愛が、愛が足りてない。
この国に対する忠義の愛が、『ありがとう』の精神が、私への敬愛が圧倒的に不足している。
今まで、少々甘くし過ぎたのかもしれない。
休みは自分で創るもの、体調は自分で管理するもの、効率的な仕事のまわし方は寝ずに考えるもののはずだ。
そこに余分なマージンを与えていたのが仇になった。
反逆などと言う『余裕』を与える事になった。
ならば、その『余裕』が無くなる程全力で仕事に打ち込んで貰えばよい。
反逆する余裕を仕事へと向けるのだ。ああ、完璧だろう。
手始めに、貴族やある程度の騎士の子息を『企業スパイ』とする。無論報酬は更に税金を上げて確保する。
これらを使って、反・反逆軍の情報を奪うと共に炙りだし、
加えて、スパイたちを公然のものとして扱う事で、スパイに命じられたもの達への反逆者たちの感情を極限に対立させて、
反逆者に恨まれる事でスパイたちを此方側で生きる事しかできないようにしてやる。
恨まれるが故に、護ってくれるだろう此方側(護るとは言ってない)について生きて行くしかなく、
その恐怖が更に反逆者たちを取り締まる熱意に向くだろう。
反逆者たちの恨みをそちらに集中させるという意味でも公然のスパイと言うのは良い。
鍛え上げた騎士たちで無く、その子息という所が勝ち目が見えて、鬱憤の向かう先としてのスケープゴートになりそうだ。
そしてそうなれば彼らの保護者たる騎士たちも反逆者たちへの憎悪がたまる。…完璧だ。
取り敢えずは、手柄を欲している所があるモードレッドにこれらの部隊を指揮させてみようか。
それと農村における女性の地位を低くする、若しくは極端に立場の低い女性達を決める事にする。
そして弱い奴には何をやっても良い小規模集合体の理論で、性的な捌け口として、
労働者のストレスのはけ口と、悪行に加担してしまったという正義感の喪失による体制への反論力の低下、
更には労働人口の増加まで見込める。…これも採用だな。
それとそろそろ海外展開も考える時期だろう。
ああ、騎士たちによる社員旅行という名目が良いな。彼らから参加費を集めてやってみよう。
途中で
ああ、それがよい。道中は検討会と反省会で時間を潰せるし、全員参加の飲み会で絆も深めても良い。
絆があれば多少の暴力や暴言も行き過ぎただけの指導教育として許せる筈だ。被害者ぶるヤツなんている筈も無い。
それと、仕事で頑張ってくれている分、旅行先では何をしても許してやろう。
なあに、国内に
入ってくる分には人口の増加だから問題ない。
それに、この国には、この時代には、言葉が通じなくてもできる仕事は数多く存在している。
農村で、捌け口にされている女性達も、
いじめでスクールカーストを上げる学生の様に、此方が何かしなくても機能してくれるだろう。
余裕が無い者には見下せる下の者を用意してやることは効果的だ。
ソイツが死にそうになっていると、ソイツよりましだと思える。
ブリテンの王国の最下級に、外国人と捕らえた『黄金の指輪』の構成員を押し込む事で、この国の社ち…民たちの不満を解消できる。
なあ、素晴らしいだろう?
そうは思わないか、アグラヴェイン、ガレスゥ?
…おい、どうなんだ?
「その通りです」
「………そう、……です」
あははは、そうだろう、そうだろうとも。
この国に、この私に『ありがとう』を忘れて逆らうなど許すものか。
必ずや『黄金の指輪』を最下級の奴隷に押し込んでこの国に更なる発展を齎してやる。
必ず、必ずだ。
そしてスーパーグローバルな地球皇帝に私は辿り着いて見せるっ!!