私達をチラチラと見てくるダクネスさんには、構っている暇が無い理由とは。
「そんなことよりも、今はお前よりもヤバい奴がいるから、構ってやる余裕がないんだよ。変人ブリーダーのゆにな、何とかしろ」
「はいはーい、お任せあれ……………って誰が変人ブリーダーだよ!?」
いやまぁ、言いたいことは分かるよ。
アクア様の保護者でめぐみんを弄り倒す者、更に前世が同居人に変体貴族様ついでに最強のボッチのお友達。
私の交友範囲には変人が圧倒的に多いからね!
まともな知り合いがルナさんしかいない、シクシク。
で、肝心な私にどうにかされないといけない人物は?というと……………
「ハァ、ハァ……………た、たまらない、たまらないですぅ!!魔力溢れるこのマナタイト製の杖の色艶。……………ハァ…ハァ…ハァ……っ!!」
「この人はもうダメですねー」
私は、新しい杖にスリスリ、クネクネと身を寄せているめぐみんを見ると、「諦める」を選択したのであった。
めぐみんの気持ちは分かりますよ。
マナタイト鉱石は魔法威力を向上させる希少な金属です。
私の杖もマナタイト制ですし、魔法使いだからめぐみんがこうなるのも分かりますよー!
だけど、朝からずっとこのテンションなのは、流石にちょっと引くよ!
始まりの街であるアクセルでは、既にオーバーキル状態など爆裂魔法をこれ以上強くするのは、どうかと思うけどね。
話は変わりますが、今回のキャベツ狩りの報酬をパーティーで山分けでなく、個人で取ったキャベツがそのまま個人の取り分にしよう、と言い出したのはアクア様です。
アクア様、他の冒険者よりも段違いに取ったキャベツの数が多かった私とカズマ君に、匹敵するくらい沢山取ってましたからね。
多いため、換金も時間がかかっているのでしょう。
私達はパーティー最後の換金者であるアクア様を待っている最中なのですが……………
「何ですってぇぇぇぇ!!!」
あぁ、アクア様の悲鳴がギルド内に響き渡りました。
何かあったのでしょうか?
カズマ君が「行って来い」という目で命令してきます。
行ってこいじゃなくて、逝ってこいだよね、この場合。
まぁ、行ってきますけど。
アクア様の下に向かうと、受付嬢のルナさんと揉めていました。
アクア様がルナさんの胸ぐらを掴んで、いちゃもんをつけています。
そのたんびにアクア様がるなさんが揺らすから、ルナさんの巨乳がブルン、ブルンと揺れる。
なんか無性に苛立ってきました。
私も参戦してもいいのでしょうか?
誰も止める人はいませんね!
では、
「ゆにな、いっきま~す!!」