転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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5章もラストになります。


夏休みの終わり

 

 

ゲームから数日は宿題の残りを消化したり、グレモリーの土地を観光したり、グレモリーや悪魔の事を勉強したりして過ごした。

 

「夏休みも終わりだな〜。」

 

「充実した夏休みだったわね〜。」

 

「私と朱乃の力も安定したし、ゲームにも勝ったし、・・・あ、これってバトル脳なのかしら?」

 

夏休みも残りわずかになった俺と朱乃とイリナ3人はグレモリーの俺の部屋でまったりしていた。

 

「気持ちは分かるけどな〜。結局今年の夏休みもほぼ修行とゲームで終わったからな。」

 

「けど後半の数日は観光とかしたし楽しかったわよね。」

 

「だな〜。冥界での生活も今日で終わりか。」

 

「そういえばドライグって、ティアマットとどうなってるの?」

 

「ああ、今は2人?で逢って楽しんでるんじゃね?」

 

なので今ドライグはミニドラゴンになってティアマットに逢いにいっている。会話が聞こえる機能は改良されて任意で聞こえない様にしている。

 

「どういう会話してるのかしら?」

 

イリナの疑問はもっともだな。俺も前に聞いた事を2人に話す。

 

「基本は昔話らしいぜ?」

 

「基本?」

 

「ああ。ただそのおかげで分かった事がいくつかあって神器(セイクリッドギア)に封印された影響か以前ドライグが使ってた能力をいくつか忘れていたらしい。」

 

ティアマットとの会話でいくつか判明したけどドライグの反応は曖昧だった。

 

「そうなの?」

 

「俺もまだ詳しくは聞いてないから分かんないけど、どうやらアルビオンもそうじゃないかって言う話みたいだぜ?」

 

「どうしてそんな事したのかしら?」

 

「そこは神様に聞かないと分かんないな〜。とはいえ他にも能力があるなら模索はしようと思ってる。」

 

「どうやって?」

 

神器(セイクリッドギア)の深層意識に潜って探索かな〜。実際俺も二天龍って言われてるのに倍加と譲渡だけってのは疑問だったんだよな。基礎能力がすごい高かったってのもあるんだろうけど。」

 

一時的にとはいえ神を殺せると言われてるのに現状の能力だけだと厳しいような気もする。

 

「私も朱雀と対話して他の力の使い方考えないといけないかな。」

 

「そうね〜、私ももっと完成度上げないとね。」

 

やつぱり俺達は基本バトル脳らしかった。

 

ヴァーリの事言えないかなぁ。

 

 

 

その日の夜、俺は昼間言っていた神器(セイクリッドギア)の深層意識に潜ってドライグの更なる力を探っていた。

 

「エルシャさんも分からないのか〜。」

 

「そうね、ベルザードも知らないみたいだし。」

 

エルシャさんとベルザードさんというのは歴代の先輩方の中でも男と女で最強の使い手だった人だ。

 

「でもイッセーはオーバードライブ使えばベルザードと変わらない位の強さだと思うわよ?それで充分じゃないの?」

 

「そうなのかもなんだけど、オーバードライブ使うと神器(セイクリッドギア)が長時間耐えられそうになくてさ、それを補うか強化できないかな?と。あと、そもそも燃費が悪い。」

 

「オーバードライブは確かに今迄無かった力の使い方だものね。」

 

『もって20分だろうな。これでも一度調整されたのだが、この間使ってから調整されてない所を見ると限界に近いのかもしれんな。ベルザードの時はヤツ自身が強かったからな、他の力も合わさって強化というのは今迄無かったことだ。』

 

20分だと自由度が低くて使い勝手が悪過ぎる。なのでこうして模索しているんだけど・・・。

 

「厳しいわね〜。今迄ここ迄使いこなしてる人はいないものね。」

 

「だから覇龍(ジャガーノート・ドライブ)に代わる力を探してるんだよ。」

 

「あ〜、あれは危険な力だし、それにみんなエアリィちゃんに骨抜きにされちゃったしね〜。」

 

「取り敢えず赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)の最大出力を上げないことにはオーバードライブはそうそう使えない。」

 

「そうなるともっと深層に行って探るの?」

 

「そうなるかな〜。今日はもう戻るけど次からはそうなるかな。」

 

「協力出来る事があったら協力するわよ。」

 

「ありがとう、エルシャさん。」

 

一旦切り上げて俺は戻ることにした。

 

 

 

で、戻ってきたんだけど・・・これはどういう状況なんだろう?

