僕たちがパンを買って宿に戻ると、雄二たちもムッツリーニたちもすでに戻ってきていた。
雄「おぉ明久、遅かったじゃねぇか。迷子にでもなってたか?」
秀「わしらも一緒なのじゃからその心配はいらんぞ。明久だけならともかく」
明「秀吉にひどいこと言われた!?」
優「大丈夫よ明久君。落ち着いて。私たちはパンを買いに行っていたのよ。はい、みんなの分」
僕をなだめながら優子さんはみんなにパンを渡した。僕にもパンを渡してくれた。あぁ…なんだか優子さんが女神に見えてきた
明「あぁ…なんだか優子さんが女神に見えてきた」
優「えぇ///!!!?」
明「しまった、また口に出してた!ごめんね優子さん」
優子さんは後ろを向いてしゃがみこんでしまった。うぅ…怒らしちゃったかな。
優(明久君女神なんて///恥ずかしいじゃないの///)
愛「ははは、優子も素直じゃないな~。それにしても明久君は鈍感すぎるけど…」
ム「……愛子、明久のはもう治らない」
雄「あーお前ら、午後からのことでいくつかあるんだがいいか?」
雄二の発言で僕たちは雄二のほうを向いた。
雄二の手にはもうパンはなかったから食べたんだろう。早いなあ…。
雄「まずはじめにだが、俺は今日死にかけた」
雄二の言葉に僕たちの思考が一瞬とまった。
雄「それで二つ目だが、その時に助けてくれたクラ」
明秀優愛ム「「「「「えぇぇぇぇええええええ!!!??」」」」」
僕たちの大声が部屋に響き渡った。幸いにもこのゲームの中では部屋の中は防音に設定してあったので騒動にはならなかった。
雄「うっせーなお前ら。おかげで耳がいてぇじゃねぇか」
雄二が耳を押さえながら言った。でも今言うべきことはそんなことじゃない。
明「死にかけたってどういうことさ雄二!?てか軽すぎるよ!」
雄「どういうことってそのままだよ。モンスターの攻撃でHPゲージが十分の一まで減ったんだ」
秀「どうしてそのようなことになったのかと聞いておるのじゃ」
優「そうよ、雄二君は翔子と一緒だったんじゃないの?」
翔「……一緒だった。でも別々に戦ってた」
明「翔子さん、どういうこと?」
翔「……雄二が一人で大丈夫だから個人で戦うって言って、途中で雄二がモンスターに囲まれてて、私からはちょうど見えない位置だったから行くのが遅れた」
明「じゃあどうして助かったの?もしかして雄二が周りのモンスター全部倒したの?」
優「いくら雄二君でもそれは無理よ」
雄「落ち着けお前ら。俺はクラインってやつに助けられたんだよ」
ム「……クライン?」
雄「あぁ。たしか、ギルド『風林火山』のリーダーって言ってたな。そいつに助けられた」
翔「……そう。雄二の周りにいたモンスターを仲間と一緒に倒してくれて。そのあと雄二は説教されて」
雄「おい翔子、そこまで話す必要なないんじゃな」
翔「クラインが去った後で私に熱い口づけを」
明「雄二ぃいいいい!歯を食いしばれ!」
ム「……本当に死なせてやろうか?」
雄「落ち着け二人とも!最後の話は翔子の冗談だ!」
優「もう翔子ったら…」
翔子さんの冗談らしい。それにしても雄二のやつ、油断でもしてたんだろうか?
雄「ともかくだ。話を戻すが、俺と翔子はクラインから連携の基礎を教わった。スイッチという動作だ。みんなもわかってると思うが、このゲームではソードスキルを使うと一定時間硬直してしまう。それも強力なスキルほどその時間は長い。だが今の俺たちのスキルはまだその時間が1、2秒もない」
確かに雄二の言って通り、今僕たちはソードスキルを放った後でもすぐに体勢を立て直したり防御態勢を取ったりできている。硬直している時間がないわけでもないが。
雄「今戦ってる《フレンジーボア》程度なら別に問題はない。だが先に進むにつれて敵も強くなるだろう。おそらくこの第一層の迷宮区近くになってくるとその1秒の硬直時間のすきを突いてくる敵も現れるだろう。そこでだ。スイッチっていうのは、いわばそのすきをなくすための連携だ。スイッチの合図で前衛と後衛が入れ替わる。」
優「つまり攻撃する人が合図で変わるってことね」
雄「大まかにいうとそういうことだ。ほかにもパリングしてあいての攻撃を防ぎ、そこでスイッチして弱点を突くって方法もある」
雄二が若干これでどうだ!と自慢するように言ってきた。だが、僕はここでふと気づいた。
明「ねぇ雄二」
雄「どうかしたか?お前のことだからどうせ何言ってるかわかんなくなったんだろ?」
明「違うよ!僕たち今日その連携練習してたんだ」
雄二がぽかんとしている。
叩けば治るかな?
