競り合っている私と鎧さん。
そろそろ頃合いだと判断した私は、一瞬だけ鎧さんにかかる重力を最大にして態勢を崩した後、勢い良く後ろに飛び退いた。
「アクア様っ!!今です」
「消えて無くなりなさい!!『ターンアンデット』!!」
私の合図で、アクア様が『ターンアンデット』を唱える。
不意を突かれた鎧さんは成すすべ無く、女神様の浄化魔法に包まれた。
だけど、アンデットにとって唯一の弱点である魔法を前にしても、鎧さんは威勢よく声をあげた。
魔王軍の幹部であるこの俺が、プリースト対策をしてないとでも思ったかっ!!?残念だったな、この俺率いるアンデット軍は魔王様の加ごぉぉぉぉぉ、ぎぃやややぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!???」
自信たっぷりにしていた鎧さんは、魔法の光を受けた途端に叫び声をあげて、地面をゴロゴロとのたうち回っている。
アンデットなのに、プスプスと身体が焦げている様に見えるのは、『ターンアンデット』が少しだけ効いたからでしょう。
でも、アクア様は少しだけ効いた、と言う効果に不満そうで
「ね、ねぇカズマ、ゆにな!!全然効いてないんですけど!!?」
凄い効いてそうに見えたんですけど、アクア様の力を持ってしても、一撃じゃあ倒せなかったのは私でも想定外です。
どうやったら倒せるかなぁ?と頭をフル回転させながら、鎧さんに質問?をする。
「ねぇ?加ごぉぉぉぉぉ、って何何??鎧さん、そんな単語が魔王軍ではあるんですか??」
「そんな単語あるかぁ!!!!説明はちゃんと聞くものだぞ、まったく。魔王様の加護を得たこの鎧と俺の力が有れば、そこら辺のプリーストの魔法何ぞ、効かぬは!!……………効かない、はずなんだが。な、なぁ、お前一体何レベなのだ?駆け出しプリーストではないだろう?ホントに何なのだ、そこのプリーストと言い、頭の可笑しい爆裂娘と言い、俺と剣を交える程の実力を持ったアークウィザードのケイキと言い!!!ここは駆け出しの街だよな!!?」
あらら、鎧さんはアクア様の『ターンアンデット』を受けて頭が混乱してるみたい。
混乱している鎧さんは、終いにはこの街を全て滅ぼせば問題ない、とか言い出し始めた。
どこぞのガキ大将かよ!!?
と思った時には、鎧さんは部下のアンデットモンスターを呼び出す動作を始める。
わざわざ戦う必要がない、っておーい私の相手は誰がやるんですか??
鎧さんでも手間取った(と自称)私を、部下如きが止めれるわけないじゃなですか?