みんなは私のスキルの多さに驚いていましたが、カズマ君は私の肩をガッチリとホールドしました。
「強姦ですか!?」
「んなわけあるかっ!なぁ、おい。初級創作魔法ってなんだ?お前の特典は肉体のやり直しと重力魔法じゃなかったのかよ!!」
「ふっふっふ、二つ貰ったと言いましたけど、二つしかとは言ってませんよ!」
私はドヤ顔でカズマ君に言いました。
実は転生特典を三つ貰っていたのです。
初級創作魔法、簡単な魔法しか作れないけど、私が覚えたいと思った魔法を魔力と引き換えに作れるのだ!
ってあれ?
カズマ君、急に力がなくなりましたよ?
私が転生特典を二つならず三つ貰っていることに、カズマ君は力なく項垂れている。
まぁ、そんなカズマ君は放って置いて、他の三人に振り返る。
そして、サムズアップ!
「勝った!」
「流石私のゆになね!」
「私はゆにながアークウィザードには思えなくなってきたのですが……………思い違いでしょうか?」
「安心しろめぐみん、私もそう思う。……………最前線に立つべき実力なのに、なぜこんなところに」
アクア様は私を称賛して下さり、めぐみんは私を奇妙な人を見る目で、ダクネスさんは首を思いっ切り傾げて、それぞれ反応してくれました。
それぞれのスキルを語り合った日から数日後、キャベツ狩りの報酬が支払われた。
ダクネスさんはキャベツの突撃と私の重力魔法で壊れてしまった鎧を直したようで、喜々としてカズマ君と私に見せて来る。
「見てくれ、報酬が良かったから、修理に出していた鎧を強化してみたぞ!」
「どうだ!?」と見せてくるダクネスさんに、私とカズマ君はハモって言いました。
「成金貴族のボンボンが着てる鎧みたい」
「いよ!肉壁のダクネスお嬢様!!」
ダクネスさん、その鎧は明らかにお金がかかっていると分かるよ。
貴族レベルでないと、そろえれない位はお金がかかっている鎧を見せつけるとは。
本当にお貴族様である事を隠そうとしてますか?
でも、そんな鎧も私達を守る肉壁になるとは……………。
鎧が泣いていそうだなぁ。
「カズマとゆになはどんな時でも容赦ないな」
私とカズマ君の感想を聞くと、ダクネスさんは少し凹んだ。
いや、私はボケに走っただけですから。
カズマ君も思った気持ちをそのまま言っただけみたいだし。
「素直に褒めて欲しい時もある」って言われても、ダクネスさんはMさんなので対応の切り替えが難しいのですよー。
チラチラとカズマ君と私を交互にみるダクネスさんだったが、実は今はダクネスさんに構っている余裕はないのですよね。