この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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252 アクア様の報酬

 

「ゆにな、いっきま~す!!」

 

 と某機動戦士のパイロットをマネしながら、アクア様とルナさんに向かって飛び込む。

 

「アクア様~!どうかなさいましたか?」

「あ、ゆにな!ちょっときいてよ!私の報酬が五万ぽっちしかないのよ!どんだけキャベツを捕まえたと思っていんの!?十や二十じゃ足りないはずよ!!」

 

 アクア様が私に説明してくださいました。

 ってルナさん?

 「まためんどくさい人が来た……………」って目で見ないでください。

 

「それで?ルナさんの言い分は何ですか?」

「私のというより、正当な報酬の理由ですが、申し上げにくいのですが…」

「何よ!」

「そ、それが、アクアさんの捕まえたのは、殆どがレタスですして……………

「……なんでレタスが混じっているのよ!!」

「わ、私に言われましてもっ!」

 

 私にとカズマ君に匹敵する量のキャベツが、実は殆どがレタスだったなんて!?

 アクア様、どれだけ運がないのですか……。

 

「アクア様、これ以上ルナさんに言っても報酬は増えないですよ。どうしたんですかそんなにも必死になって?」

「……………がいるの」

「はい?」

「お金がいるの!!」

「あいつが持ってますよ、アクア様」

 

 お金がいるらしいアクア様に、私はカズマ君を紹介してあげた。

 勿論、アクア様が本気で頼んでくるのなら、私はお金を貸すことをためらわない。

 ちょっと面白そうだから、私の前にカズマ君に頼んでみてはいかがでしょうか?

 とアクア様に言った訳だ。

 

 私の紹介を聞いたアクア様は手を後ろに組み、にこやかな笑顔でカズマ君の下に向かって行った。

 

「カーズマさん、今回のクエスト報酬、お幾ら万円?」

「百万ちょい」

「「「なっ!?」」」

「ちぃっ!」

 

 カズマ君って変な時に運が良いんだから。

 ちくしょう!

 負けた。

 私の報酬は百万ぴったし。

 あとちょっとで、カズマ君に勝てたのになぁ。

 

 小金持ちだと知った途端にアクア様は、カズマ君をおだて始める。

 が、特に褒めるところが思いつかなかったらしい。

 

 アクア様、無理しなくてもいいのに。

 カズマ君も、もうお金の使い道を決めていたなんて、小賢しい手をっ!!

 

「アクア様、もうその辺にしておいて……………」

「カズマさぁぁぁん!!私、今回の報酬がかなりの額になるって踏んでおいて、数日で持っていたお金、全部使ちゃったんですけど!?っていうか、大金が入り込んでくるって見込んで、この酒場に十万近いツケがあるんですけど!!?」

 

 あぁ、だからアクア様はこんなにも必死何ですか。

 十万近いツケ……………うん、払える、と思う。

 アクア様、出来ればカズマ君に払って貰って下さい!

 


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