ポポとパムはコーカサスオオカブトに突き飛ばされたことで、ひどく出血していた。
ポポ「あのコーカサスは何だったんだろう。」
ポポはコーカサスオオカブトのことが気になって仕方がなかった。紫色の目、羽根の色も紫色、全身もグロテスクなオーラをまとっていたあのコーカサスオオカブトのことが。
霊夢「こんなに血を流してるのに考え事なんかしてる場合じゃ無いわよ。早く永遠亭に行きましょ!!」
パムとポポは霊夢がいう「永遠亭」が分からない。一体何かと考えた。
パム「永遠亭?それは何?」
魔理沙「月の民が営む診療所のことだぜ。」
ポポたちは困惑した。ポポたちの世界にそのようなものは無かった。診療所とは何か?あのコーカサスと関係があるのかなど、様々な考えを浮かばせた。
霊夢はそんなポポとパムのことを少し深刻な目で見ながら森を歩いた。
しばらく歩くと、森を抜けた。竹林が見える。
ポポ「あんな木、見たことないよ」
パム「あれは竹。」
魔理沙「この竹林では気をつけろよ。よく迷うからな。」
一行は迷いの竹林の中へと歩んだ。霊夢や紫は飛んだ方がいいのでは等考えたが、そんな考えは必要もなかった。
ポポ「よっ、はっ、ほっ」
パム「…はっ、はっ、」
ポポとパムは竹に飛び登り、猿より優れた木々の移動を開始した。素早すぎて目で負えないほどだった。
紫「あの子達の世界はどうなってるのかしらね〜」
ポポとパムはあっという間に表札に「永遠亭」と書かれている日本式の家屋をみつけた。後から霊夢と魔理沙と紫が到着した。
ポポは驚いていた。日本式でも西洋式でもない民族的な家屋で育っているのだから当然だが、このような家屋を見たことはなかった。それに比べるとパムはやはり船が作った存在なのか、この家屋のことも記憶にあるようであった。
霊夢たちに唆されて永遠亭の中へと入るポポとパム。すると今度はウサギの耳をもった少女が中から出てきた。
?「いらっしゃ〜い、診察ですか?」
その少女に霊夢が答える。
霊夢「この2人がひどい出血だから、診察してもらえないかしら?」
?「おや?見たことない格好ですね。外来人ですか?私は鈴仙・優曇華院・イナバと申します。鈴仙と呼んでくだされば結構です。」
ポポ「はい、鈴仙さん。」
ポポは鈴仙にそう答えるとパムに小声で問いた。
ポポ「あれ何なの?」
パム「うさぎの耳を持ってるわね。」
ポポ「うさぎって何?」
パム「哺乳類という種族の一つ。霊夢や魔理沙のような人間は哺乳類の頂点。アダーも人間よ。」
ポポ「アダーと同じ種族なら、また僕らに脅威があるんじゃ…」
パム「アダーのような悪に染まった人間は少ないわよ。大概が私たちのような普通の存在。」
ポポとパムが小声で話していたとき、永遠亭の中から鈴仙と銀髪の背の高い人が出てきた。
?「待たせたわね。診察するからお上がりなさい。」
ポポ「あなたは?」
?「私は八意永琳。あなた達裸足ね。上がる前にそこの雑巾で足を拭いてちょうだい。」
足を雑巾で拭き、永琳の後に続くポポとパム。そして診察室に入った。
永琳「あなた達は妖精かしら?」
ポポ「あ、はい。僕達は森の民と言われる妖精の種族です。」
永琳「そう、妖精にしては賢いわね。幻想郷の妖精や妖怪は頭が悪いものが多いのよ。だからあなた方のような賢い妖精は大妖精ぐらいしかいないわ。」
ポポ「大妖精?」
ポポは続けてチルノにあったこと。ルーミアにあったことを話した。そして大妖精がチルノやルーミアの友達だということも知った。
永琳「で、どうしてこのような怪我を?」
パム「謎のコーカサスオオカブトに突き飛ばされて」
永琳「コーカサスオオカブト?何よそれ。」
すると紫が診察室に入ってきて、永琳に説明した。
紫「コーカサスオオカブトとは、外の世界にいる甲虫の一つよ。でも彼らの世界にもそのような存在がいるのでしょうけど、この世界のものとは比べ物にならないほど大きいわ。」
永琳は少し深刻な顔をした。そのような存在が幻想郷にも現れているとは。
ポポたちは永琳の診察を終えると永遠亭を出た。
?「クックック、ヨォポポ」
迷いの竹林の向こうから何かがポポの名前を呼んだ。
ポポ「だれ!?」
?「俺はコクーだ。森の守護者であるお前を滅ぼすためにあらゆる世界を漂流していたよ。なんとも不思議な旅立ったよ〜クククw」
コクーは不気味な笑い声を浮かべながらそう言った。
ポポ「なぜ僕を滅ぼしに来た!!」
コクー「っふっ。まだまだお前を滅ぼすにはもっとやることがあるからな。お前は俺の送る甲虫を、どこまで阻止できるかな〜ぁアハハハハハは!!!」
コクーは不気味に笑いながらそう言うと消えていった。
霊夢「なんか嫌な予感がするわね。」
次回:竹林の守護者