この素晴らしい駄目神様にお祈りを!   作:与麻奴良 カクヤ

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293 勇者(笑)襲撃事件パート16

 

 武器屋のおじさんに私は問いかけます。

 

「さぁ、この魔剣の値段はお幾らですか?」

「う~ん、幾らっつ言われてもな~。おじょうちゃん、この魔剣振り回せるのか?相当重いぞ」

「冒険者を舐めないで下さい。一般人とステータスが違うんですよ」

 

 「どうだか」と見ているおじさんに「持ってみていいですか?」と了解を得て、魔剣グラムを持つ。

 手に取った瞬間、チクリと痛みが走った。

 魔剣グラムが抵抗してるのかな?

 でも、カズマ君はそんな様子を見せなかったけどね~。

 

 チクリと痛みが走ったが、持てない物ではない。

 おじさんは重いと言ったが、ステータス補正もあって重いと感じはしない。

 

「ふっ、たぁ、そぉ!」

 

 軽く振ってみる。

 振れには触れるけど、何か馴染めた気がしない。

 私が、しっくりこない原因を探っていると、おじさんが私の思考を遮った。

 

「お~!結構様になってるじゃないか!?良いだろう、その魔剣を売ってやる。幾ら出せる?」

「え~っと、お手柔らかに?」

 

 

 

 お手柔らかにって言ったのに!!

 あんなにも大金積むかな?

 多分、カズマ君に払った倍のお金を請求されたよ!

 最近は高難易度クエストを受けていたお金があるから払えたけど……………いっそのこと鎧さんを倒しに行こっかな?

 でも、それだと聖魔法を覚えなきゃいけないし………お城に行ったらキレそうなんだよな~、鎧さんが。

 

 武器屋で魔剣グラムを買った私は、貯金残高のことを考えながらギルトに向かって歩いていた。

 もう解散したか分からないけど、一応いるかどうかの確認の為だ。

 そうやって、魔剣を肩に担ぎながら歩いていると、後ろから声がかかった。

 

「見つけたぞ!!僕の魔剣を返してくれ!!」

 

 うわぁ~。

 嫌な声が聞こえてきた。

 とりあえず、無視ししよっか。

 私、名前を呼ばれてないし、魔剣を返してって言われても、私以外にも魔剣を持っている人がいるかもしれない。

 

 そう思った私は、立ち止まる事なく足を進めて……………………

 

「無視は酷いだろ?」

「……………………」

 

 勇者(笑)に進路を遮られた。

 相変わらずムカつくイケメン顔ですね!

 

「無視と言われても、貴方は私の名前で呼ばなかったので、私が呼ばれたとは思いもよらなかった為、無視したのですが、何か問題でもありますか?」

 

 正論っぽく言い返してみる。

 決して、勇者(笑)がムカつくとかそういうのじゃない。

 

 私の言い分を聞いた勇者(笑)と言えば。

 

「そうか、それは済まない。だったら、名前を教えてくれる助かるよ」

 

 何事もなかったかのように笑顔で言い切ったぞ、この勇者(笑)。

 

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