ポポ「それで、僕達はどうしたら元の世界に帰れるでしょうか……」
ポポは一刻も早く元の森に帰ることを考え、二人にそう聞いた。しかし、帰ってきた答えは残念なものであった。
紫「しばらくは帰れないと思うわ。あなた方にスキマを開こうとしても、スペルを与えようとしても発動しなかったもの。」
ポポはこの紫の言っていたことが帰れないということの他に何かあることは感じたが、それが何なのかはイマイチ分からなかった。さらにここでまた1人知らない人物が現れた。
?「お〜い!霊夢〜〜!」
この声を聞いた時、霊夢は「またか…」という顔をし、顔に手を当てていた。紫はその様子を見てニコニコと笑っていた。
?「よう、来てやったぜ?」
霊夢「魔理沙、今は暇じゃないのよ。」
霊夢はそう言って魔理沙に帰ってもらおうとした。魔理沙はポポたちの存在にすぐに気づいた。
魔理沙「あれ?お前達は誰だ?」
霊夢「彼がポポで彼女がパムよ。2人とも私たちとは何か違うけど凄まじい力を持っているわ。」
魔理沙はその言葉を聞き非常に興味を持ったのか、
「私も手伝うのだぜ!」
と言ってポポたちについて調べることに協力した。
まず5人はポポたちが幻想郷に来た時にいた森に向かった。
魔理沙「魔法の森か〜、私の家が魔法の森にあるぜ。」
パム「そう…なの?」
魔理沙「なんだお前テンション低いな〜」
ポポ「パムはこれでもテンションが高いほうですよ。」
そしてポポとパムが現れた現場につくと、ポポ目がけて飛んでくるものがあった。
?「お前か〜アタイの森に勝手に入ってきたのは〜!!」
ポポはその声に動揺し、固まってしまった。するとポポたちの前に水色の羽を生やした者が現れた。
霊夢「チルノ?彼らは外来人よ。丁重にもてなしなさい。」
チルノ「知るか〜お前達なんかこうだー!!」
チルノはそう言うとたくさんの氷の粒や光の玉をポポとパム目がけて放った。
ポポ「何ですかこれ!?」
霊夢「ごめんなさいね、弾幕を放ってきたようだわ。ここは私に任せて。」
ポポは霊夢に促されて霊夢の後ろに身を隠した。すると霊夢もチルノめがけて光の玉を撃ちまくる。
チルノ「えーいこうなったらこうだ!パーフェクトフリーズ!!」
霊夢「なんの!夢想封印!!」
チルノと霊夢はさらに凄まじい弾幕を放つが、霊夢の弾幕がチルノを仕留め、大爆発を起こした、そのせいで、森に火が回ってしまう。
霊夢「あちゃーやっちゃったよ。水持ってきて!火を消さないと」
霊夢がそう言って水を汲みに行こうとした時だった。ポポが突然叫んだ。
「水玉!!」
するとポポのかけていたどんぐりの首飾りが光りだし、ポポの周りに水の玉が発生した。ポポは火の方に向かってそれを飛ばす。火は一瞬で鎮火され、惨事には至らなかった。
紫「ふ〜ん、あなたの力はそのようなものなのね。」
パムは不思議だった。このどんぐりの首飾りはたしかに守護者の証だったものだ。しかし、最後の戦いが終わってからはタダのどんぐりの首飾りになったはずだ。パムは恐る恐る守護者の証をよく見る。すると、
パム「守護者の証に戻ってる!」
と叫んだ。
守護者の証の時に目立った艶が復活していた上、中に刻まれている紋章が復活していたのだ。
ポポは先ほどのチルノと霊夢の戦闘が何なのかを知るために霊夢に質問した。
霊夢「あれは弾幕ごっこと呼ばれるものよ。幻想郷の者達は弾幕で勝負をするの。そしてこれはスペルカード。いわゆる必殺技のようなものね。あなた方にはこのスペルカードが作れなかったわけよ。」
霊夢が一通り説明すると、一行は謎の羽音を耳にした。
ブーン
ポポ「これって僕らの世界の甲虫の羽音では?」
