リズ「いたたたた…」
穴に落ちた私が目を覚ますと、すぐそばでアスナとユーコも気絶していた。
リズ「アスナ、ユーコしっかりして!」
二人をゆする。すると二人とも目を覚ました。
ユーコ「ここは…」
アス「えっと…あ。そうだ、私たち床が抜けて」
アスナが上を向き、つられて私たちも見る。その天井には、私たちが落ちてきたはずの穴がなかった。どうやら落ちてくる途中に強制転移の場所があったらしい。見るとそれなりに落ちたはずなのにダメージがない。それも転移したという証明になっていた。
ユーコ「ここはどこなのよ…」
アス「地下だよね。まさかあんな仕掛けになってるなんてね…」
リズ「たしかに普通はもう一回倒していこうなんて思わないもん。たぶんあれがキーになってたんだろうね」
普通のプレイヤーは奥までいってそこで結晶で帰るか、戻ってきてクルー・ベアをさけて帰る。いくらそこまで強くないとはいえ中ボスクラスの敵と二度も戦いたくない。
リズ「じゃあ結晶で帰りましょうか。出口は…たぶんこの奥よね」
私はアイテム画面を弄る手をとめて奥に続いていると思うみちをみた。その道は少しいったところで右に曲がるようになっており、奥がわからない。
リズ「転移『リンダース』!」
私は手にした『転移結晶』を天高くかかげ、起動するための言葉を告げる。
リズ「あれ?」
しかし転移することはなかった。何度やっても視界は変わらない。若干薄暗い洞窟の中。それは変わることはなかった。
アス「結晶無効化エリア…」
ユーコ「前に進むしかないってことね」
私たちはその場での脱出をあきらめ、どこまで続くのかもわからない洞窟を行くことにした。
リズ「ここってモンスターって出るのかな?」
とりあえず進む前に確認することがある。モンスターの有無だ。私たちはすでにここにおそらくだが数時間はここにいる。それなのにまったく襲われていないのだ。それではいないと考えるのも無理はない。
ユーコ「今のところいないと考えていいと思う。でも油断はだめだけどね。一応警戒はしとこ。幸いにも一本道みたいだし後ろはあんまり警戒しなくていいと思うし前に集中しておけばいいから」
アス「脇道がないとも限らないけどそこは行ってみないとわからないよね」
リズ「とにかく行くしかないってことよね。モンスターはよろしく」
ユーコ「少しはリズも担当しなさいよ…」
リズ「私は途中にある鉱石を担当するからいいもーん」
アス「ははは。まあがんばろユーコ」
そして歩き出した。
想像通り、道は一本道で脇道とか分かれ道はなかった。だが…
ユーコ「なんなのよこのモンスターの量は!」
奥に入っていくにつれ、大量のモンスターが出てきた。大きさは1M70~80くらいのゴブリンやリザードマン、それからオークなんかもいる。さっきからアスナの『神速』で次々ポリゴンにしたり、ユーコの7本の槍が同時に数体のモンスターを押し返したり、私のメイスがHPの減った敵を倒していくが、どんどん後からわいてくる。
アス「きりがないよ~」
リズ「もーこんなのってありなの!」
一体一体はそれほど強くないがその数は非常に多い。私たちの中にとある可能性が生まれていた。
モンスターハウス。
一定の部屋に次から次へとモンスターがわいてくるトラップ。しかし、この洞窟は異常だった。モンスターハウスにしては規模が大きすぎる。しかもどこからわいているのかすらわからない。それにそれをとめるためのキーらしきものも見当たらない。そのことが私たちをあせらせる。普通ならこのモンスターのポップを止める方法があるはずなのだ。だが、それが見当たらない。おそらくこのモンスター群の奥にあるのだろうが今はまだそのかけらすら見えていない。
ユーコ「こいつらあと何体いるのよ!」
アス「わかんないけど、たぶん前には進んでるよ」
リズ「なんでそんなこと言えるのよ!」
アス「今ちらっとだけど奥に大きいのが見えたの。たぶんそいつがキーになってるんだと思う。だからそいつまでたどり着ければなんとかなると思う」
