気合いを入れ直した私にダクネスさんが突っかかって来る。
「なぜ私が貴族のダスティネス家だと分かった!!?言え!」
「近い近い、ステイステイ、落ち着いて下さい?」
「あぁ、すまない。また取り乱してしまった」
ダクネスさんは深呼吸を数回繰り返して、ようやく落ち着きを取り戻したみたい。
後、私は何処の家とは言ってませんが……。
そんなに慌てるってことは誰にも話していない事情なのかな?
……「秘密を知ったからには生きて返す訳にはいかない」とかにはならないよね。
流石にお貴族様を大地の染みにするのは私でも躊躇してしまう。
いざとなれば遠慮なくやりますけどね!
そんな感じで悩んで?いると、ダクネスさんが私に聞きいてきた。
どうして気が付いたか?と。
「だって、ダクネスさんはお綺麗ですし、何処か貴族様っぽいな~?って勘もあります。でも決定打は、昔に国の事を調べた事があるんですよ。その時に「王家の懐刀」としてダスティネス家が出てきた覚えていたんです。名前が少し似ていたのでそうかな?って」
「勘って恐ろしいな。そうだ、私がダクティネス家長女。本名はダスティネス・フォード・ララティーナと言う」
「ふむふむ、ララティーナちゃんっと」
「ララティーナ言うなっ!!!!」
ダクネスさんをからかおうと名前+ちゃん付で呼んで見ると、ダクネスさんは物凄い大声で拒否して来た。
っみ、耳がキーンってなる~~~!!!
「ダクネス~!ゆにな~!何かあったのか~~!!」
そんなに大声だったらしく、バーベキューの方から何事か?と心配された。
そんなに嫌だったのか……………弱点発見。
「分かりましたよ。これからもダクネスさんって呼ぼまーす」
「是非ともそうしてくれ。それと、私が貴族であることは私が言うまでは黙っていてくれないか?」
「はいはーい。お幾らで黙っていたらいいんでしょうか?」
「ありがとう……ってお金を請求するのか!?分かった。幾ら払えばいいのだ?」
マジですか!?
冗談で言っただけなのに!
ここできっぽりと搾り取るのも悪くない。
ニヤニヤと幾ら貰おうかなぁ?って考えるが私は拒否した。
「冗談ですよ~もう!戦闘になったら盾役で私を守ってくれるだけで十分です」
「じょ、冗談だったのか。あぁ、遠慮なくモンスターの前に突き出してくれ。そして、あの不思議な魔法で敵諸共押しつぶしてくれたら良い」
「あ、ハイ」
最後のが無かったらいい人なんだけどなぁ。
ともかく、ダクネスさんに借り一、貸してやったぜ!