泣きそうな顔をして私に聞いてくるアクア様に私は答える。
「私がアクア様に噓を付いた事がございますか?」
「……………………ない。お金をくれる良い子」
「そうでしょう?だったら今日は大人しくしていてください。今回で貰えるはずだった報酬は、私がアクア様に払います」
後でアクア様と二人っきりでクエストに行けるご褒美と、アクア様とにお小遣いを献上すると言うことで、私はやっとアクア様の暴走を止める事が出来たのであった。
お小遣いなのに献上って、私は子供王女様に個人で使えるお金を出すおじいちゃん宰相か何かか!!?
あ、カズマ君とウィズさんの話を聞きそびれた!
まぁ、帰り道にでもカズマ君に聞けばいっか。
カズマ君がアクア様を私にポイしたのが原因だし。
「おーいアクア!ちょっと定期的にこの墓地で浄化するボランティアを任せてあげるわー」
「はぁあ!!?ちょっと勝手に決めないでくれる!!?私には何の話か分からないんですけど!!」
アクア様をカズマ君が呼ぶと、アクア様はカズマ君とウィズさんへとすっ飛んで行った。
私はそれを追いかけることはせずに、聞こえてきたボランティア活動について、めぐみんとダクネスさんに聞く。
「私がアクア様を慰めている間に、何の話をしたのですか?」
「リッチー、ウィズがどうしてこんな時間に墓地で魂の浄化をやっているか?です」
「その訳とは?」
「この街のプリーストがお金にケチすぎて、後送りになっているからウィズが天に還してくれているそうだ」
「で?なんでアクア様が定期的に墓地の浄化をする羽目に?」
何となくカズマ君が思いつきそうな事は分かるが、聞いてみる。
アクア様が出歩くなら、私も夜中でもお供しなければいけないからね!
「アクアを使うのだろう」
「そうですね。問題はめんどくさがりのアクアがちゃんと働くかどうかですが……頼みましたよゆにな」
「あっはははは!めぐみんは可笑しな事を言うな~!パーティーメンバーである私とめぐみんは一蓮托生、……ついてこい」
「嫌です」
私だけが犠牲になる物か!
とめぐみんを引きずり込む。
ダクネスさん?
お貴族様を夜中にお家から連れ出せるものですか!?
……今深夜でしたね。
兎に角、ダクネスさんは巻き込めない。
私はめぐみんを標的に捉えた。
「まぁ、めぐみんはお子様ですから、深夜はお眠の時間ですもんね~!」
「何よう!!むぐぐぅ!そんな手には引っ掛からないです」
「沢山おねんねして、早く身長を伸ばさないとね!ついでにその、あるかないか判らないまな板も膨らむ事を祈ってますよ~!!」
「むきぃ~~~!!身長はともかく、まな板とは何ですか!!ゆになだって私とそんなに変わらないじゃないですか!!!」
「ひがんでる?ひがんでる?ひがんでいるのめぐみん!!?」
あ~楽しい!!