 

ベッドの上で座禅を組んで潜ってたんだけど、戻ってきたら周りにリアス、朱乃、イリナ、アーシア、小猫ちゃんが寝ていた。

 

で俺の背中に

 

「黒歌、これどういう状況?」

 

俺の背中に抱きついている黒歌に聞く。黒歌の胸が背中に密着していて気持ちいいとか考えてない・・・考えないように・・・無理でした。気持ちいいです。

 

「みんなで遊びに来たんだけどイッセーがなかなか戻ってこないからみんな眠ってしまったにゃん。ところでイッセー、わたしのおっぱいは気持ちいいかにゃん?」

 

ばれてるううううぅぅぅ。

 

「さわってもいいにゃよ?」

 

「みんな居るのに出来るか!」

 

「いなかったらさわるにゃ?」

 

しまった!墓穴掘った!

 

「・・・そ、そんなことはないぞ?」

 

「浮気かにゃ?愛人ポジションでもいいにゃよ?」

 

意地悪そうな笑みで言ってくる。

 

「黒歌〜、お前楽しんでない?」

 

「ふふふ、バレたにゃん。でもあの時のキスは本気にゃよ?」

 

その時黒歌が背中から引き剥がされた。残念とか考えてないんだからね!

 

「黒歌姉様!今の話はどういうことですか!聞いてません、説明して下さい!」

 

どうやら引き剥がしたのは小猫ちゃんらしく、黒歌に物凄い勢いで問い詰めている。

 

「し、白音!起きてたのにゃ!」

 

「さっき起きました。どういう事か説明してもらいます!」

 

ずるずると黒歌は部屋の奥に引き摺られていった。

 

「で?私達もそれ聞いていないんだけど?」

 

声の方を見ると寝ながら朱乃達がいつの間にか起きていてこっちをジト目で睨んでいた。

 

「み、みんなも起きてたのか?」

 

「ええ、聞いてたわよ?」

 

イリナが意地悪そうな顔をして言う。

 

「どういう事か説明してもらいましょうか、イッセー?」

 

みんなが段々詰め寄ってくる。

 

「お兄ちゃん、黒歌さんとも付き合うんですか?」

 

アーシアまでえええぇぇ。

 

「まずは事情説明よね。」

 

「いつの間にそんなことしてたのかしら?」

 

「ほんと、イッセーって無自覚で惚れられるわね。早まったかしら?なんて。」

 

「冗談でもそういうのはヘコむからやめて!」

 

それから夜中までみんなの尋問は続いた。

 

 

 

翌日の朝、俺達とリアスの両親、サーゼクス様、ミリキャス様、グレイフィアさんがグレモリーの駅に集まっていた。

 

「リアス、連絡は欠かすんじゃないよ。」

 

「一誠さん、我儘な所もあるかと思いますが、リアスの事よろしく頼みますね。」

 

「お、お母様!」

 

リアスが顔を真っ赤にして抗議しているけど、

 

「そういう所も可愛いと思ってるんで問題無いですよ。」

 

「イッセーまで!」

 

「はははは、この様子ならグレモリー家も安泰かな。一誠君、ここを自分の家だと思って何時でも遊びにきなさい。」

 

「ありがとうございます。またみんなで来たいと思います。」

 

俺とリアスの両親が話している傍ではサーゼクス様がリアスに話しかけていた。

 

「たまには連絡しなさい。」

 

「リアス姉様、またみなさんで帰って来て下さい。」

 

「ええ、またみんなで帰って来るわ。」

 

「お嬢様、これから大変になると思いますが、みなさんに負けないように。」

 

「グレイフィア!?」

 

なるほど、サーゼクス様の奥さんて・・・。

 

「列車が来たみたいね。みんな、帰るわよ。」

 

『はい!部長!』

 

こうして俺達の冥界での夏休みは終わるはずだった。

 

 




次の章へのフラグも立てつつ5章は終わりになります。

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