この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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あ、気が付けば80話に。でも、一話一話が短いから長編といった気がしない………。


276 第一次鎧さん襲撃事件パート8

 カズマ君に頭を抑えられて、二人揃って謝罪を言う私とめぐみん。

 それを見た鎧さんが慌てた様にして、言葉を言う。

 

「と兎に角だ、これに懲りたら爆裂魔法を撃つのを辞めろ!そして呪いを解いてほしくば俺の城にやって来るがいい、最上階の俺の部屋まで来る事が出来たのなら、呪いを解くことも考えようではないか。しかし、ケイキは来るなよ!!一度突破しているんだし、お前がいると試練にならないからな!!いいか、絶対に来るんじゃねぇぞ!!分かったか!??ふっふっふ、くっはっはっはっはっはっは、それはお前たちが城の最上階に来れる事を祈っているぞ」

 

 そう言って、哄笑しながら首から先がない馬に乗って、鎧さんは去って行きました。

 私は鎧さんが言った事を考えてます。

 

「来るな、来るなって二回も言われるとは……………………これは振り!?」

「振りな訳あるかっ!デュラハンさん真底迷惑そうだっただろ。つか、魔王軍の幹部様にあれだけ言わせるとか、お前マジで何やった!?」

「お城に入ってボス部屋前でキャンプをした後、鎧さん相手におちょくりながら軽~い運動をちょっとしただけですてっば」

「…………俺はその時のデュラハンさんに同情するよ」

 

 私の説明にカズマ君は深く深~く、溜息を吐いた。

 そんなカズマ君の態度に、私は舌を出してベーっとすると、慰めてもらうためにアクア様の下に駆け出した。

 

「アクア様~!!何やっているんですか?」

「あ、ゆになおかえり。これはね、ダクネスがかっかちゃった呪いを調べているのよ」

 

 アクア様はダクネスさんの体をペタペタと触っていました。

 私が聞くとアクア様は答えてくださいます。

 

「アクア様治せそうですか?」

「んー、ちょっと待ってて、今解析してるから」

 

 ダクネスさんの呪いを解こうと頑張っているアクア様、ステキです!

 これ以上邪魔をしてはいけません。

 そう思った私はダクネスさんに今の気分を聞いておく。

 

「ダクネスさん、気分は大丈夫ですかー?」

「うむ、特にこれといった痛みなどは感じないな」

「そうですか。私のミスですねー。もうちょっと早く魔法を展開しておけば良かったのになー」

「そう自分を攻めるな。起こってしまったことは仕方ないだろ?…………そ、それに、呪いというものを受けてみたかっ……ゴホンッ、めぐみんを助けられたからな」

 

 ……今、呪いを受けて見たかったって言わなかったですか、ダクネスさん?

 めぐみんを守ろうとして動いたかのように見えた原動力が、実は呪いを受けて見たかったという変体騎士様の方だったなんて……………………。

 カズマ君が聞いたらどんな表情をしてくれるのかしら?

 少し楽しみだなー。

 


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