この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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228 カズマの説得

 しかし、変態は二人の想像を遥かに超える反応を見せる。

 

 頬を赤らめて、ビクッと身を震わせたのだ。

 

 明らかに『感じて』いる。

 

 カズマとゆになは改めて、この変体騎士様がヤバいと感じ取った。

 

 だが、現実は悲しい。

 

 カズマとゆになが知る、ダメな性格筆頭者である二人、アクアとめぐみんが何でもない様に言った。

 

 

「ねぇカズマにゆにな、この人誰?昨日私とめぐみんをお風呂に誘導させてから、二人が密会をしている時に面接に来たって人?」

 

「ちょっとこの方、クルセイダーではないですか!?断る理由などないのでは無いでしょうか?」

 

 

 ダクネスを見て、勝手なことを言ってくる二人に、ゆになは頭を悩ませた。

 

 

(今の反応を見なかったのかな~?それとも、目が節穴?困った、アクア様が変体騎士様を仲間に加えようをおっしゃったなら、私は断れないんだけどなぁ)

 

 

 そんなことを考えていると、カズマの方は対策を考え付いた様だったので、ゆになはカズマに任せてみた。

 

 

「ダクネス聞いてくれ。俺とアクアはこう見えて、ガチで魔王を倒したいと考えているんだ」

 

 

 ダクネスへの説明は関係ない、と言わんばかりの顔をしていためぐみんとゆになにも、カズマから注意が飛んできた。

 

 

「丁度いい、めぐみんもゆになも聞いてくれ。俺達は魔王を倒したくて冒険者になったんだ」

 

(何で私まで聞かなきゃいけないんですか。転生したら日本人が魔王討伐に向かうのは当然の行動。あのクズニートは私が面白可笑しく生きていければ良い、と考えていると思っているのでしょうか?)

 

 

 ゆにながそんなことを考えている間、カズマはダクネスとめぐみんの説得に失敗、アクアが怖気づくと言う結果になっていた。

 

 

「ゆになは――――」

 

「モチのロンで付いて行くに決まっているじゃあないですか~!アクア様のいる所なら、例え火の中水の中、魔王城の中だって付いて行きます!!!」

 

「あー、何と無くお前の反応は分かっていたわ」

 

 

 と全員一致でパーティーを組むと言う感じになっていたその時、

 

 

『緊急クエスト、緊急クエスト!!街に居る冒険者各員は至急冒険者ギルドに集まって下さい』

 

 

 スピーカーを通して、ルナが緊急放送を繰り返す。

 

 それを聞いたカズマが慌てた様子でメンバーに聞く。

 

 

「おい!緊急クエストってなんだ!!?モンスターが街に攻めて来たのか!!??」

 

「キャベツ狩り!キャベツ狩り!!報酬ザクザク、ギルドはお金が足りるのかい!?」

 

 

 ゆになはカズマの疑問に答えるべく、歌を即興で歌いながら、クルクルと回った。

 


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