アクア様が湖で浄化を始めてから二時間が経ちました。
特に何も起こらないので、気も緩んでいます。
初めはアクア様に群がるモンスターを蹴散らしてやる!と意気込んでいた私も、アクア様から二メートル離れた陸地にいるカズマ君等の場所でアクア様を見守っている。
「おーいアクアー!!浄化の方はどうだ~!それと、水に漬かりっぱなしだと冷えるから、トイレに行きたくなったらちゃんと言うんだぞ~!!!」
カズマ君が叫ぶと、遠くからアクア様の声が聞こえて来る。
「浄化の方は順調に進んでるわ!後、トイレは大丈夫よー!アークプリーストはトイレなんか行かないから~!!」
何と新常識が!
アークプリーストはトイレに行かないらしい。
でも、前に組んだことのあるアークプリーストは、トイレに行ってったけどな~?
ですから、アークプリーストではなく、アクア様が女神様ですからじゃないですか?
流石アクア様、尊敬する事柄が増えてしまった。
「アレでは大丈夫そうですね。因みに、紅魔族もトイレに何か行きませんよ」
アレ?
紅魔族ってそうだったの?
ってそんなわけないよね。
学校でもトイレはあったし、大人達も排便はしていた。
多分、めぐみんのしょうもない意地張りでしょう。
「わ、私も、クルセイダーは、ト、トイレになど……」
「ダクネス、無理してこの二人に対抗するな。このクエストから帰ったら三人がトイレに行かないか見張ってやる」
あれれ~?
何で私も入っているの?
あ、めぐみんが紅魔族って言ったからか。
ちっ、余計な面倒に巻き込みやがって。
そのドヤ顔、泣き顔に変えてやる。
強大な魔力があふれ出ちゃうらいいのあふれ出ちゃうらしいの
「なんだよ、そんな事か。だったらお前は観察対象から外してやろう」
「ありがとうございます」
「か、カズマ?辞めません?ゆになも噓を付くのはよ、よくないですよ。紅魔族はホントにトイレに何か行きませんから……………。そ!そんなことより、ブルータルアリゲーター、来ませんね。このまま何事もないまま終わればいいのですが」
あ、逃げた。
ここまで来ても、紅魔族はがトイレに行かないと言い張るのか。
後々面倒になっても私は知らないからね。
それはそうと、めぐみんは知らない内にフラグを立てるのかな~?
恋愛フラグなら、私もいじれるのに、嫌なフラグは立てないで。
そんな悲しいお祈りは通じず、ブルータルアリゲーターの群れが現れた。