く、苦しい。
なにこれ、回りが水だらけ?
い、息ができないよ。
気がついたら私は水の中にいた。
く、空気を早く。
何とか手足を動かしてこの場から脱出して口を開いて空気を吸い込むと自然と鳴き声が出た。
「おぎゃあぁぁ~~、おぎゃあぁ~~」
「生まれましたよ、クインローさん。元気な女の子です」
ぼんやりとしか聞こえないけど、そんな会話が聞こえて来た。
頑張って体を動かそうとするけど全然動かせない。
薄っすらとしか見えない視界には巨大に見える物に人。
ここまで見ていれば皆さんはお分かりいただけただろうか?
いや、誰に向かって話しているんだろう私。
まぁいい、そう私は前世の記憶を持ったまま転生したのだ!
その日、私は部屋で熱心に祈っていた。誰か様に。
何の変哲もない女子高生だった私は勉強が平均より少し劣る以外は普通。
そう思われていた。
親に怒られることもなく何一つ不自由のない生活を送って来た私はある日、自殺を決意した。
だってさぁ、この世界、つまんなくない?
ただ目的もなくひたすら周りとできるだけ合わせて生きていく日々、アニメや小説の世界みたいになにもない日常、そんなの面白くもない。
なんの意味もなくひたすら作業ゲーの様に生きてた毎日に私は唯一面白いと本気で思った物に出会った。
想像の世界だ。
それから毎日毎日どこにいても本を読んでその中の世界に憧れていた。
色々な本を読んでいくうちに此処とは違う世界のことを本気で信じて行った。
高校生も後半年で終わりって時に私はまだ進路を決めていなかった。
私の頭じゃ大学なんて夢のまた夢。
クラスメイトが「あぁ!!受験があぁぁぁ!!」って言ってるのを見てバカだなぁって思っていた私だ。
進学もしないなら就職か?と問われるとそれも違う。
親は小言を言って来るけど、就きたい職業なんてない。
あるにはあるがこの世界ではない職業、冒険者になりたかった。
学校の進路希望調査にも希望進路には『異世界』なりたい職業には『冒険者』って本気で書き何回も怒られた。
そして今、ネットのにちゃんねるや転生もの小説を読みあさった結果、自殺の決意をした。
先生に「そろそろ真面目に考えなさい」と言われたから真面目に考えた結果、『神様が私を異世界に呼んでくれないなら自分から会いに行けばいいじゃん』計画だ。
遺書にはちゃんと「異世界に行ってきます~」って書いたし転生知識も空っぽの頭に何とか詰め込んだ。
心残りはない!………………いやあったわ、まだ完結前の小説の続きがあぁぁぁぁ。
だがもう決めたんだ。
今で毎日、一日一回部屋に自作の神棚を作り祈った。
今日で七百七十七日目、こんなに異世界に転生に素晴らしい日はないだろう。
それでは異世界に転生させてくれる何か様、お願いします!!
即死ではなかった為じわじわと苦しみながら私は意識が遠のいて行った。
そして、再び目が覚めた時声が聞こえた。
「ようこそ、死後の世界へ」
次回は六日後に更新出来たらいいなぁ