ポポは空を見上げたまま動かない。その顔は戦士のような顔である。
パム「ポポ、どうしたの?」
パムはポポのその様子を不思議に思い、心配している。しかし、パムの耳にも虫の羽音が聞こえる。
パム「もしかして…」
ポポとパムの様子に妹紅や輝夜、鈴仙や紫、霊夢や魔理沙も不思議そうだ。しかし、この5人にもその羽音が聞こえた。
魔理沙「まさか、またあん時の!?」
霊夢「甲虫の話!?」
霊夢たちはその羽音を聞いて少しゾッとしていた。すると今度は全員が咆哮を聞いた。
ポポ「来る!!」
ポポがそう言うと竹林の一部の竹をなぎ倒して角がすごく長いカブトムシが姿を現した。
そのカブトムシは彼らの前で咆哮を上げ、動きを止めた。
妹紅「あれはなんなのよ!!」
パム「ノコギリタテヅノカブト。」
ポポ「まただ、目が紫色になって全身が黒いオーラに包まれてる。色もグロテスクだ。」
そのカブトムシはノコギリタテヅノカブトだった。ノコギリタテヅノカブトは静止して何もしてこない。
すると今度は声が聞こえてきた。
「クックック、やぁポポ、元気だったかい?」
コクーだ。コクーはポポにやけに不気味なにやけ方で話しかける。
ポポ「コクー、この甲虫はお前が操ってるのか?」
コクー「察しがいいなポポ、だが俺の場合はアダーとかいうの時のようには行かないぜwククク、ハッハッハッハッハ」
コクーはそう言うと、ぽぽに指を指して
「お前には死んでもらうぜ。お前達の森を滅ぼしてやる!」
と叫んだ。
コクー「ノコギリタテヅノカブト、行け。」
コクーがそう言うと、ノコギリタテヅノカブトはポポたちめがけて突進してきた。
ポポもすかさずアレを呼び出す。
ポポ「ムシキングーーー!!!!」
するとポポの胸の守護者の証が光った。
輝夜「あら。さっきのような風は起こらないのかしら?」
輝夜がそういうと、今度はムシキングがノコギリタテヅノカブトに向かって飛んでいき、ガッチリと噛み合った。
妹紅「違うわ、今度はあの虫を呼んだんだわ。」
ムシキングとノコギリタテヅノカブトは一歩も引かずに押しあっている。
コクー「サイドロックボム」
コクーがそう言うとノコギリタテヅノカブトの体がとてつもないグロテスクなオーラに包まれ、ムシキングを振り払い、横から担ぎあげ、そのまま上に飛び上がってムシキングを地面に叩きつけた。
霊夢「ムシキングが!!」
パム「大丈夫。ムシキングは負けない。」
霊夢の心配する様子とパムの信じる様子を見たポポは手を握りしめた。
ノコギリタテヅノカブトがムシキングに向かって飛びながら突進してくる。
ポポ「今だ!ムシキング!!」
守護者の証がまた光りだし、ムシキングの体が眩しい光に包まれる。
ムシキングは仰向けのまま高速回転を始め、ノコギリタテヅノカブトを弾き飛ばす。そして、ムシキングがノコギリタテヅノカブトを担ぎあげ、竜巻を伴って高速回転を始めた。そして、ノコギリタテヅノカブトをまた遠方へと投げ飛ばした。
コクー「何!?」
コクーは突然の敗北にオロオロしていた。
ポポはそんなコクーに話した。
ポポ「お前がいくら森を壊そうが、僕を殺そうが、絶対に食い止めてやる!僕らの森も、この森も!」
コクーはポポの目を見たあと捨て台詞を吐いて逃げた。
コクー「くっ、覚えてろよ!!」
竹林は平穏が戻った。
妹紅「どうすんのこの竹、なぎ倒されてるけど」
妹紅は竹林がなぎ倒されたのをみてひどく落ち込んでいた。
パム「セランがいれば、」
パムがそう呟いた時だった。「ポポ、パム、私はここにいます。」
と声が聞こえたのだ。
ポポ「セラン!?」
霊夢「今度は誰よ!!」
ポポや霊夢たちの視線の先には紫色の衣装に身を包んだ赤い髪の女性がいた。その女性はポポたちに、「セラン、帰りましたわ」と言った。
ポポ「セラン、何故ここに!?」
セランは語った。
「アダーとともに船で旅立った時に違う星に辿り着きましたわ。それはこの世界です。この幻想郷はこの世界とは結界がはられていて私たちのいる世界は外の世界となっています。」
セランは全身に赤い光を溜め込み、解き放った。なぎ倒された竹に当たって弾けると、竹は再生をした。
霊夢「あなたはいったい、」
霊夢が問うと、セランが答えた。
「森が によって生み出された者ですわ。」
次回:森が生み出したセランの力