武器屋のおじさんに私は問いかけます。
「さぁ、この魔剣の値段はお幾らですか?」
「う~ん、幾らっつ言われてもな~。おじょうちゃん、この魔剣振り回せるのか?相当重いぞ」
「冒険者を舐めないで下さい。一般人とステータスが違うんですよ」
「どうだか」と見ているおじさんに「持ってみていいですか?」と了解を得て、魔剣グラムを持つ。
手に取った瞬間、チクリと痛みが走った。
魔剣グラムが抵抗してるのかな?
でも、カズマ君はそんな様子を見せなかったけどね~。
チクリと痛みが走ったが、持てない物ではない。
おじさんは重いと言ったが、ステータス補正もあって重いと感じはしない。
「ふっ、たぁ、そぉ!」
軽く振ってみる。
振れには触れるけど、何か馴染めた気がしない。
私が、しっくりこない原因を探っていると、おじさんが私の思考を遮った。
「お~!結構様になってるじゃないか!?良いだろう、その魔剣を売ってやる。幾ら出せる?」
「え~っと、お手柔らかに?」
お手柔らかにって言ったのに!!
あんなにも大金積むかな?
多分、カズマ君に払った倍のお金を請求されたよ!
最近は高難易度クエストを受けていたお金があるから払えたけど……………いっそのこと鎧さんを倒しに行こっかな?
でも、それだと聖魔法を覚えなきゃいけないし………お城に行ったらキレそうなんだよな~、鎧さんが。
武器屋で魔剣グラムを買った私は、貯金残高のことを考えながらギルトに向かって歩いていた。
もう解散したか分からないけど、一応いるかどうかの確認の為だ。
そうやって、魔剣を肩に担ぎながら歩いていると、後ろから声がかかった。
「見つけたぞ!!僕の魔剣を返してくれ!!」
うわぁ~。
嫌な声が聞こえてきた。
とりあえず、無視ししよっか。
私、名前を呼ばれてないし、魔剣を返してって言われても、私以外にも魔剣を持っている人がいるかもしれない。
そう思った私は、立ち止まる事なく足を進めて……………………
「無視は酷いだろ?」
「……………………」
勇者(笑)に進路を遮られた。
相変わらずムカつくイケメン顔ですね!
「無視と言われても、貴方は私の名前で呼ばなかったので、私が呼ばれたとは思いもよらなかった為、無視したのですが、何か問題でもありますか?」
正論っぽく言い返してみる。
決して、勇者(笑)がムカつくとかそういうのじゃない。
私の言い分を聞いた勇者(笑)と言えば。
「そうか、それは済まない。だったら、名前を教えてくれる助かるよ」
何事もなかったかのように笑顔で言い切ったぞ、この勇者(笑)。