申し訳ないです。
ゆになが魔法の発動の言葉を言葉に出そうとした瞬間、
「何やっているんですか」
「へっぶ!めぐみんに叩かれた!」
ゆになの頭を持っていたスタッフでめぐみんが叩いて、魔法を止めた。
流石、同じ紅魔族でさえ頭の可笑しい者同士と言われる同期だ。
後ろの方でオロオロしていたゆんゆんとは違う。
「何ギルド内で魔法をぶちかまそうとしているんですか。もし物を壊してしまったら、借金を負いますよ」
「だ、だって!私の尊敬する女神様を侮辱されたんだよ!」
「あー、ハイハイ。分かりましたって」
ゆになが放とうとした魔法は物を壊すどころの威力ではないのだが、めぐみんはゆになが放とうした魔法が唯の上級魔法だと思ってる。
めぐみんに止められたゆになは言い訳を口に出してめぐみんにも共感して貰おうとする。
何かいい例えがないのか考えていたゆになだったが、結局めぐみんを黙らせる魔法を知らなかった為、黙った。
野次馬共もこれ以上面白くなりそうになかったので散ってしまう。
なぜなら、明らかに怒っていると分かる様子のルナがゆになに駆け寄ったからだ。
「ゆになさん!!ギルド内での攻撃魔法は禁止ですよ!!」
「うっ!る、ルナさん。状況に、よりますっては大丈夫じゃないですか。ギルド内に賞金首が紛れ込んでいた場合とかあるじゃないですか……」
「今の状況がそうだと言いたいのですか!?このサトウカズマさんが賞金首だと?」
少年、サトウカズマはルナに視線を向けられ、ブンブンと首が千切れるかのように首を振った。
その隣でアクアが『犯罪者、プークスクス!」と笑っている。
「否定してるみたいですが、彼が何をしたって言うんですか?」
「アクア様を侮辱しました。これは死刑ものでしょう!ルナさん!!」
ルナの何故やったのかと取調べに、ゆになはサトウカズマの罪と刑罰を当然の様に言った。
ゆになの証言にルナは「そう言えばアクシズ教徒でしたね」と疲れたように呟いた。
「と・に・か・く!ギルド内での攻撃魔法は禁止です!!ゆになさんの魔法の場合、冗談抜きで無差別攻撃ですから!」
「……そんなの、私を怒らせたこの人に言って下さい」
「責任転嫁しないでくだい!……今回は未遂なので厳重注意でいいですけど、絶対にやらないで下さいね!」
(振りか?振りなのか!?)
「いいですか、振りでもないですよ!……全く、これがなかったらアクシズ教徒でもまともで優秀な冒険者だと言うのに。サトウカズマさんも、ゆになさんの逆鱗に触れない様にして下さいね」
と言う訳で予告詐欺でした。
時々ある予告は宛てにしないで下さいね。
次回こそは!