野菜スティックを食べる私達四人を見たカズマ君は、テーブルをバンッと叩いて野菜スティックを掴もうとして……………ひょいっと避けられた。
これは笑わずにいられない。
正しい食べ方をしても、避けられるカズマ君ってwww
あ~!お腹痛いw!
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「や、やめてー!!私の野菜スティックに何すんのよ、食べ物を粗末にしてはいけないのよ!!」
カズマ君が野菜スティックに避けられた事にキレて、掴みそこなった手をコップに伸ばして、コップごと壁に叩きつけようとしたが、アクア様が阻止する。
ナイスですアクア様!
「野菜スティックに舐められてたまるか!-て言うか、何で野菜が動くんだよ!!」
「何言ってんの、お野菜もお魚も新鮮な方が良いに決まっているでしょ?イキの良い作り方ってのがあるのよ」
カズマ君が遂にキレて、野菜が動くことに怒鳴る。
それに対して、アクア様「何言ってんだコイツ?」という風にカズマ君に語る。
今、カズマ君は「イキが良くなくてもいいから、動かないのを出せよ!」とか思っちゃってるのかな?
まぁ、言いたいことは分かります。
この世界での常識が分からなない元日本人達は、確かにこの世界での常識は辛いでしょうに。
え、私ですか?
赤ちゃんからやり直したお陰で、直ぐに溶け込めましたが何か?
カズマ君は野菜スティックを死んだような目で見ていた後、不意にこう言った。
スキルについて、
「はぁ、野菜スティックはもうどうでも良い。それよりも、お前らに聞きたいことがあるんだよ。レベルが上がったから、次はスキルを覚えていこうと思ってな。ハッキリ言ってバランスが悪いからな、このパーティーは。自由の利く俺がみんなの穴を埋めようと思う。そこで、お前らはどんなスキルを覚えているか教えてくれ」
なるほど、確かにまだ自分以外がどんなスキルを覚えて、知らない。
私も、アクア様やダクネスさんの覚えているスキルには、興味がありますから、良い提案です!
と、カズマ君に反応して最初に答えたのはダクネスさんだった。
「私は『物理耐性』と『魔法耐性』、後は『状態異常耐性』を各種、その三つが占めてるな。あ、『デコイ』と言う囮スキルを持っている」
「あれれ?攻撃系スキルは持ってないの?」
ダクネスさんのスキルを聞いた私が、耐性系スキルしか持ってないことに疑問を抱き、ダクネスさんに聞いてみる。
私の記憶が正しければ………
「『両手剣』とか覚えて、武器の命中を上げる気は無いのか?」
あ、カズマ君に言いたいこと言われた!