カズマ君に頭を抑えられて、二人揃って謝罪を言う私とめぐみん。
それを見た鎧さんが慌てた様にして、言葉を言う。
「と兎に角だ、これに懲りたら爆裂魔法を撃つのを辞めろ!そして呪いを解いてほしくば俺の城にやって来るがいい、最上階の俺の部屋まで来る事が出来たのなら、呪いを解くことも考えようではないか。しかし、ケイキは来るなよ!!一度突破しているんだし、お前がいると試練にならないからな!!いいか、絶対に来るんじゃねぇぞ!!分かったか!??ふっふっふ、くっはっはっはっはっはっは、それはお前たちが城の最上階に来れる事を祈っているぞ」
そう言って、哄笑しながら首から先がない馬に乗って、鎧さんは去って行きました。
私は鎧さんが言った事を考えてます。
「来るな、来るなって二回も言われるとは……………………これは振り!?」
「振りな訳あるかっ!デュラハンさん真底迷惑そうだっただろ。つか、魔王軍の幹部様にあれだけ言わせるとか、お前マジで何やった!?」
「お城に入ってボス部屋前でキャンプをした後、鎧さん相手におちょくりながら軽~い運動をちょっとしただけですてっば」
「…………俺はその時のデュラハンさんに同情するよ」
私の説明にカズマ君は深く深~く、溜息を吐いた。
そんなカズマ君の態度に、私は舌を出してベーっとすると、慰めてもらうためにアクア様の下に駆け出した。
「アクア様~!!何やっているんですか?」
「あ、ゆになおかえり。これはね、ダクネスがかっかちゃった呪いを調べているのよ」
アクア様はダクネスさんの体をペタペタと触っていました。
私が聞くとアクア様は答えてくださいます。
「アクア様治せそうですか?」
「んー、ちょっと待ってて、今解析してるから」
ダクネスさんの呪いを解こうと頑張っているアクア様、ステキです!
これ以上邪魔をしてはいけません。
そう思った私はダクネスさんに今の気分を聞いておく。
「ダクネスさん、気分は大丈夫ですかー?」
「うむ、特にこれといった痛みなどは感じないな」
「そうですか。私のミスですねー。もうちょっと早く魔法を展開しておけば良かったのになー」
「そう自分を攻めるな。起こってしまったことは仕方ないだろ?…………そ、それに、呪いというものを受けてみたかっ……ゴホンッ、めぐみんを助けられたからな」
……今、呪いを受けて見たかったって言わなかったですか、ダクネスさん?
めぐみんを守ろうとして動いたかのように見えた原動力が、実は呪いを受けて見たかったという変体騎士様の方だったなんて……………………。
カズマ君が聞いたらどんな表情をしてくれるのかしら?
少し楽しみだなー。