドの指示が飛ぶ。下がったところにドラゴンの爪が襲ってくる。ユージと僕とで止めにかかる。

 

ユージ「『掌派』」

 

明「『ダブル』、『ヴァーチカル』」

 

 ユージの両拳と僕と幻影の剣が同時に爪と交わる。なんとか僕達が打ち勝ち、爪が弾かれる。そこにE隊が足裏の鱗がない部分と届く範囲の鱗を削ぎにかかる。

 今度は一枚鱗が剥がれた。どうやらクリティカルヒットしたらしい。

 

 ドラゴンは邪魔とばかりに尻尾で全体を払う。それにより何人か飛ばされたものの、G隊が壁となり被害は少なかった。飛ばされた人たちもすぐに復帰していた。

 

 そして再び切りかかり離れ、切りかかり離れというのが数十回と繰り返される。バーは残り2本。死人は出ていない。レッドゾーンまで下がり、回復に離れたものはいるがそれも数人。

 

 そしてバーもあと少しというところまで来た。これを削りきれたらそこからは多くない情報のみの世界。

 ドラゴンが飛び、ブレスを使い出す。それしかわからない。

 

リン「あと一回!スイッチいくぞ!」

 

 リンドの掛け声が入る。それに従いプレイヤーたちはスイッチしてドラゴンを襲う。度重なる鱗削ぎで手足にはもはや鱗はなかった。攻められる部分が増えると言うことは、ダメージの増加を示す。 実際、鱗を剥がしきってからはダメージが一気にました。

 

「グガァァァァアアアア!」

 

「よし一本!飛ぶぞ、離れろ!」

 

 ドラゴンは宙に舞う。この状態のドラゴンをまともに攻撃できるのは僕とコウタだけ。それ以外の人は僕ら二人を守るのと同時にブレスの警戒に入る。そうゆう作戦だ。

 

 コウタのチャクラムと僕の幻影のソードスキルがドラゴンの翼をとらえる。翼にはもちろん鱗はないため、若干ながらダメージがはいる。

 

 このとき、僕たちは一人残さず油断していた。あまりにも順調すぎたのだ。情報収集と偵察はしっかりやった。レベルもあげたし装備も整えた。これで順調にいかなかったらそれはそれで問題なのだが…。だが、僕たちは大きなミスをした。ここがクォーターポイントである50層だということを忘れていたのだ。

 

「―――――――――!!!!」

 

 ドラゴンの声にもならない悲鳴が響き、ドラゴンの体から卵のようなものが3つ固まって降ってくる。

 

 何事かと警戒したが、それは誰にも当たらず地面に落ちた。

そして卵は割れ、中からリザードマンのようなモンスターが出てきた。

 手にはそれぞれ片手剣、両手剣、メイスが握られていた。

 

「ただのリザードマンじゃねぇか。リンド!Fでやる!ドラゴン頼む」

 

その言葉と共に軍の精鋭で作られたF隊のメンバーが三体のモンスターへと向かう。他のプレイヤーもすぐにドラゴンへと意識を戻す。すぐに倒して戻ってくる。そう確信していたのだ。

 

 

「うわぁぁぁあああ!!」

 

 だが確信は絶望へ変わる。

 

 F隊のプレイヤーが全員ポリゴンと化した。

 

 ここでふと考える。このボスの名前はなんだっただろうか。とゆうより誰も気にかけていなかった。

白い母なる龍、『ホワイトマザードラゴン』だ。

 このゲームにおいて、モンスターの名前は特定の種族を示すと共に、特長を示していることが多い。

 例としては『ゴブリンソルジャー』と『ゴブリンアーチャー』。ゴブリンという種族の兵士(ソルジャー)弓兵(アーチャー)。その名の通り彼らは剣と弓を武器とする。

 他にも、クエスト『龍墓の番人』のボスであったドラゴン『エンシェントドラゴン』は、太古のドラゴンと名にある通り、肉はなくなり、骨だけの化石のような状態になっていた。

 

 ではこのボスの特長は?

 

 ホワイトはそのまま色を示しているのだろう。だったらマザーは?

母。このドラゴンは母なのだ。

 では先程の卵は?

