「ゆにな、いっきま~す!!」
と某機動戦士のパイロットをマネしながら、アクア様とルナさんに向かって飛び込む。
「アクア様~!どうかなさいましたか?」
「あ、ゆにな!ちょっときいてよ!私の報酬が五万ぽっちしかないのよ!どんだけキャベツを捕まえたと思っていんの!?十や二十じゃ足りないはずよ!!」
アクア様が私に説明してくださいました。
ってルナさん?
「まためんどくさい人が来た……………」って目で見ないでください。
「それで?ルナさんの言い分は何ですか?」
「私のというより、正当な報酬の理由ですが、申し上げにくいのですが…」
「何よ!」
「そ、それが、アクアさんの捕まえたのは、殆どがレタスですして……………
「……なんでレタスが混じっているのよ!!」
「わ、私に言われましてもっ!」
私にとカズマ君に匹敵する量のキャベツが、実は殆どがレタスだったなんて!?
アクア様、どれだけ運がないのですか……。
「アクア様、これ以上ルナさんに言っても報酬は増えないですよ。どうしたんですかそんなにも必死になって?」
「……………がいるの」
「はい?」
「お金がいるの!!」
「あいつが持ってますよ、アクア様」
お金がいるらしいアクア様に、私はカズマ君を紹介してあげた。
勿論、アクア様が本気で頼んでくるのなら、私はお金を貸すことをためらわない。
ちょっと面白そうだから、私の前にカズマ君に頼んでみてはいかがでしょうか?
とアクア様に言った訳だ。
私の紹介を聞いたアクア様は手を後ろに組み、にこやかな笑顔でカズマ君の下に向かって行った。
「カーズマさん、今回のクエスト報酬、お幾ら万円?」
「百万ちょい」
「「「なっ!?」」」
「ちぃっ!」
カズマ君って変な時に運が良いんだから。
ちくしょう!
負けた。
私の報酬は百万ぴったし。
あとちょっとで、カズマ君に勝てたのになぁ。
小金持ちだと知った途端にアクア様は、カズマ君をおだて始める。
が、特に褒めるところが思いつかなかったらしい。
アクア様、無理しなくてもいいのに。
カズマ君も、もうお金の使い道を決めていたなんて、小賢しい手をっ!!
「アクア様、もうその辺にしておいて……………」
「カズマさぁぁぁん!!私、今回の報酬がかなりの額になるって踏んでおいて、数日で持っていたお金、全部使ちゃったんですけど!?っていうか、大金が入り込んでくるって見込んで、この酒場に十万近いツケがあるんですけど!!?」
あぁ、だからアクア様はこんなにも必死何ですか。
十万近いツケ……………うん、払える、と思う。
アクア様、出来ればカズマ君に払って貰って下さい!