ゆにながカズマを君付けしておちょくるが、話は続く。
「はっはっはっはっは!!笑った笑った!」
「俺の犠牲でだけどな」
「勝手に傷ついただけでしょ?カ・ズ・ま・君?」
終わったと見せかけて更におちょくるゆにな。
如何やら、カズマは君付けで決定されたようだった。
「…はぁ、もういいや。疲れた。次だ、あの魔法は?」
「私だけが使えるユニークスキルです。覚えようと思えば、見せてもらえてスキルポイントさえあれば覚えれる爆裂魔法とは違って、私だけの魔法です」
「そんなのって存在するのか?」
「いいえ?私が知ってる範囲だと、職業によって覚えれる覚えれないはあるけど、一人の人間しか覚えれない魔法はありませんが?」
「じゃあ、何でお前がそんな魔法を覚えている……転生特典とかじゃないよな?」
「転生特典ですが何か?」
「おい、さっき転生特典で紅魔族に生まれ変わったって言ってなかったか?」
「転生特典を二つ貰いました」
ニコッと言い放ったゆにな。
啞然とするカズマが驚きの末、ゆになに掴みかかったのは誰でも気持ちが分かるだろう。
記憶が正しいならアクアは「転生特典を一つだけ」と言ったはずだ。
なのに、カズマの目の前の少女に見える三十路女は二つ貰ったと言ったのだ。
一体どうして?
カズマの頭はそれだけを考える。
「えっと、転生する事に嬉しすぎて、アクア様を崇めまくったらアクア様が二つ良いとおっしゃいましたが?」
「…そんだけ?」
「そんだけですよ~」
まさかの回答にカズマは「そんな抜け道があったなんて」と思うが、アクアだから出来た抜け道だ。
カズマが俺の苦労は一体…と嘆いているとゆになが追撃を放つ。
「今度はこっちの番ですね~~」
「な、何だ?笑顔が怖いんだが……」
ゆになはカズマに言いたかった事があった。
ついにそのことについて物申せる、とゆになは意気込んでカズマに詰め寄る。
「何でアクア様がこんな下界にいて、カズマ君と行動しているの?私は別に怒ってないですよ~!!??アクア様とまたお会い出来てラッキーですし」
「そ、それは……」
「んー?」
カズマはゆになに本当のこと言ったら何かされそうだと考えた。
(アクアをモノ指定したと知ったら、こいつは俺を殺さないだろうか?侮辱だけでヤバい魔法を放とうとしたし)
「んー?戸惑う位、私に言えないような事情があるんですか?それじゃあ、拷問にかけてみようかな~?時間経過と共に重くなる仕様で」
「どこまで耐えれるかな~?」と笑顔で言うゆになに、ビビったカズマは白状した。