ドラゴンを生むため,(・・・・・・・・・.)の卵だ。蛙の子は蛙とは言うがドラゴンの子もまたドラゴンだ。

リザードマンはあくまでトカゲ。あれはリザードマンではない。

 

モンスターの頭上に名前が現れている。

 

その名も『ドラゴンナイト』

 

 僕たちはドラゴンから意識をずらす。同時にドラゴンナイトがダーゲットを定める。

 狙われたのはリンドと僕だ。飛んでるドラゴンにたいしてダメージを与えられる僕と、プレイヤーを仕切る司令塔。このボスは戦いのなかで危険因子を判断していた。どうやらコウタはダメージ量からそこまでではないと判断されたらしい。

 

 片手剣と両手剣のドラゴンナイトが僕を狙う。現状のダメージディーラーをやらせはしまいと咄嗟に周りのプレイヤーが受けようとする。

が、2体のドラゴンナイトの連携により切られ倒れる。

 

ユージ「明久!ぼさっとすんな!ドラゴンナイトの対処だ!ユーコとヒデは明久のカバー、ショウコ、POH、俺ともう一体をやるぞ!シンカー、てめぇがしきれ!」

 

 メイスを楯で防ぐリンドに変わって指示を出す。主にFA騎士団メンバーだけど。

 

明「二人とも、両手をお願い。片手は僕が」

 

ヒ「うむ。姉上、いくぞい!」

 

ユーコ「やってやろうじゃない!」

 

ショ「…ユージはやらせない」

 

P「今はリンドだRO」

 

 ドラゴンが空から降りてくる。ボスはシンカーさんたちに任せよう。僕は片手を倒す。

 

「グルル」

 

明「僕は負けないよ」

 

 50層のボス部屋で四ヶ所同時に戦闘が再開した。

 

 片手は『ソニックリープ』で僕を狙った。それを剣でそらし、同時に幻影が体を切りつける。このモンスターのバーは一本。たいして多くない。なら!

 

 スキル後の硬直を狙って同じく『ソニックリープ』を繰り出す。

 が、片手は硬直することなく剣で防いできた。

 

明(スキル後の硬直がない!?攻めずらいな)

 

 今度は片手が切りかかる。しかしここは2対1という数の利が勝る。僕が剣を防ぎ幻影が攻める。いくら硬直がなくても二人の攻撃はなかなか同時にはさばけない。それでも片手はかわそうとしてダメージをおさえてるけど減ってくことには変わりない。

 

 幻影がが剣をパリィし、空いたボディに僕の『ホリゾンタル・スクエア』の四連撃が決まる。しかし片手も負けずに幻影に『バーチカル・スクエア』を放ち霧散させる。まずい、数の利がなくなった。

 残るHPはわずかとはいえ、硬直がない敵に対して硬直のあるソードスキルは使いにくい。ここは使わずにいくしかない。

 

 僕の幻影は僕のレベルの増加にともなってパワーアップしたが、その分やられてから次に出すまでの時間がかなりできた。その時間は一分。便利なスキルだけどその分反動も大きいんだよね。こうゆう1対1では消されればもうだせない。

 

 片手はお構い無しに『ホリゾンタル』を放ってくる。それを剣で受けるが、続けざまに『バーチカル』が来る。それをかわして一旦距離を取ろうとするも、『ソニックリープ』でつめてくる。

 だが、僕はこれを待っていた。同じ『片手剣』スキルの使い手として、どんなスキルがあるか。そしてどのスキルが来るかは構えを見れば大体がわかる。

 

『ソニックリープ』は突進技。まっすぐな軌道しかできない。つまり、横からなら問題ない。

 僕は片手の攻撃の軌道から外れ、通りざまに『スラント』で止めをさす。

 

明「片手剣使いとして負けるわけにはいかないんだよね」

 

 片手はパリィンと割れるような音を残して消えた。

 

 

 




どうもコクトーです。

二日連続投稿!
ストックがあるって楽だね!

この層のボスですが、原作では『双頭の巨人』とかいてありました。が、それだと話がかけなくてドラゴンにしました。といってもドラゴン自体と戦う描写はほとんどありません!団体戦とか無理だった…。作者が同時に書けるのはせいぜい10人です。

あとPOHの口調がわからない。まじわかんない。書いた本人が言うのもなんですけどきもちわるくなっちゃった…。

次回とその次は原作とはまったく違った感じになります。
正気か?と疑うかもしれませんが温かく見守ってください。



ドラゴンナイトより龍騎士のほうがかっこいいと思う今日この頃。



かなりお待たせしたのにもかかわらず感想をくださった方、読んでくださった方、お気に入りをそのままにしていてくれた方本当にありがとうございます!

ではまた次回に。
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