問題児たちより厄介で面倒な問題児が異世界から来るそうですよ? 作:華鳩羽
水樹の苗の根を包んでいた布から大波のような水が溢れ返っているのをみて、
水門を開けに言った逆廻が濡れるの嫌いだろうなと思って、俺はあらかじめ、逆廻とのやりとりの
最中に、水を弾くようなフィールド的なのを付けておいた。
つか、ここの呼び出された時にそうすればよかったな。
テンパってたし、仕方ないか……。
それのおかげか十六夜は濡れずに済んだが、黒ウサギを怒鳴っていたのは気のせいだろう。
そのあといろいろあって、屋敷に着いた。
日はもうとっくに沈んでお月さんこんばんはだ。
しかしデカイな。
ここはホテルか何かか?
黒ウサギの説明によれば、ギフトゲームに参加できる者は序例を与えられ、まぁ……
一番すごい奴から、最上階に住むことになっているらしい。
「けど、今は好きなところを使っていただいて結構でございますよ。移動も不便でしょうし」
好きなところか……。
『貴方はいつまで、経っても素早く動かないのだから!!』『好きな所に住みたい!? ふざ
けるんじゃないわよ! 誰が貴方を育てたと思ってるの!?』『貴方に自由はないわよ!!』
………嫌な思い出しかないな……。
「おい、冬夜? 寝なくていいのか? あれほど寝たがっていたのに」
逆廻は俺の顔をみたあとそう聞いてきた。
「あー……。眠気も吹っ飛んだよ。いろんな意味でさ」
「なるほど。んじゃ、お嬢様と春日部は先に風呂に入っているし、俺と勝負しようぜ!!」
「外の奴らと? 俺はパスするぞ? 面倒だから」
「ハハッ! そうかよ。じゃあ俺は先に遊んどくぜ」
逆廻はそう言って貴賓室から出た。
「…………あー……暇だ。やっぱり行くべきか」
逆廻が貴賓室を出てから数秒後、
沈黙する部屋から耐えられなくなった俺は、暇だからという理由で逆廻のあとを追うかと
考えて諦めた。
「あー……眠いからいいか」
俺は貴賓室のソファーで横になり眠ることにした。
暇と眠気では眠気が勝利する。
俺の場合だと、そういう感じだ。
スパァーン!
痛い……。眠いからまだ寝させろ……。
スパァーン!!
痛い……。腰が折れる……だが寝させろ。
スパァーン!!!
ガバッ!
「痛い!! すっげー痛い! 死なせる気か!!」
「お? やっと起きたか。おはよう」
俺が身体を勢いよく起こし、頭を押さえつつそう文句を言うと逆廻が
どこから入手したのか、鉄製ハリセンを持ってる。
「鉄製だと……!?」
「黒ウサギから借りたんだよ。普通のハリセンを何百回叩いても起きねーからな。
今叩いたので、二百回目で、ようやく起きたって所だな」
逆廻は面白そうに尚且つ悪巧みの顔をしながら笑っていた。
こいつ鬼だな。
「……黒ウサギはどこに行った?」
「〝フォレス・ガロ〟の様子見」
俺は未だにヒリヒリする頭を気にしつつそういうと逆廻はさらりと答える。
「なるほど。あと、鉄製のハリセンは没収だ」
「あぁ!?」
俺は逆廻が持っていた鉄製のハリセンを没収といいつつ奪っておいた。
十六夜と冬夜は男子同士なので仲がいいはずです。
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