とある倉庫
そこには大衆が創られていた。
そのほとんどがヴィランとはいえ路地裏に潜んでいるようなチンピラ集団。
そんな集団の中で一際存在感が違うヴィランがいた。
一人は【ヴィラン連合】のトップ。
全身黒い服で、全身に手を付けた細い男 死柄木弔
一人はヴィラン連合のナンバー2。
スーツを身に纏う黒靄の男 黒霧
一人はヴィラン連合の切り札。
筋骨隆々で脳が丸見えの大男 脳無
一人はヴィラン連合と同盟を結んだ【Cristo】のメンバーが一人。
黒い色に所々金色の紋章らしきものが施されている服に黒い毛皮コートを羽織って、刀を持つ男 《邪光のリライト》こと 黒光子理央 (ゲキレンジャー:リオの衣装)
更にこの四人よりは存在感が小さいが周りのチンピラ集団よりは大きい存在が六人いた。
そのうちの二人は全身黒色の服にフードを深く被り、顔を見せない。
一人は黒い革ジャンをきた長髪の男。
一人は赤い服に口元にピアスを付けたスキンヘッドの男
一人は脳無に比べればたいしたことないがそれなりにガタイのいい男
一人は羽衣を身に纏う女
この6人は死柄木が集めたチンピラ集団とは違い、理央が連れてきた黒い光によって生まれ変わった配下だ。
・・・時は満ちた。
先程の10人以外のチンピラ集団は今か今かと待ち望んでいる。
「・・・黒霧、ゲートを開けろ。さっさとゲームを始めよう。」
「もう開いていますよ。死柄木弔。」
死柄木が語りかける前に黒霧はゲートを開いていた。
「この向こうは既に雄英だ。たとえ生徒とはいえ気を抜くなよ。」
「・・・お前たちもだ。・・・第一フェーズまでなら許可する。」
『了解。』
いよいよ始まる。
ヴィランによる恐怖と絶望の闇が・・・悪が・・・魔の手が・・・ヒーローとヒーローの卵に向かって・・・。
ヴィラン連合、雄英襲撃・・・始動。
相澤SIDE
今回のヒーロー基礎学は人命救助|レスキュー訓練。
俺と十三号。そして、オールマイトの三人体制で指導するはずだったが、オールマイトは制限ギリギリまで活動したらしく遅れてくる・・・・・・不合理の極みだなオイ。
まあ・・・・・・念の為の警戒態勢・・・そこまで神経尖らせることはないだろうが・・・
13号が生徒に小言を言い終えたか。・・・・・・さっさと始まるか。
ズズ・・・
・・・・・・?
中央広場の方から妙な感じがするな。
相澤が気配のする方を見てみると小さな黒い靄みたいなものが出ていた。
その靄は次第に大きくなっていく。
ある程度広がった靄から見えたのは顔に手を付けた男の顔。
それから感じられるのは途方もない悪意だった。
「一塊になって動くな!!」
「え?」
俺の声に生徒からは疑問の声が漏れるが気にしている場合じゃない!
「13号!!生徒を守れ!!」
相澤の叫びが合図のようになったのかヴィラン達は次から次へと姿を現しだした。
「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くな!!あれはヴィランだ!!!!」
ドンドン出てくるヴィラン達。
「13号に・・・イレイザーヘッドですか・・・先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが・・・」
靄型のヴィランの言葉に理解できた。
やはり先日のマスコミ乱入はコイツ等の仕業だったか
「・・・何らかの変更があったか遅れて来るんじゃないのか?・・・・・・あの話が正しければの話だがな。」
「どこだよ・・・せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ・・・オールマイト・・・平和の象徴・・・いないなんて・・・子供を殺せば来るのかな?」
主犯と思われるヴィランの中の一人には見覚えがあった。
ここ最近名が挙がってきたヴィラン。
《邪光のリライト》!!
あんな奴までいるのか!!