明「せぇいや!」
雄「ぐふぉ」
僕は雄二の鳩尾を突いた。雄二は正気に戻った。
雄「…で、どういうことだ明久?」
明「どうもなにも、今日僕たちはその連携の練習をしてたんだよ」
優「細かく言うと少し違うけどね。私たちは前衛後衛じゃなくて周囲を囲んで後方の人がスキルで攻撃して左右のどちらかが注意を引いてもう一人がスキル。そうしたら次の人が注意を引く。それの繰り返しね。」
雄「そうか。でもそれだと範囲技だと危なくないか?」
優「そうかもね。でも三人だとどうしてもきついのよ。愛子たちはどうなの?」
愛「ボクたちはスイッチでやってたよ。康太君は投擲のスキルもとってるから前衛も後衛もできるし、ボクの両手斧はすきが大きいから」
ムッツリーニたちも連携を練習していたらしい。てことは連携をしてなかったのは雄二たちだけじゃないか。
雄「……ならいいや、これからのことだが、班を分けずにこの七人での連携を鍛えようと思う。俺と明久と愛子で前衛。翔子と優子とムッツリーニで後衛だ。秀吉は前衛と後衛のどちらにも入ってくれ。戦闘で主にスイッチするペアは俺と翔子、愛子とムッツリーニ、明久と優子。秀吉は前衛のやつで回復がいるやつのところに入ってくれ。」
明秀ム優翔愛「「「「「「(……)りょうかい(じゃ)」」」」」」
雄「それと、俺たちでギルドを組む。」
明「ギルド?役職はどうするの?」
雄「一応考えてるのは、団長が俺、副団長が明久と優子、情報管理をムッツリーニと愛子、秀吉と翔子で補佐をしてほしい」
明「情報管理がムッツリーニなのはわかるけどなんで副団長僕なの?」
雄「お前のほうが仕事を押し付けやすいからだな。それともお前は秀吉に激務をやらせるつもりなのか?」
明「そんなわけないじゃないか!なら僕でいいよ」
優「大丈夫よ明久君。私も一緒だから」
秀「わしも補佐官として手を貸すから安心してよいぞ!」
明「優子さんも秀吉もありがとう」
雄「よし。他に異論のあるやつはいるか?」
ム「……情報なら任せろ」
愛「ボクも問題ないよ」
翔「……夫の補佐は妻の仕事」
雄「誰が夫だ!」
翔「……じゃあペット?」
雄「ペットでもねぇー!!」
このあと、僕達は今日のレベル上げの成果等を伝えあって明日ギルドを作るためのクエストを受けることにして別れた。
そして次の日、僕達は特に問題なくクエストを終え、はれてギルド『FA騎士団』が誕生した。
さらに次の日、僕達は気持ち新たにレベル上げにでかけた。そして、僕は、いや僕達は僕だけのスキル『ダブル』の存在を知る…。
どうもコクトーです。
嬉しいことに通算UAが3600を越えました(現状)!
こんな駄文をよんでいただきありがとうございます。
毎回のように誤字の指摘をもらうような駄作者ですがほんとにありがとうございます。
では本編のほうに。
今回、雄二たちがギルドを立ち上げました!!
その名も『FA騎士団』!
なんかどこかから移籍してきたみたいな名前になりました。まぁこんなこと思うのは自分だけでしょうが…。
他になにか案がなかったのかと聞かれればなかったとは言えません。ただ……もっと酷いです。
さてさて、8月も半分終わりました!
高校野球夏の甲子園大会も暑くなってきました。
ただ、8月が半分終わったということは夏休みがあと少しということです。
そんなに勉強しなかったな…。
主に現実逃避の夏休みでした。残りはまじで勉強しないと…。
作者の勉強に対する恐怖はどうでもいいですよね。
すいません。
では次回も頑張って合間を見つけて書いていくのでしばしお待ちください。
ありがとうございました。