ポポはそう言うと帰れると思ったのか少し嬉しそうだった。しかし、その考えは甘かった。
パム「違うわ、あれみて!」
パムが指さした方向には確かに甲虫が近づいていた。しかし、何かが違う。
霊夢「何よあれ!!あんなの見たことがない。」
魔理沙「でかい虫か!!?」
その甲虫は6人の前に着陸し、咆哮をあげた。
ポポ「こいつは!?コーカサスオオカブト!?目が紫色になってるし、全身がなんだかグロテスクになってる…」
そう。コーカサスオオカブトだった。目は紫色。羽も紫色。病気にでもなったのかと言うぐらい残酷だった。しかし、アダーのものではないとすぐに分かった。
霊夢「何よこいつ!!夢想封印!」
魔理沙「マスタースパーク!!」
チルノ「エターナルブリザード!!」
霊夢は先ほどの弾幕を、魔理沙は極太のレーザーを、チルノは氷の弾幕を放った。見事コーカサスオオカブトに命中した。しかし、コーカサスオオカブトが立ち上がると弾幕は一瞬で爆発した。さらにコーカサスオオカブトには全くダメージがない。
魔理沙「嘘だろ!?マスタースパークが効かない!?」
さらにコーカサスオオカブトはポポとパムを目がけて突進した。突き飛ばされるふたり。
霊夢と魔理沙とチルノは2人の元に駆け寄り無事を確認する。さらにコーカサスオオカブトが突進を仕掛けた時だった。突然ポポのペンダントが凄まじい光を放った。するとコーカサスオオカブトが横から突進してきた何かに突き飛ばされた。そしてそこにはまた違う甲虫がいた。ポポはその虫を見て叫んだ。
「ムシキング!!」
そう。日本のカブトムシであるムシキングが助けに来たのだ。霊夢たちはその光景に未だに唖然とし固まっている。
ムシキングはポポとパム、霊夢や魔理沙に紫のことを守ろうとし、5人の前に立った。咆哮を上げ、コーカサスオオカブトを迎え撃つ。突進してくるコーカサスオオカブトと正面からがっちり噛み合うムシキング。するとコーカサスオオカブトがムシキングを上へと投げ飛ばしてしまった。
魔理沙「やばいぜ!!」
コーカサスオオカブトは上空でムシキングを足で抱え、そのまま回転しながら地面に下りてきた。ローリングドライバーだ。
ポポ「負けるな!!ムシキングーーー!!!!」
ポポがそう叫ぶと守護者の証がまた光だし、ムシキングが光に包まれる。するとムシキングはコーカサスオオカブトを跳ね飛ばし、地面におりた。
霊夢「なんだか、凄まじい力だわ!!」
そう言うとムシキングは再び全身に光を貯めるとそのまま光を解放した。
パム「ムシキングの必殺技、トルネードスロー。」
パムが発した言葉に霊夢たちはキョトンとしていた。ムシキングはコーカサスオオカブトを角で持ち上げると、クルクルと凄まじい速さで回り出した。さらに竜巻まで纏っている。そしてそのまま遥か遠くへと投げ飛ばした。
コーカサスオオカブトは瞬く間に飛んでいき、森の奥の方で砂埃が舞い上がったのが見えた。
魔理沙「す、すげぇ、」
紫「今のが、あなたの力?」
紫がそう問うとパムが口を開いた。
パム「彼は森の守護者として選ばれたもの。その力は風を操り、森を守る。ムシキングと共に、森を守らなくてはならない。そしてムシキングは彼のお父さん。」
ポポは安心したのか胸をなでおろしていた。しかし、
霊夢「あなた達、何よその傷!!胸をなでおろしている場合じゃないわよ!!」
霊夢がそう叫ぶとポポとパムは自分たちの体を見た。凄まじく出血していた。
ポポ「前のコーカサスオオカブトの時にここまでひどくなったことは無かったよ。やっぱり何か違う。アダーの時と。」
続く
次回:迷いの竹林にて