僕が片手と戦っているとき、一方で二人が両手剣の『ドラゴンナイト』と戦っていた。
ユーコ「もう!なんなのよこいつ!」
ヒデ「硬直なしとはやりづらいのう」
両手も片手と同じくスキル後の硬直がなく、苦戦していた。
両手が『イラプション』で攻めてくるのをなんとかかわしてヒデが『幻月』を繰り出す。そのあと間髪いれずにユーコが槍で突撃する。それを両手は剣を楯にして防ぐ。本来ならスキル後の硬直で動けずまともに入っているタイミングだ。
ユーコ「あーもう!ヒデ、あの剣叩き折りなさい。槍でつきまくってやるわ」
ヒデ「無茶言わんでくれ姉上。たぶんあれ破壊不能じゃ。弾くならともかく壊すなどできんわい」
ユーコ「ならとにかく弾きなさい。イライラしてるのよ。なんであたしの攻撃だけ防ぐのよ。残りのバーはあと少しだしあと2回で決めるわ」
ヒデ「なら姉上もスキル使用中に攻めればいいじゃろうに…」
ユーコ「ならあんた硬直中の私の隙を埋めてあいつとめれるの?」
ヒデ「………………さて、弾くのに徹するとするかのう!」
どうやら無理なようだ。
ヒデが動こうとすると両手はカウンター技の『テンペスト』の構えをとる。そこで二人はとまり、違うスキルを使うのを待つ。
スキル後の硬直がないというのはかなりやりづらい。一度捕まるとスキルチェインがおわらないのだ。他の人が弾いたりしない限り攻撃を受け続ける。そんな起点となるのにカウンターはぴったりなのだ。基本、攻撃をする最中に防御を完璧にできる人はいないからだ。
両手はしびれを切らしたように『ブラスト』に切り替えて攻めようとする。
ユーコ「ヒデ、しっかりやりなさいよ」
ヒデ「まぁ頑張るのじゃ」
ヒデがその剣を側面から攻撃しそれを止める。しかしすぐさま立て続けにスキルを放ってくる。
ヒデはそれをなんとか防ぎ続けた。その隙にユーコは両手の後ろへ回り込み、『ダンシング・スピア』を放つ。四回の攻撃がすべて防具のないところを的確につく。
ユーコ「ラスト!」
そして最後の突きが入るのと同時に両手のバーがなくなった。
ヒデ「きつかったのう」
ユーコ「お疲れヒデ。明久は…大丈夫みたいね」
ユーコがすぐさま明久の方を見るが、そちらでもちょうど片手が倒れさていた。
ヒデ「姉上は明久にベタぼれじゃのう」
ユーコ「ヒデ、後で圏内に戻ったら突きの練習台になりなさい。防具抜きで」
ヒデ「すすす、すまんのじゃ!謝るから勘弁を!」
ヒデが慌ててユーコに謝る。
ユーコ「あとは、メイスとボスね。ヒデ、ボスの方に戻るわよ。あとバー一本だけどね」
ちらりとドラゴンのHPバーを見る。そこには既に一本となったバーがあった。実際にドラゴンを見ると、キリトとアスナのコンビがちょうどドラゴンを攻めていた。とゆうより二人でスイッチを繰り返してる。リンドのシンカーも指示は出してない。二人はその方がいいとわかっているのだ。
シンカーは他のプレイヤーに的確に指示を出していた。
ドラゴンはブレスをはいて攻撃しようとするが、ヒースクリフとエギルにより大きなダメージを与えられず次々HPを減らしていく。
ヒデ「リンドの方は」
ドラゴンとの戦いに戻る前に狙われていたリンドを見る。リンドは少し離れて回復していた。メイス使いのドラゴンナイトはというと…。
少し前、リンドが襲われた直後に戻る。
リン「なんなんだこいつは!」
リンドとその周りのプレイヤーにドラゴンナイトのメイスが襲いかかる。まともに入ってしまったプレイヤーの元々減少していたHPを完全に削りきるメイス。もう一度リンドに降り下ろそうとしたとき、ユージがそれを殴り飛ばした。しかし、それと同時に二人ポリゴンとなった。
ユージ「くそ、間に合わなかったか」
リン「すまない。俺のミスだ…」
P「きりかえRO。ここは任せてドラゴンをやりNA」
かけつけたPOHが悔しがるリンドに言う。リンドは若干渋ったがドラゴン戦に戻った。ただ指示はそのままシンカーに任せ、自分は数の減った隊のフォローに入っていた。
P「さてユージ、どうするんDA?」
ショ「……スキル後の硬直か今なかった。たぶん他のスキルも」
P「FU~。そいつは笑えねぇNA」
ユージ「まっ、大丈夫だな。俺が正面やるから後ろ回って二人で攻めてくれ」
ショ「わかった」
P「しっかりNA」
ユージがメイスに駆ける。そしてそれを迎え撃とうとするメイスに向けて『単覇』を放つ。単覇は武器破壊の確率が少し高い『爆裂拳』のスキルだ。しかし、それに正面から武器を当てたメイスだが、その真っ黒な武器は汚れ一つつかなかった。
