この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

68 / 116
264 私に指名依頼?パート9

 「とぉ!」とこえを口に出して、頭の痛みに悶えている鎧さんの身体部分を穴に落とす。

 

「痛ぃ!!ってなんか体に変な浮遊感を覚えるんだがぁ!!」

「そこに追撃『グラビティーストライク』!」

 

 下の階に落下していく身体に向かって、重力を加えた速度で私は乗っかりました。

 ライダーキックの要領です。

 私の重力操作も加わって、物凄いスピードで落ちて行く。

 そして~、狙いを定めて~、相手の頭に身体をシュート!!

 超エキサイティング!!

 

「グヘェっ!?」

「よっと。どうだ、ゆになちゃんの力、思い知ったか!」

 

 カエルが潰れたような断末魔をあげた鎧さんに向かって、ドヤ顔でVサイン。

 と、鎧さんにが行動不可な内に、バックから水に触れると爆発するポーションを取り出して、鎧さんに振りかける。

 

「鎧さん大丈夫ですかー?」

「お前がやったんだろ!!!ったく、頭を狙うか?普通」

「何言っているんですか?弱点を狙うのはボス戦の基本ですよ」

「そのボスからしたら迷惑極まりないんだが!!」

 

 私が慰めてあげているのに。

 全く、自分勝手なボスですね。

 

「じゃあ、鎧さん鎧さん。喉が乾いていませんか?」

「は?なんだコイツ?敵に施しかって「『クリエイトウオーター』」ってうぉぉぉ!!急に何しやがる!」

 

 気を遣って初級魔法を使って水を出しぶっかけてあげたら、焦ったように避けられてしましました。

 それを見て、私は「もしかして、水が弱点?」と思いました。

 

「『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』『クリエイトウオーター』!!!!!!!」

「ま、待て!!連発するな。頼むから正々堂々と勝負をしようではないか!?」

 

 水が弱点だと分かった私は、水の初級魔法を連発でぶっ放なした。

 差し詰め水の弾幕、そう表現できる程の水を鎧さんは避けますが、流石は数の暴力。

 飛沫くらいは当たります。

 飛沫、つまり水が当たったと言う事は…………………

 

 ドッガ~~ン!!

 

 はっはっはっはっは!

 水に濡れると爆発するポーションが功を奏したようだ。

 どんな生物にも爆発は効く。

 あ、鎧さんは生物じゃなかった。

 

「死ぬかと思ったぞ!!いや、死にはしないがな!!」

「っち、死ねば良かったのに」

「面と向かって言われると、かなりキツイんですが!この子ホントになんなんだよ!」

 

 鎧さんは爆発を受けてもピンピンと立ち上がり、私に向き合いました。

 相当怒らせたっぽいし、生きて帰れるかな?

 

 と私は第四ラウンドに向けて、呪文の準備を進めた。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。