この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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お~ひ~さ~!


194 紅魔族の里での暮らし、午後

 学校が終わって、一日の半分が過ぎた。

 私は学校からそのまま、家には帰らずに森に入って行った。

 

 

 

 

 

 私の目の前で一撃熊が腕を振り回している。

 

 

 一撃熊とは紅魔族の里付近の森に生息している魔物である。名の通り、一撃で人の頭を刈り取ることが出来る強靭な前足が名前の由来名らしい。

 紅魔族の里は強力なモンスターの生息地に囲まれており、それをチャンスと見た私は女神様に貰ったチート魔法でモンスターを蹴散らしていた。

 

 

 一撃熊の攻撃を回避、回避、回避する。

 回避しながらも魔法の演唱を完成させた。

 

 

「グラビティ操作!天から地へ!!潰れろぉ!!」

 

 

 私の魔法が一撃熊を押し潰す。

 

 

 よし!今日も目標達成!!

 

 

 学校が終わってから夕食の時間までの数時間、私は森でレベリングをしていた。

 

 

 いやぁ。ここまで来るのに大変だった。

 冒険者カードを作ってから、何気に見ていたら初級魔法、中級魔法、上級魔法とは別に重力魔法というのが出ていた。

 そう、重力魔法!!私が女神アクア様に頼んで、貰った転生特典の一つだ。

 勿論、転生特典なので必要スキルポイントはゼロ!

 それからというもの、毎日コツコツと森に入り、魔法の練習。

 初めは威力が弱すぎたり、強すぎたりして大変だった。

 最近になってようやく、モンスターに合わせた重力をかけれるようになった。

 後は、さっさと上級魔法の必要スキルポイントを貯めて、学校を卒業するだけだ。

 因みに、重力魔法の事は誰にも知られていない。というか、禁術を操りし者とか言ってるけど、そういう設定だと思われている。別にいいけど!?いいけど!!??

 

 一日に魔力が半分になるまで。そう決めている私は、一撃熊と言う強敵出現による運のいいエンカウントを発動したせいか、魔力は残り半分まで後わずか。

 

 どうしよっか?雑魚モンスターを見つけるのも怠いしなぁ。今日は帰ろっか?

 

 悩んだ末、今日は帰ることに決めた。

 

 毎日コツコツとすることが大きな成果に繋がるだ!

 そう私は信じている。

 実際に、祈りを続けた結果が今の私だから!

 今日の晩御飯は何かな?楽しみだな!!

 

 こうして今日も今日とて、帰路に着く私だった。

 

 

 

 

 

「たっだいまぁっ!」

「おかえりなさい、ユニナ」

 

 私の家はお母さんと私の二人で住んでいる。

 お父さんは冒険者で魔王軍と戦う為に日々、世界中を駆け巡っているらしい。らしいというの、時々手紙は来るものの、私はお父さんにあったことがなかった。

 お元気ですかー!?いつか、一緒に冒険をしたいと思ってます。

 

「今日の晩御飯はなんと!お母さんの大好物、カモネギのネギ料理で~す!」

「やった!!って!!私の大好物じゃなくてお母さんの大好物!?そう来たか!!ならば、明日こそは私の大好物にしてもううからね!」

「残念でした~!明日の献立も決めてありますよ~だ!」

「ちっ!」

「あ!舌打ちした!悪い子にはお仕置きよ!」

「っ!!い、いらいれふ!!わかっらわかっらはら!!ほめんなはいぃ!」

 

 今日の夜は頬っぺたがヒリヒリして痛かったです。

 全く!私のお母さんは私から見ても子供みたい人だ。

 日常生活が楽しいからいいんだけどね!

 

 こうして私の一日は終わる。

 


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