ユージ「ちっ、無理かなら諦めっか」
メイスが『ストライク・ハート』を放ってくる。が、少しとはいえ片手棍を扱っていたユージだけあって、どこをおさえればいいかはわかっている。次々繰り出されるスキルをすべて殴って止める。ユージには1ダメージもなかった。その間にもショウコとPOHが攻撃をあて続け、みるみるバーが減っていく。
ユージ「オラオラどうしたぁああ!!」
メイスを二連発打撃技『鼓烈』で攻め立てるユージ。メイスは攻撃をすべておさえられ、なす術がなかった。
スキル後の硬直がないメイスだが、別にそれはこのドラゴンナイトだけの特権ではない。ユージは『爆裂拳』スキルを上げていくことで上級技は例外となるが、スキル後の硬直を0にしていた。条件は同じ。差があるとすればたんに経験が違うのである。
ユージ「お前ら、終わらすぞ」
ユージの声に二人がメイスから離れる。ユージも少し距離をとり動きを止める。メイスはチャンスとばかりにユージに襲いかかった。
結果メイスは後方に飛ばされ、その身を消滅させた。
『爆裂拳』スキルの中で最大の攻撃力を誇る上級技、『流星群』。一撃に十発もの攻撃をこめ敵に放つ技だ。本来それを受けた敵は加速しながら後ろにおされ、爆発が起こる。今回は飛ばされる最中に消滅したため爆発は起こらなかった。
ユージ「たいしたことねぇな。ショウコ、ドラゴンの様子は?」
ショ「…あとバー一本だけ」
P「三人も戻ってるZE。ヒースの旦那がタゲとってるわ。キリ坊とアスナがすげぇWA」
ユージ「OK、俺らも戻るぞ。さっさと終わらせんぞ」
ショP「「了解」」
そしてドラゴンナイト組が全員ドラゴン戦に戻り、そのあとは特に苦もなく進んだ。
シン「次で落とすよ!スイッチ!」
シンカーから檄が飛ぶ。それに呼応するようにプレイヤーたちはドラゴンに負けない咆哮をあげ攻撃を叩き込む。
「グガァァァァアアアア!!」
一斉攻撃を受けたドラゴンは悲鳴をあげ動きが止まる。そして体にヒビが入り始め、そこから光があふれる。終わりだ。
全員を包み込むようなまばゆい光のあとバリィン!と激しい音を残してドラゴンは倒れた。
『Congratulations!』
「やったのか?」
誰かが声を出す。それに答えるようにあちこちで歓声があがる。
「やったよな?」
「やったよ!俺達!」
「勝ったんだ!ボスに!」
明「やったねユージ♪」
ユージ「あぁ。これであと半分か」
キリ「お疲れ」
アス「お疲れ様、みんな」
明「二人もね。キリトもしかしてラストアタック?」
キリ「あぁ、運よくな。『エリシュデータ』魔剣クラスの業物だな」
アイ「でも二人ともすごかったんだよ!途中から指示なくなったのに二人だけでスイッチやりだしてさ」
ヒデ「わしもみた。二人ならではじゃのう」
明「そうだね」
アス「もう、からかわないの!」
アイ「あれ~。アスナはどうとらえたのかな~?」ニヤニヤ
ユーコ「気になるわね~」ニヤニヤ
アス「ななな、なんでもないってば!//」
ユージ「コウタ、何人かわかるか?」
コウ「…八人」
ユージ「そうか……」
コウタが答えたのはこのボス戦でなくなった人数。正確にはボスの生んだドラゴンナイトにやられた人数だ。のちにわかることになるのだが、やられたのは全員『軍』の精鋭たちだった。
ユージ「助けられたやつもいたな…」
明「でも、あれは予想外だったもの。もし対処が遅れたらさらに増えてたと思うよ」
あちこちでこの勝利を喜ぶ声と仲間が失われた悔しさと悲しさにあげる声とがおこる。ただ、そこになぜかメールが攻略組全員にとどいた。そしてすぐに追加で9のメールがそれぞれ一人ずつに届いた。
そのメンバーはヒースクリフ、明久、ユージ、コウタ、ユーコ、アスナ、キリト、ヒデヨシ、そしてPOHの9人。
その内容はというと、
『50層クリアおめでとう。これでこのデスゲームも半分まで来たわけだが、君たちになにかごほうびをあげよう。私が用意したのはユニークスキル。ただ、一つはそれを得るに値する者がいないため渡せない。
だが、残りの9こは既に条件を満たした者がいる。その者たちには既にメールを送った。彼らには試練を与える。その試練を乗り越えたものにスキルを与えよう。
ただ9人だけでは満足しないだろう?そこでチャンスを用意した。エキストラスキルを三種類ランダムに送った。これは試練等はなし。誰に送ったかもわからない。スキルの種類も不明だ。
これからも検討を祈っているよ』
ヒー「なんだこれは?」
リン「茅場からの…ごほうび…?」
