転生したら更にチートになりました   作:デンドロビウム

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この辺から内容が本編とは変わってきます。


作戦会議

 

 

俺は帰った後シャワーを浴びてから6Fの応接室でリアスとアザゼルさんにヴァーリから聞いた事を話した。

 

「ああ、俺もヴァーリから報告は受けている。こっちでも他に色々調べてもらっている。」

 

「他に情報は入ったの?」

 

「ああ、裏づけは取れた。ディオドラと禍の団(カオス・ブリーゲード)は繋がっている。」

 

『っ!』

 

驚く俺とリアスを見てアザゼルさんは続ける。

 

「ヴァーリの他にも数人禍の団(カオス・ブリーゲード)に内偵を送り込んでいてな、そいつらに調べてもらった。ディオドラのパワーアップの仕方がおかしかったんでな、試合後から色々調べてもらってたんだよ。」

 

「内偵って・・・大丈夫なんですか?」

 

「ああ、バレたらこっちに転移出来るアイテムを渡してあるからな、それにそんなヘマするような奴を送り込んでねぇよ。」

 

抜かりは無いってことか。

 

「ゲームはどうするの?」

 

リアスが不機嫌そうに聞く。

 

「ヴァーリがイッセーに言わなかったら裏で俺達で動くつもりだったんだがなぁ。」

 

「聞いてなかったらどうなってたんですか?」

 

アザゼルさんがバツの悪そうな顔をして言う。

 

「お前等を囮に誘き寄せて一気に殲滅、その間はお前等には安全な所で待機。」

 

「割と酷い作戦ですね。」

 

「こういうのはシンプルなのが一番効果的なんだよ。小細工してバレたんじゃ元も子もないからな。」

 

わかんなくもないけど・・・う~ん。

 

「それでどうするの?」

 

リアスがアザゼルさんに聞く。

 

禍の団(カオス・ブリーゲード)の狙いはお前等と来賓されるVIPが狙いだろう。ディオドラはアーシアだな。とはいえお前等にバレたからな、作戦考え直さないといけないな。」

 

アザゼルさんは考え出したのか黙ってしまった。

 

リアスも同様にさっきから黙ったまま考えている。

 

とはいえゲームまで5日しか無いし、多分アザゼルさんの事だからすでにある程度の段取りはしているだろう。それなら────

 

「さっきの作戦に俺達を組み込めないかな?」

 

「イッセーそれは────」

 

アザゼルさんが何か言いかけるが俺は続ける。

 

「どの道禍の団(カオス・ブリーゲード)は放っておけないし、俺としてもディオドラは俺の手で倒さないと気が済まない。なら作戦はこのままで俺達はアーシアが狙われてもいいように準備して置く、その上で罠に掛かったフリして反撃するのがいいんじゃないかな?と。」

 

アザゼルさんは俺の言葉を考えている。

 

「私もイッセーの意見に賛成ね。みんなが戦ってる時に終わるまで隠れているなんて気が済まないわ。」

 

「ったくお前等は。出来ればお前等若手にはあまりこういう戦いには参加して欲しくないんだがな。」

 

アザゼルさんは呆れた顔で俺達を見ている。

 

「そもそもディオドラに喧嘩売られたのは俺達ですからね、それに今迄だって散々巻き込まれてますからね。」

 

「そうね、今更かしら?それに私達の可愛い妹に手を出そうなんて万死に値するわ。」

 

リアスも引く気は無いようだ。

 

俺とリアスの言葉にアザゼルさんは考えている。

 

「仕方ねぇな、こうなったらお前らは引かないからな。んで?何か策はあるのか?」

 

「とりあえず、内偵してる人と同じ転移アイテムをアーシアに渡してください。転移先は俺の所でお願いします。どういった手を使ってくるか分からないので保険です。」

 

「ああ、それ位なら直ぐ出来るだろう。」

 

アザゼルさんの後に何か考えていたリアスが続く。

 

「それと禍の団(カオス・ブリーゲード)が介入して来たらメンバーから外している残りの眷属を私たちの所に転移できるようにして欲しいわね。」

 

「そうだな、こうなったら戦力は多いに超したことはないか。禍の団(カオス・ブリーゲード)は俺達が相手をする。リアス達はディオドラを叩いてくれ。細かい作戦はこちら側で調整してからまた教える。」

 

「大まかにはそれで問題ないわ。」

 

「俺もそれで問題ないぜ。あ、そうだ!ヴァーリ達に応援頼めませんかね?」

 

「ん~・・・出来ない事はないが戦闘に参加は出来ないぞ?禍の団(カオス・ブリーゲード)にまだバレる訳にはいかないからな。」

 

「ああ、戦力ではなくて────」

 

