ポケットモンスターサンムーン~ifストーリー~《本編完結》 作:ブイズ使い
初代ブイズ御三家のキョダイマックスも出ると聞いてますがそれに関してはホントかウソかは分かりません。
皆さんの嫁ポケは出ますでしょうか?私はブイズが出るだけで満足なんですけど。個人的にポケモンキャンプが楽しみだったりします。
突如として出現したUBに対抗すべく結成された精鋭部隊、ウルトラガーディアンズ。メレメレ島に現れた強靭な肉体を持つマシブーン、最速の足を持つフェローチェに続き、近接攻撃と遠距離攻撃を上手く使い分けるデンジュモク、鋭い切れ味で敵を切り裂くカミツルギの捕獲に成功した。
残るは最後に確認されたUBを残すのみである。出現した場所はウラウラ島の守り神、カプ・ブルルが祀られている場所の近くに広がる迷宮ともいえる砂漠、ハイナ砂漠である。
ハイナ砂漠。知らずに入った者は気付かぬうちに入り口まで戻されてしまう事で有名な地だ。カプ・ブルルが人間が砂漠の中で倒れる前に助けている、侵入者を気付かれない様に排除しているなど色々な説があるが原因は判明されていない。
「うー……あっついよマーさん……」
「そうだね。ハイナ砂漠は昼には日差しが強くなってしまうからね。水分補給は忘れないようにしないとね。」
そう言って水の入った水筒を渡した人物はマーレイン。ホクラニ天文台の所長であり、元キャプテンとしても務めていた経歴を持つ実力者だ。そんな人物であればハイナ砂漠に入っても迷ってしまう事はないであろう。
「ありがとう、マーさん」と言って水筒を受け取りガブガブと飲み始めた小太りの少年はマーマネ。マーレインの従弟であり、ウラウラ島の現キャプテンを務めている。元々人見知りで人と話すことが苦手な彼だが、従兄弟関係であるマーレインに対しては、“マーさん”“マーくん”と呼び合う間柄で、気にせず接することのできる数少ない人物である。
「それにしてもどこにいるんだろうね?UBって」
ハイナ砂漠に入って結構な時間経過したが探しているUBが一向に見つかる気配がない。これだけ広大な砂漠であれば異形な姿をしたUBとはいえ見つけるのも一苦労であろう。
もうここにはいないのかもしれないと思いはじめ諦めかけたマーマネだが、そんな時晴れ渡っていたハイナ砂漠に突然砂嵐が吹き荒れた。
「うわっ!?こんな時に砂嵐!?」
砂嵐に驚き目に入らない様に目を守るマーマネとは対照的に、メガネをかけているからかマーマネほどの被害はないマーレイン。そんなマーレインは目を細め、目の前に感じた違和感に目を凝視させる。
「……どうやらそうでもないみたいだよ。」
「マーさん?」
マーレインの言葉に疑問を抱くマーマネ。その直後、今度はゴォー!というロケットから発せられるエンジン音のような音が響き渡る。一体何事かと思うマーマネだが、先ほど発生したはずの砂嵐が今度は突如として止み始める。
「あれ?砂嵐が……」
砂嵐が収まり再び暑い日差しが砂漠に降り注ぐ。砂嵐が収まったことで視界が良好になり、マーマネはようやく前に目を向けることができた。しかしそこには驚くべきポケモンの姿があったのである。
「!?こ、これって!?」
「……どうやら僕たちの想像をはるかに超えていた存在のようだね、UBっていうのは」
そこにいたのは一目で分かるUBの存在であった。しかしそのUBの姿は、まさに絶句してしまうほどの巨大さであった。
暑い日差しが目に入ってしまうほど見上げなければ見えない全長、飛行タイプのポケモンの翼を込みして比べても届かないレベルの横幅、どう表現していいか分からない程の光景であった。
あまりの衝撃に困惑していると、腕に装着している通信機に通信が繋がる。相手は当然ウルトラガーディアンズをサポートしているビッケであり、ビッケからそのUBの情報が送られてくる。
『ハイナ砂漠に出現したUBの情報を転送いたしました。我々はそのUBを“テッカグヤ”と名付けました。お気をつけて捕獲の方をよろしくお願いします。』
マーマネとマーレインはテッカグヤの情報を確認する。するとそこにはどれもが規格外とも言うべき情報が載っていた。