相澤SIDE END
【平和の 象徴を 殺せ】
「ヴィランンンンン!?バカだろ!?」
「ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!!」
突然のヴィラン襲撃に生徒は騒ぎだす。
それもそうだろう。プロヒーローが集う雄英にまさかヴィランが乗り込んでくるなんて夢にも思わないだろう。
慌てる者もいれば、冷静に今の状況を分析している者もいた。
そんな中、突然のヴィラン襲撃にも驚いているが、それ以外のことで、もしかしたら襲撃のこと以上に驚いている者がいた。
ポニーテールの少女。八百万百である。
八百万は襲撃メンバーのヴィランの一人を見て、目を見開いて息を飲んだ。
いずれこうなる時が来ることは覚悟していたが・・・・・・。
運命の悪戯か、あるいは必然か・・・。
彼女の瞳に映るのは一人の少年だった。
小さい時から共に過ごした彼が・・・。
幼馴染の彼が・・・。
一年前のあの出来事から自分の前から姿を消した彼が・・・。
光から闇へと姿を消してしまった彼が・・・。
自分が改めてヒーローになることを決意したキッカケの彼が・・・。
止めることのできなかった彼が・・・。
自分が愛していることに気づいた彼が・・・。
愛している彼が・・・。
逢いたかった彼が・・・。
探し続けた彼が・・・。
彼が・・・・・・・・・・・・。
黒光子理央がそこにはいた。
「理央・・・。」
八百万は涙を流すのを我慢して、愛しの彼の名を小さく呟いた。
ここに今、運命の悪戯による予想よりも早い、ヒーローになる八百万とヴィランになった理央が再開する舞台が創られた。
「?・・・百?」
そんな八百万を近くにいた耳郎は八百万の呟きと今の彼女の状況に少し違和感を感じた。
「13号!生徒を守って避難させろ!!」
相澤は13号にそう伝え本来の彼、つまりヒーロー;イレイザーヘッドのスタイルになりヴィラン達に向かって行った。
イレイザーヘッドは個性を消す個性と自身の武器である捕縛武器とヒーローとしての戦闘経験で次々とヴィラン達を倒していった。
「皆さん!早く避難してください!!急いで!!」
生徒を任された13号は急いで生徒を避難させようとした。
しかし・・・
「そうはさせませんよ。」
「逃がさん。」
それをヴィランが簡単に許すわけもなく。13号と生徒達の前に黒霧と理央が連れてきた黒い革ジャンの長髪の男が姿を現した。
「初めまして、我々はヴィラン連合。僭越ながら・・・この度ヒーローの巣窟。雄英高校に入らせて頂いたのは・・・・・・・・・平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思っての事でして。」
(理央様・・・いや、今はリライト様か。・・・と俺たち6人は違うけど・・・この際流れは任せるか。)
『!?』
黒霧の言葉に皆が驚愕の顔になる。
「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ・・・ですが何か変更があったのでしょうか?」
「まぁ・・・それとは別に・・・俺たちの役目は・・・ッ!!」
話の途中で長髪の男は元居た場所から姿を消した。
それと同時に13号が個性を発動しようとした瞬間・・・
「オラァァアア!!」
「死ねぇぇぇえええ!!!」
二人の生徒、切島と爆豪が個性を発動して黒霧に攻撃したため、13号は個性を発動できなかった。
「ベラベラとうるせぇ奴等だな!!」
「その前に俺たちにやられることは考えてなかったのか!?」
二人の攻撃はヒットしたように見えたが・・・。
「危ない危ない・・・・・・・・・【ジャンパー】。攻撃してくると読んでいるなら一言お願いしますよ。」
「悪かったな黒霧さんよ。しかし・・・優秀な金の卵の生徒の割には血気盛んな奴等だな。」
黒霧には何のダメージも受けておらず、先程消えた男・・・ジャンパーと話をしていた。
「ダメだ!どきなさい二人とも!!」
13号が二人を下がらせようと叫ぶが・・・
「もう遅い。」
時すでに遅し。
「邪魔な生徒は・・・」
散らして 嫐り 殺す
黒霧による黒い靄は生徒を一気に包み込んだ。
これから始まる。
ヒーローの卵対ヴィランのそれぞれのバトルフィールドでの戦いが・・・
幕を開ける!!
次回は各フィールドの状況と戦闘です。
生徒対ヴィランとの闘いです。
よろしくお願いします。