そう言って二人に思い付いた事を説明する。

 

「あははははははは!それはいいな!それならこの後連絡して早めに協力してもらおう。」

 

「イッセー・・・ぷっ、ふふふふふふ。それは面白いわね。でもその作戦だと私達だけだと負担大きいからヴァーリ達に協力頼むのはいい作戦ね。」

 

「ディオドラと戦う事考えると余計な体力の消耗は避けたいからな~。そうなるとアザゼルさんの技術とヴァーリ達の・・・というか美猴の仙術が必須になるかな?と。」

 

「わかった。そっちの手配は俺がしておこう、イリナと黒歌にはそっちから話をしておいてくれ。」

 

それから少し細かい話をして解散となった。

 

 

 

翌日の夜、俺達は家の地下にあるトレーニングルームに集まって昨日俺の話した作戦の試験をしていた。

 

「しっかし赤龍帝も面白い事考えるねぃ。」

 

「ああ、今までの感じからして可能性はありそうだからそれなら逆に利用してやろうかと。」

 

「これなら転移前に術かけて俺っちから離れてもしばらくは持つねぃ。」

 

「術が切れそうになったら私が継続して術かけるにゃん。」

 

「とはいえここまで精巧にできるとはな~。流石アザゼルさんだな。」

 

「そこに仙術で更に完成度上げてるからねぃ、そう簡単にはバレないはずだぜ?」

 

もう一度出来上がったそれ(・・)を見てみるが見た目と気配だけだと本物と区別がつかない。

 

「時間は持って1時間って所だな。」

 

「充分だ。助かったぜ美猴。当日も頼むぜ。」

 

「くっくっく。こんな楽しい事ならいつでも呼んでくれ。当日のディドラの顔を思い浮かべるだけで・・・くくく。」

 

なんて話をしているとリアスが入ってきてこう言った。

 

「みんな、テレビの取材が入ったわ。────若手悪魔特集で冥界のテレビに出演よ。」

 

みんな突然の事で驚いていたが───

 

『テレビ番組ぃぃぃぃぃ!!!』

 

全員声を揃えて叫んだのだった。

 

 

 

〜 アーシア side 〜

 

私はとても驚きました───突然のテレビ出演です。

 

教会を追放され、お兄ちゃん達に保護されてから数ヶ月はこういう事が次々に起こってるような気がします。

 

大変な事もありますが、前よりも今の方が毎日がとっても充実しています。

 

お兄ちゃんやお姉ちゃん達、部長の眷属の皆さん、学園の皆さん。

 

それから私を家族として迎え入れてくれたお母さんやお父さん、朱璃さんにアザゼルさん。

 

他にも色々な人に囲まれて幸せな毎日を送れていると思います。

 

ディオドラさんからの求婚には驚きました。そのようなことをされたのは初めてだったので戸惑いましたが、お兄ちゃんが何時までも一緒にいろと言ってくれたので私にはそれだけで充分です。

 

主よ、これからもお兄ちゃんやみんなと一緒に居させてください。そして願わくば────

 

これ以上望むのは贅沢かもしれません。でもこの気持ちを抱いてるだけでも幸せです。

 

主よ、願わくばこれからも大好きなあの人やみなさんとの生活を見守って下さい。

 

〜 side out 〜

 

 

 

〜 アザゼル side 〜

 

「通信で悪いなサーゼクス。例のグラシャラボラス次期当主の不審死とディオドラ・アスタロトの魔力増大の件についてだが・・・」

 

『やはり、繋がったか。───悪魔は未だ問題を抱えるばかりだ。』

 

「ヴァーリと密偵からの情報で確定した。それと例の作戦なんだか、リアス達にバレてな・・・あいつらにも協力してもらう事になった。」

 

『アザゼルそれは───』

 

「ヴァーリがお節介焼いてな、イッセーに教えちまったんだよ。それにイッセーから面白い作戦聞いてな──」

 

内容をサーゼクスに説明する。

 

『ふふふ、それはいいね。出来れば巻き込みたくは無かったんだが仕方ないね。それならばリアス達が動きやすい様にこちらでもサポート出来るようにしておかないといけないかな。』

 

「まぁ、そこら辺は大人の仕事だな。もうちょい細かい所もヴァーリ達から連絡来るだろうから作戦はそれ聞いてから詰めていこうか。」

 

『ああ、そうだな。ゲームを犠牲にするんだからきちんと成果を上げないといけないね。』

 

「そうだな。詳細判明したらまた連絡するぜ。」

 

そう言って俺は通信を切った。

 

この作戦、失敗するわけにはいかねぇな。

 

〜 side out 〜




亀更新なんとかしたいな~。

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