コードネームはUB04 BLASTER。分類はうちあげポケモンでタイプははがね・ひこうタイプとここまではまだ通常のポケモンとあまり変わりない。
驚くべきはその体重である。全長から察するに間違いなく重いというのは分かっていたが、なんとその体重は999.9㎏とほぼほぼ測定不能の数値なのである。
見た目は門松であるが、頭部と思われる部分ははどことなく女性っぽさがある。だがその見た目とは裏腹に、図鑑説明は更なる驚愕な事実が発覚するのである。
なんとテッカグヤは大量の可燃性ガスを体内に有しており、その大きな腕から噴出して森一つを焼き払ってしまうほどのエネルギーを持っているのである。それだけでなく、計算上では宇宙空間にすら吹っ飛んでいけるほどのパワーを持っている可能性すらも浮上してきた。
このような驚異的な力を持っているUBを放置してしまってはウラウラ島はおろかこの星すらも危ういかもしれない。そう感じたマーマネとマーレインは、なんとしてでも捕獲しなくてはならないと決意し、モンスターボールを手にしてテッカグヤの前に投げた。
「ここは君の出番だ。メタグロス!」
『メッタ!』
「行くよ!クワガノン!」
『クッワ!』
マーレインははがね・エスパータイプのメタグロス。マーマネはむし・でんきタイプのクワガノンである。でんきタイプを持つクワガノンはひこうタイプに対して有利をとることができる。主にでんきタイプを使用するマーマネにとっては相性のいい相手と言えるが、威圧感を放つUBの前にどれだけ戦えるか。
『っ!』
何を言っているのか聞き取ることができないが、テッカグヤはメタグロスとクワガノンを敵とみなしたのか臨戦態勢をとった。驚異的な力を使われる前に捕獲するしかないであろう。
「まずは僕から行くよ!メタグロス!バレットパンチ!」
メタグロスは文字通り弾丸のように素早く一直線にテッカグヤに近づきバレットパンチを繰り出した。テッカグヤはその巨体のためか動きが鈍く、バレットパンチに対応することができず直撃を受けてしまう。
しかしテッカグヤは少しバランスを崩した程度でビクともしていない。それどころかすぐさま攻撃してきたメタグロスに対して反撃をする。
『っ!』
『メタッ!?』
テッカグヤはその巨大な腕を振りかぶり、力いっぱいに振り下ろした。メタグロスは腕をクロスさせてその攻撃を防ぐが、テッカグヤの重量をも相まって強力になっているテッカグヤの攻撃に成すすべなくふっとぱされてしまう。
「メタグロス!?」
吹っ飛ばされたメタグロスを確認したテッカグヤは更に追撃を加える。両腕を前に出し中央から細く鋭い光線を出す。はがねタイプの技であるラスターカノンだ。
「クワガノン!こっちもラスターカノンだ!」
クワガノンはメタグロスの前に出てラスターカノンを繰り出す。なんとか相殺することに成功するも、爆風が予想よりも大きくクワガノンも多少後退してしまう。テッカグヤは当然と言わんばかりに全く微動だにしていないところを見ると一筋縄ではいかない相手だというのは明白である。
「ありがとう、マーくん。」
「マーさん、僕も戦う!クワガノン!ワイルドボルト!」
『クッワ!』
クワガノンは自身の身体に電撃を纏いテッカグヤに直進していく。しかしテッカグヤはまもるを展開しクワガノンの攻撃を防ぎ、クワガノンは弾き返されてしまう。その見た目も相まってまるで要塞のような恐るべき耐久力である。
「僕たちも行くよ!コメットパンチ!」
『メタ!』
メタグロスは腕を振りかぶり、彗星のような一撃をテッカグヤに向かって振り下ろす。
テッカグヤは咄嗟に再びまもるで対抗する。しかしまもるには大きな欠点があり、連続で使用すると失敗してしまうのである。案の定テッカグヤのまもるは失敗してしまい、メタグロスの重い一撃がテッカグヤの装甲に突き刺さる。
テッカグヤは今の一撃で軽くのけぞる。先ほどのやり取りでテッカグヤは並大抵の攻撃ではビクともしないというのはすでに確認済みだ。
「マーくん!」
