名無し妖怪と唐傘お化け   作:来翔

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どうも来翔です!
お久しぶりです!
更新せねばと思いつつ忘れていました
では、本編


雨中の出会い(後編)

あらすじ

小傘と食事をとった。

 

「ぷはぁ……ごちそうさまでした。美味しかったよ」

「それは良かった。美味しいと言ってもらったのは初めてだから嬉しいよ」

 

小傘が微笑むと、つい釣られてまた微笑んでしまう少年。その事に戸惑いを隠せない少年。

そんな少年をジッと見つめる小傘。小傘にはどうしても聞きたいことがあった。失礼だとしても、その答えが彼の将来に関わるのだから。

 

「君は人間なの?それとも、妖怪?」

「……どうしてそう思ったの?」

「この家に違和感を覚えたからだよ。人間が住むにはどうしても不便過ぎるからね。だって……人間が暮らすにはこの時期じゃ寒すぎるよ」

 

小傘の言葉に少年は、口を紡ぐ。

その反応に小傘は、違和感が確信に変わる。

彼は人ならざるものだと。

 

「……僕は……」

「……ごめんね。ちょっと思っちゃってさ」

「君は人間じゃないね。僕に近づくのに気配をあそこまで殺せるのは難しいからね。君は……妖怪かい?」

「そうだよ。私は唐傘妖怪だよ。人間を直接捕食する事ないよ。その代わり驚かせてお腹の空腹を満たすよ」

 

小傘は自分が妖怪であることを告げた。隠すつもりは無かったが、気づかれていたとは気づかなかった。

 

「君の察しの通り、僕は妖怪だよ。でも、並の妖怪より弱い。下手すれば妖精よりも弱いんじゃないかな。人間と戦ったら……多分相手によるけど負けるんじゃないかな」

「そこまでなの……!?能力とかって……あるの?」

「能力……?ああ、あるよ。君の能力は?」

「私のは……『人間を驚かす程度の能力』だよ」

 

小傘の能力は、そのまま人間を驚かす事に特化した能力である。

しかし、子供だまし程度なものなのか最近、あまり驚いてくれないそうだ。

実際に、少年は驚かされたが背中を押される程度の事だったので、そこまで驚く事ではなかった。

 

「……無害な能力だね。だから平気で人里に出入りしてるんだね。可愛いから人気あるのかな」

「か、可愛いなんてそんな……。って話を逸らさないで!貴方の能力はなんなの?」

「……詳しくは分からないけど『生きる程度の能力』だよ。どんな効果かは知らないけど」

 

小傘は困惑した。生きる事しか出来ない能力など能力と呼べることに。

だが、裏を返せば生きる事に繋がることなら何でも出来るという事だ。戦闘能力は無くても生還する事が可能。

もしかしたら、今まで生きてこれたのも能力が関わっているのではないかと小傘は考えた。

 

「どうかした……?」

「いや……何でもないよ。ところで……どうやって今まで暮らしてたの?」

「えっと……妖怪である事を隠して人間として暮らしてたよ。さっきも言った通り力は人間と同じかそれ以下だからね」

 

少年の言葉に小傘は、同情の念を抱く。それと同時に今まで感じていた違和感の正体が分かった。

それは、少年の生に対する意欲が感じられない。

原因は分かっている。それは、名前が無いからだ。

名前とは親からどんな風に育って欲しいという願いが込められているものだ。しかし、少年には願いを込められた名前が存在していない。

 

そこで、

 

「ねぇ、これから君の所に何回か遊びに来てもいいかな?」

「どうしたのいきなり……別に構わないけど」

「ありがとう!名前が無いと呼びづらいよね……(そら)なんてどうかな?君の髪と目の色はまるで青空の様で心がとても広いから」

自分が名前を授けようと考えた。

深い理由は無いが、同じ妖怪として放っておけなくなったのと、自分と境遇が似ている気がしたから。

 

「空……それが僕の名前?」

「うん!」

 

少年は戸惑ったが、すぐに心の奥から熱くなるものを感じた。

何十年と生きてきたが、久しぶりに心から笑える気がした。

 

「ありがとう……小傘」

「ううん、それじゃ私は行くね。ごちそうさまでした!」

 

小傘はウィンクをすると扉を開け、外に出ていく。

その姿を少年は見送りつつ

 

「……空……空。僕の名前」

 

少年 空は自分の名前を呟いていた。

 

続く




どうでしたか?
能力についてはまだ謎が多いですが、後々明かす予定です!
さて、空と小傘はどうなるのか。
では、次回を楽しみに
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