私はカズマ君の周りにいる女性を思い浮かべる。
女神でおられるアクア様にロリコン属性のめぐみん、Ⅿ貴族様のダクネスさん、おっぱい超デカい受付嬢のルナさん、最後に何でもできるアクセル頭一の冒険者であるこの私!
私が知ってるだけでも、五人の可愛い女の子とカズマ君はお知り合いである。
この先、もっと知り合いになる方が増えるのでしょうか?
ゆんゆんとか、ゆんゆんとか、ゆんゆんとか!!
アレ、ゆんゆんしか思いつかなかったわ。
とまぁ、カズマ君のハーレム気質について考えている間にも話は続いています。
「ウィズ…でよかったか?ウィズはどうしてリッチーなのに、墓地で魂を天に還す行いなんてやっていたんだ?アクアじゃないが、お前もやるべき事があるんじゃないのか?」
「ちょっとカズマ!リッチーとなんか喋っていると、腐るわよ!ほら、私に『ターンアンデット』させなさい!!」
私に泣きついていたアクア様はいつの間にか立ち上がり、ウィズさんに浄化魔法をかけようとする。
そんなアクア様に怯え、ウィズさんはカズマ君の背後に隠れてしまった。
アクア様、やっぱりアンデットには並ならぬ嫌悪感があるのですね。
女神様だからでしょか?
……………あの~カズマ君、目線で「コイツをどうにかしろ」と言ってくるのは辞めてもらってもいいですか?
「…………」
「…………」
「…………」
「…………はぁ、アクア様どうどう。アンデットだからって誰構わずに浄化するのは良くないですよー」
カズマ君との無言の争いに負けてしまった私は、アクア様の保護者化する。
これじゃあ、信者を返上する日は近いかな?
「ゆになまでそんなことを言うの!?ねぇ私の信者じゃなかったの~??!!」
「信者です信者ですから、そこは間違えないでください!!アクア様がアンデットを浄化したいのは分かりましたけど、もっと状況を考えましょう」
「うぅ、そうやってゆになもカズマと同じようにいじめるんだわ」
アクア様がなんだか聞き分けのない子供のように見えてくるのは私だけだろうか?
それでも、そんなアクア様もグッジョブ!
私はアクア様が飛びつきそうな餌を持って機嫌を直すことにした。
「はぁ、分かりましたよ。分かりました!このリッチーは良い人っぽいので浄化はなしですけど、今度一緒にアンデットモンスターの浄化クエストに行きましょう」
「…………っすん。ホント?」
リッチーは浄化してはダメだと言った所で、目から涙が出そうになったが、私がアンデットモンスターの討伐クエストに行こうと言ったら、泣き出しそうになるのを我慢して私に聞いてくる。