マーレインはすかさずマーマネに呼びかけ合図を送る。マーマネはマーレインの声に頷き、クワガノンに追撃の指示を出した。
「クワガノン!10まんボルト!」
テッカグヤの怯んだ隙を狙いクワガノンは10まんボルトを撃ち込む。ひこうタイプを持つテッカグヤにでんきタイプの10まんボルトは効果が抜群だ。これはいくらテッカグヤの耐久力が驚異的と言えどダメージは与えられているだろう。
しかし効果抜群の10まんボルトを受けたテッカグヤは体にその細い首を引っ込める。防御を固める態勢に入ったのかと思ったがどうやら様子が違う。一体何をする気なのかと考える2人だが、その時テッカグヤの様子が変化する。
「っ!?もしかしてこれって!」
次の瞬間、テッカグヤは頭部をこちらに傾けた。その態勢からテッカグヤが何をしようとしているのか察しがついた。首を引っ込め敵に体ごと突進する技、ロケットずつきである。
ロケットずつき自体は攻撃力が高い技というわけではなく、自身の防御を高めつつ相手に突撃し攻撃するという攻防一体の技だ。しかしテッカグヤの場合はその常識とは全く異なり、あの巨体のままエネルギーを最大にして突撃されてしまっては自分たちだけでなくこのハイナ砂漠全域すら致命的な被害を受けかねない。
どうするべきかマーレインは対策法を頭の中で考える。
メタグロスのサイコキネシスで動きを封じるか?いや、それでもエネルギーの放出を免れることはできない。
ならば再び弱点であるでんきタイプの技で攻めるか?いや、先ほどのダメージからすればテッカグヤの耐久力を突破するのは難しい。
正面から力ずくで押さえつけるか?いや、まずテッカグヤに力押しで勝てるわけがない。ポケモンたちが大きな痛手を受け最悪の結果になってしまう可能性すらある。
もはや絶体絶命だろうか、と自らの危機を感じるマーレインとマーマネ。そんな時、黒い一つの影がテッカグヤに向かって突っ込んでいった。
「ペルシアン、ねこだまし」
『ペェル!』
その影の正体、ペルシアンは両手をテッカグヤの前でパチンッ!と叩いた。その音に驚いたテッカグヤは怯み引っ込めていた首を元に戻し顔を出した。
「よっと」
すると上から一人の男性が飛び降りマーレインたちの前に姿を見せる。その人物は2人もよく知っており、ウラウラ島において知らない人はいないであろう人物であった。
「クチナシくん!」
「クチナシさん!」
「……なんだか煩いと思ってきてみれば、中々厄介なのを相手にしているじゃないか。」
その人物の名はクチナシ。このウラウラ島のしまキングであり警察官としても勤めている。主にあくタイプのポケモンを好んで使用し、見た目とは裏腹に実力は四天王にも通じるレベルだと称される実力者だ。
「めんどうだしさっさと終わらせちまおう。あんちゃんたち、あのデカブツの動き抑えられるか?」
マーレインとマーマネはクチナシの言葉に対し顔を合わせ、もちろんだと答え行動に移った。
「メタグロス!サイコキネシス!」
『メタ!』
メタグロスはサイコキネシスでテッカグヤの動きを制限する。これだけではテッカグヤの力に負け反撃を食らってしまう可能性がある。そのため今度はマーマネが動いたのであった。
「クワガノン!エレキネット!」
『クワ!』
クワガノンはエレキネットを使いテッカグヤの上から抑えつける。エレキネットはでんきタイプの技でもあるためテッカグヤにダメージを与えつつ、テッカグヤから自由を奪うことができた。それを見たクチナシは最後の仕上げと言わんばかりにポーズをとる。
「手っ取り早くこれで終わらせる。行くぞ、ペルシアン」
『ペル!』
クチナシがとったのはあくタイプのZ技のポーズだ。相棒であるペルシアンと共にタイミングを合わせる。
Z技は強力な分ポーズをとる際に少し隙ができてしまう。そのうえ力の消耗もポケモン、トレーナー共に激しくバトル中一度しか使用できない大技だ。失敗することが許されないため確実に決めなければならないため鈍重なテッカグヤとはいえ動きを止めてもらったのだ。
――――ブラックホールイクリプス!