ユーコ「なら、もうひと踏ん張りがんばりましょう」
リズ「りょうかい!」
終わりが見えた。それは私たちを勢いづかせるのには十分だった。それまでよりもハイペースでモンスターを狩っていく。それにより少しづつだけど前に進み始めた。そしてアスナが言っていた大きいモンスターの姿も確認できた。まだ影だけだが少なくともクル-・ベアの比ではない。
ユーコ「アスナ、少し下がって。アスナはあいつのために温存しといて。リズ、前でるわよ。現状一番のダメージディーラーはアスナよ。アスナにはあいつのためにも温存してもらわないと」
リズ「それならしょうがないわね。私の力存分に見してあげるわよ!」
アスナとスイッチする形で前衛に出る。
突っ込んでくる『ゴブリンランサー』を『アッパー・スウィング』で弾き飛ばす。ユーコは変わらず同時に7本の槍で7体を押し返す。でもそれを数度やらないと数を減らせない。そこは通常攻撃しかできないユーコの弱さとなっている。その分同時に多くの敵を相手取っておりマイナスにはなっていない。いっそのこと数本を一体に集中させて確実に倒していくという方法もできるが、この状況でそれはマイナスになる。私の使う『メイス』という武器はそもそもが対単体用の武器だ。一つ一つのスキルは強力だが、その分スキル後の硬直が長い。『サイレント・ブロウ』や『パワー・ストライク』のような範囲技もあるが、数で攻められるときつい。そんな武器をこんな対多数の場で使っていて優位に立てるのはユーコのフォローあってこそなのだ。
硬直時間を狙ってくるモンスターに対して7本の槍を巧みに操り攻撃させないようにする。そして硬直が解け次をという感じでやっているのだ。
そして目に見える範囲でモンスターが減ってきた。奥のモンスターもほとんど全体が見えている。目の前のモンスター群はおよそあと30といったところだ。
ユーコ「このまま押し切るわ!アスナはあいつが動き出したらすぐに一発入れれるように準備。リズはそれまでアスナを守って!」
リズ「りょうかい!」
アス「お願いねリズ」
ユーコの攻撃のペースが上がる。これまでと違い他の槍の動きを待たずに奥に押しかえしたモンスターにどんどん追撃をかける。ユーコの『無限槍』は起点となる1本さえ動かしていれば他の槍は自動で動く。今までのようにただ多勢を押し返すことを念頭に置いてやる攻撃ではすべての槍の動きを待って確実に1本ずつ当てていくのがいいのだが、目的が掃討であるなら違ってくる。自動で動く槍はターゲットを指定することもできるが基本自動で決まる。なので他の槍は放置して自身の手で持つ槍だけに集中すればその攻撃回数もダメージ量も変わってくる。
ユーコ「…17…18…19…あと10体!」
攻撃の手を休めないユーコ。あれだけいたモンスターも残すは10体。途中から私のところに来るモンスターはいなくなった。30体ものモンスターのタゲをすべてユーコ一人で請け負っていたのだ。そのせいか、さばききれなかったモンスターの攻撃があたり、HPを削っていく。それでも止まることなくユーコは攻め続けた。
そして終わりの時はきた。
ユーコ「これで…終わり!」
7本の槍が最後に残った『ゴブリン・マーダー』に突き刺さった。そしてその体はポリゴンとなって消えた。
ユーコのHPはイエローになっており、回復結晶の使えないここでは回復が遅れてしまう。そのかわり私とアスナはダメージを受けておらず、いつでも動ける状態だ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
そしてついに後ろに控えていた巨大モンスターが動き出した。
どうもコクトーです
バイトはじめて時間が……
今回は戦闘メインです
次回も同様の予定♪
オリジナルを書いてると二次を書く意欲がなくなっていく………
でものんびりがんばります
この話は次回で終了予定←ここ重要
ではまた次回