ダクネスさんとのお話が終わると、カズマ君がコーヒーを作っていた。
え?
カズマ君っていつの間に魔法を覚えたの!?
てか、それ初級魔法だよね?
そんな使い方があったのか。
流石知力が高いだけはありますなぁ。
めぐみんもカズマ君から水を恵んで貰っている時に、私は戻ってこれた。
ので、私もカズマ君から貰うことにしよう!
「ただいま~!!カズマ君、私もオレンジジュースちょ~だい!」
「おかえり、待ってろ。『クリエイト・ウォー』……ってオレンジジュースなんか出せるか!!?」
「え!?」
「何だ、その「カズマ君なら出来ると思ったのに!?」って顔は!!」
ちぇ、ダメだったか。
残りのお肉を頂くとしよう。
モグモグモグモグ
冷めて美味しくない。
冷たい肉を食べていると、カズマ君が私とめぐみんの魔法使いコンビに聞いてくる。
「『クリエイト・アース』これって何に使う魔法なんだ?」
「えっと確か。その魔法で創った土は畑などに使用すると、いい作物が採れるそうです。……これだけでしたっけ?」
「まだあるよめぐみん」
「え?他にありまし、ギャァァァァ!!!」
私がめぐみんに向けて『クリエイト・アース』と唱えると、創られた土がめぐみんの目に直撃した。
ふっふっふっふ、これが私の必殺。
「目潰し!」
「わざわざ見せなくてもいいじゃないですか!!」
「ほら、『クリエイト・ウォーター』ゆになも、よくんなの思い付いたな」
「初級魔法は嫌がらせに、消費魔力が丁度いいくらいですからね!それに、鬼畜のパンツ脱がせ魔のカズマ君だったら私が言わなくても自分で思いつきそうですけどね~。だから先に著作権を出しといただけですよ」
「鬼畜でもパンツ脱がせ魔でもないし!!」
「思いつきそう」のところは否定しないの?
と顔で伺ってみると、否定しなかった。
カズマ君は今後も初級魔法を使いこなしそうだな!
ということで、初級魔法の『ティンダー』でお肉を焼いて食べていると、私の話しを聞いていたアクア様がカズマ君を笑っていらっしゃる。
農家は盲点でした!
カズマ君にぴったしの職業ではないですか!?
と二人して笑っていると、カズマ君が土を手のひらに乗っけて
「『ウインドブレス』」
「ふぎゃぁぁ目がぁぁ、アレ痛くない?」
「この手が読めなかったとでも?」
「クッソ!」
カズマ君が飛ばした土ぼこりは私とアクア様の目に直撃する事はなく、宙を舞った途端に地面に落ちた。
私の重力魔法だ。
言ったじゃないですか?
嫌がらせの為に初級魔法を覚えたって。