ペルシアンはあくタイプのZ技、ブラックホールイクリプスを放つ。するとテッカグヤの背後に大きく強力な闇のエネルギーが発生する。
闇のエネルギーはエレキネットごとテッカグヤの巨体を吸い寄せる。必死に抗うテッカグヤだが、じわじわと体が宙に浮かび上がり、終いにはエネルギーの内部まで取り込まれてしまう。
テッカグヤを吸い込んだエネルギーはその力を収縮させる。その後力を解放させテッカグヤを放り出した。テッカグヤは闇のエネルギーにより多大なダメージを受けてしまい、あれほどの耐久力を見せつけた巨体は地面に倒れ込み動きを完全に停止させていた。
「今だあんちゃん。さっさとやることやっちまいな。」
「は、はい!いけ、ウルトラボール!」
マーマネは倒れたテッカグヤに向かってウルトラボールを投げる。ウルトラボールはあの巨大なテッカグヤを収納すると数回揺れ、ピコンッという音と共に停止する。テッカグヤのゲットに成功した合図であった。
それを確認したマーレインはウルトラボールを回収する。その後協力してくれたクチナシにお礼を言うために振り向いた。
「あれ?クチナシくんは?」
「さっきまでいたんだけど……」
気づかぬうちにクチナシがその場から姿を消してしまっていた。そんな彼の姿にマーレインは相変わらずだね、と呟いた。
それと同時に再び通信機が鳴りだした。恐らくUBの捕獲を確認したという通信であろうと思い通信に応答する。しかしその通信に出たのは慌てた様子のビッケであった。
『ウルトラガーディアンズの皆さん!大変です!新たなウルトラオーラがポニ島にて確認されました!』
それはまだ事態は終わっていないという知らせであった。
―コードネーム“UB04 BLASTER”捕獲完了―
クチナシおじさん、大好きです。
UB騒動はもうしばらく続きます。剣盾発売するから来週投稿できるかが不安……。
今作のチャンピオンは怪しいのでは?と世間から言われてますが、個人的にはローズ社長の方が怪しい気がします。
理由として
・ダンデをジムチャレンジに推薦した本人←(企みがありそう)
・ビートをジムチャレンジに推薦
・副社長が幹部クサイ
・喋り方が胡散臭い
・他に悪の組織らしい人物が公表されていない
・発売前に怪しいと言われていたプラターヌ博士は結局善人だった
・発売前に善人と言われていたグズマさんはスカル団ボスだった
某カードゲームアニメの転倒王者は本人が知らない裏で八百長があったりもしたし、態々無敗と記載したのもその辺りの伏線だったりと妄想していたりします。
どうあれストーリー攻略すれば分かるのでゲーフリの闇諸々楽しみにしながら全裸待機します。