シン「今ここにユニークスキルを手に入れられるかもしれない人がいるんだな」
キバ「誰や?誰がもろたんやそのチャンス?」
シンカーとキバオウの発言にざわめくプレイヤーたち。と、そこで
ユージ「一人は俺だ。まぁ既にあるからおおかたユニークスキルの強化でもしてくれんじゃないか?明久とヒースクリフもきてるな?」
明「う、うん。僕にもメールきたよ」
ヒー「私も来たが、こんなもの知らないぞ」
P「俺はnewユニークスキルだNA。どうやらなにかしら条件でも満たしてるみたいDA」
ヒデ「わしもじゃ。姉上もじゃな」
ユーコ「えぇ。でも、私なんの条件満たしたのかしら?」
アス「私にも来てるけど…普通こうゆうのってギルドのリーダーのシンカーさんやリンドさんたちにくるものじゃないの?」
ユージ「二人はきてねぇのか?なら条件を満たしてねぇのか」
キバ「あとは誰や?」
コウ「…俺だ」
キリ「俺もだな。頑張ったかいがあった…のか?」
キバ「なんであんさんらやねん!わいはないゆーのに!」
シン「まぁまぁ落ち着きなよキバオウ。彼らは少数ながら攻略組トップクラスのギルドだ。一人一人がなにかを極めていてもおかしくない」
キバ「せやけど!」
リン「悔しいがシンカーの言うとおりだな。俺達は条件とやらを満たせなかったがこいつらはそれを満たした。ただそれだけだ。ところで、試練ってなんなんだ?」
ユージ「待てよ…………んと、メールなしが全員出てからこの部屋に扉を作るからそこに入って指示待ちだとよ。このメールもらったやつ以外は入れねぇらしい。そこでスキルがなにかも発表だとよ」
キバ「なら誰がなんのスキルかはわからへんのか」
シン「三人はそれぞれ『爆裂拳』『ダブル』『神聖剣』だよね。他のはなにか気になるな」
リン「それなら情報屋に伝えて流してもらおうか。隠す必要はないだろう?」
ユージ「スキルの詮索は御法度だろう?俺達は目立つために発表したが他のやつらはいらねぇだろ」
キバ「そうやってまた情報を独占する気かいな。そもそもあんさんらのギルドから八人ておかしいやないか。わいらのとこやリンドはんのとこは0やぞ0」
ユージ「それはたまたまだろ。つかうちのやつらはけっこう特化型が多いからしょうがねぇだろ。バランスよくやってるやつなんかヒデくらいだぞ?」
シン「でもなんのスキルがあるかくらいは出してもいいんじゃないかな?」
リン「誰がとかは出さなくてもいいが、10こしかないスキルだ。ゲーマーとしては気になるだろう」
P「スキル名くらいならいいんじゃないKA?それだけで全部わかるやつなんかそうそういないしNA」
ヒデ「明久のはまったくわからんからな」
ユージ「それをいったらヒースクリフのでしょ?神聖剣って結局何が神聖なのよ?」
ヒー「私に尋ねられても困る。私もわからないのだからな」
キリ「名前だけなら対策もなにもないしな」
アス「それに、すぐ次の階層とかボス戦とかでわかることだしね」
ユージ「まぁお前らがいいならいいか…。にらアルゴに頼んで名前だけ出してもらうわ。これでいいだろ?」
キバ「不満はあるがしゃーないわ。それで妥協したる」
シン「無事てに入れてよ」
リン「とれなかったとかぬかしたらキレるからな」
アイ「じゃあ僕たちは先にギルドホームにいるね。頑張ってね!」
ショ「…ユージ、頑張って」
エギ「まぁパーティーの準備でもして待ってるさ」
そしてみんながバラバラと次の層へと向かっていった。
ごごごごごごごごごご
全員が出ると同時に地面から9この扉が出てきた。この先にスキルが…。
明「みんな、絶対手に入れようね!」
全「おう《えぇ》!!!」
そして僕たちはそれぞれの試練へと向かった。
どうもコクトーです。
POHさん『ホロウ・フラグメント』で出るんですね。口調大丈夫かな…。
ボス戦終了しました。この後原作の設定をぶち壊します。そのため矛盾も起こると思いますが
「この駄作者が!」
とでも感想で批評してストレスの発散でもしてください。
どのスキルが誰になるのかは次とその次(?)であきらかになる予定です。←ここ重要
それととりあえず先に明久一行のボス戦だけでもと思ってたのですが我慢できなくて新作をあげました。
IS-インフィニットストラトス
『一夏とイチカの物語』
よかったら読んでやってください
最後に、お気に入り登録してくださった方、感想を書いてくださった方、読んでくれた方本当にありがとうございます!!!
また早めに次を上げれるようにがんばります。ではまた次回