「...先輩は、私に恋する女の子の喜びを教えてくれました。こんなに切なくて、苦しい気持ちになったのだって、生まれて初めて。...責任、取ってください。」
ーーー学校の放課後、屋上で。
俺は生まれて初めての告白を受けた。
潤んだ目で俺を見上げ、今にも折れてしまいそうな細い体をフルフルと震わせ、返事を待つ彼女の名は
上等の絹を闇夜で染め上げたような長く美しい黒髪と、宝石のような光彩を放つ美しい瞳を持つ早乙女は、街で百人の男がいたら百人全員が振り替えるほどの美少女だ。
そんな彼女に暮れなずむ校舎で告白を受ける俺。
同い年の思春期男子共にみせたら血の涙を流して羨ま死(羨望のあまりのたうち回って死ぬこと)すること間違いなしのこの状況。
しかし俺、,
「えっと...早乙女さん?一つ質問いいかな?」
「もちろんです。...でもその前に出来れば名字ではなく、なっ...名前で呼んでいただけませんでしょうか...」
白い肌を赤く染めてうつむきがちにこたえる早乙女改め桜。
その姿が、これまたマジぐうかわ。
そんな愛らしい彼女に今から俺が聞こうとしていることは、自分でも頭のネジが飛んでるとしか思えない愚問だ。
だが...どうしても聞かずにはいられないんだ...。
「じゃっ、じゃあ桜さん?まさかとは思うけど君って1年G組じゃ...ないよね?」
「はい。私は1年G組ですが?」
「そっ、そうなんだ!あっ、あれぇおかしいな?俺の記憶だと1年G組の早乙女桜っていえば、
「確かにそんなことしてた時期もありましたね(ニコッ)」
「アハハッ!そうだよね!君があのヤンキー女なわけないもんね!いやだな僕は何をいって......は?」
「?いや、ですから確かに
え?嘘だろ?!
目の前のかわいい女の子が学園最凶のあの早乙女桜?!
ありえない......。
直後、俺がショックで気絶したのは言うまでもないだろう。
ーーーこれは
素直になれない草食男子の俺、住吉春斗と
ちょっと荒っぽい肉食女子の、早乙女桜の
恋の物語。
まずは、二人の開口から。
プロローグを始めよう。