この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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253 アクア様は脅迫に出ます

 十万近いツケ、出来ればカズマ君に払って貰って欲しかったけど、カズマ君は今回の報酬の使い道を決めてるそうだ。

 

「今回の報酬はそれぞれにって言い出したのはお前だろ!?俺は、いい加減拠点を手に入れたいんだよ!いつまでも馬小屋暮らしじゃあ落ち着きがないだろ?」

 

 ちょっと待て、今聞き捨てならぬ言葉が聞こえたのですが?

 馬小屋暮らし?

 まぁ、転生して来て一か月もないですし、最弱職だから納得も行きます。

 それはカズマ君だけですよね!?

 そうですよね?

 

「カズマ君、カズマ君」

「あ?なんだよ?出来ればコイツを止めてくれると助けるんだが?もっと言えば、お前が金を負担しろ」

「嫌に決まってるじゃないですかやだー。それよりも、アクア様はちゃんとした部屋で寝泊まりしているのですよね?」

「あいつが?無理だろ。今でも借金に追われているのに、宿とか。俺と一緒の区間だぞ。俺は早く馬小屋暮らしを抜けたい。そのために拠点を構えるつもりなんだよ」

 

 

 なんと!

 アクア様は今まで馬小屋暮らしを強いられていたそうです。

 くぅーーー!

 この際カズマ君に投資したら、家を買ってくれないですかねー?

 

「カズマ君、良いですね~!私も投資するんで住ませてもらいます」

「そうか、それは良かった。俺とゆになのお金があれば……………」

 

 カズマ君が私の提案に乗ってくれている。

 そんな時だった。

 アクア様が我慢しきれずに、カズマ君にすがりついたのは。

 

「そんなぁぁぁ!!カズマぁぁぁぁぁ、お願いよ、お金貸してぇ!ツケ払う分だけでいいから!!そりゃあ、カズマも男だから、夜中にゴソゴソしているのは知ってるし、プライベートな空間が欲しいのは分かるけど!!」

「よぉし!分かった。五万でも十万でも安物だ!!だから黙ろうか!!」

 

 アクア様、見たんですか?

 思春期に入った男性特有の、アレ、を!

 っていうか、カズマ。

 アクア様と同じよう部屋に居ながら、アレをするなんて。

 

「死ねばいいのに」

「聞かれてたぁぁ!!おいゆにな、忘れろ!」

「忘れろ?」

「頼むから忘れて下さい!!いや、それよりも言いふらさないで下さい!!」

「もうひと声~」

「金か?金なのか!!?幾らだ?」

「いえ、拠点の話を早く進めろ!」

「ありがとうございます」

 

 アクア様と同じ空間にいるのに、カズマ君にアレをさせる訳にはいかない。

 そう思って、拠点の話を早くしろと言って「勿論お金をお前持ちな」と言う事を言葉外に混ぜました。

 

 早くカズマ君から、アクア様をお救いしないと。

 


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