「よし載った!なら行くぞ!!」
アッシェンテと始まった(私の脳内限定)カズマ君と勇者(笑)の戦い。
カズマ君は勇者(笑)が戦いを挑むと言った瞬間、そうなることを見越していたのか、承諾と共に攻撃を開始。
右手でショートソードを鞘ごと引き抜き、そのまま突っこんでいく。
カズマ君、左手をワキワキさせているのは何故かしらん?
私の動体視力では見逃せませんよ。
「えっ!?ちょっ!待っ!!?」
いきなり斬りかけられて慌てた勇者(笑)だったが、流石高ステータスの持ち主。
咄嗟に腰の魔剣を引き抜くと、カズマ君のショートソードを防ごうと動いて……………………。
「スティール!!」
カズマ君の左手が炸裂した。
あ、ワキワキしていた左手はこのためにありましたか。
カズマ君は左手でスティールを使用。
スティールで奪える物は完全ランダムのはずだが、流石運だけの男、カズマ君が奪ったのは魔剣グラムです。
「「「はっ!!?」」」
間の抜けた声が聞こえてくる。
誰が言ったのか分からないけど、カズマ君と私以外なのは確かです。
魔剣を失った勇者(笑)は、一瞬前まで持っていた魔剣が手元から消えたことに驚き、目を開いて啞然としている。
そのすきをカズマ君が逃すはずもなく、右手にもった鞘付きのショートソードが勇者(笑)の頭を捉えた。
幾ら鞘付きのショートソードと言えど、重さは十分に鈍器レベル。
それを頭に受けても、気を失う程度で済んだのは高ステータスのお陰とも言えるでしょうね。
ざまぁっ!!
最弱職の冒険者だからって、油断し過ぎじゃないですかぁ~~??
カズマ君がこの街でなんと呼ばれているか、知らないんですか???
「パンツ脱がせ魔の鬼畜なクズマさん」ですよ。
スティールが使えることくらい、知っておくべきでしたねぇ。
あ、この勇者(笑)は今日アクセルに着いたっぽいから、無理な情報でしたね。
ってか、こんなにもあっさりとやられてちゃあ、魔王なんか倒せるわけないじゃん!
「卑怯者!!卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者卑怯者!!!!」
「あんた最低!!最低よ!!この人間のクズ、正々堂々と勝負しなさいっ!!」
勇者(笑)がカズマ君によって気絶させられ、勝負が着いた。
だが、勝負の着き方に勇者(笑)のお仲間は納得が行かない様子。
カズマ君にピッタリな罵倒でカズマ君を責めています。
カズマ君はその罵倒を甘んじてと言った態度で聞いている。
そこのお二人さん、そろそろ罵倒を言うのは止めて貰っていいですか?
私の後ろで、ダクネスさんが変体騎士様に変態して「私にも…………」と言ってるからぁ!!