四葉のもう一人の後継者   作:fallere

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本当に申し訳ない・・・。最近モチベが上がらんのよ・・・。

最近はアイデアを沸かせるために本を読み漁る日々・・・暫くはなんとかなるかな?

多分インスピレーションが降ってきたら投稿速度も戻ると思うのでお待ちを・・・。



葉「真夜様、ご容態はいかがでしょうか?」

真「ええ、多分もう大丈夫よ・・・葉山さん」

葉「なんでしょうか?」

真「私は立派に母親をやれてるかしら?」

葉「・・・少なくとも、わたくしから見れば真夜様は立派に昼夜様の母親ですよ」

真「昼夜もそう思ってくれてると嬉しいわ・・・」



九校戦編 十八節

「ッ⁉」

 

目が覚めていた。頭痛がする。消したはずの記憶が脳を焼く。

 

「・・・だめだな。今考えるべきことじゃない」

 

時間は何時も起きる時間と同じであった。ならばここからはいつも通りだ。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

「今日はいよいよモノリスだな」

 

駿がわくわくと言った表情で話しかけてくる。

 

「僕としては緊張の方が大きいんだけどね・・・」

 

対しておどおどしているのは鋼である。

 

「なんであろうと変わらない。俺たちは優勝するだけだ」

 

「「・・・・・・?」」

 

二人は何故かきょとんとしている。

 

「どうかしたか?」

 

「いや、なんか昨日までと比べて冷たい気がしてな・・・」

 

・・・いかん、表に出ていたか。

 

「いや、なんでもない。さぁ、今日も勝ちに行くぞ」

 

ただまあ、取り繕うのは慣れているおかげかこの一言で丸く収まった。

 

「とか言って、昼夜も緊張してるのかしら?」

 

そう問いてきたのは深雪であった。

 

「緊張も何も必要ないさ。基本は制圧作業なんだから」

 

周りのメンバーが苦笑いする。

 

だが、将輝との差を見せつけた故に冗談だと誰も言えなかった。

 

(将輝、さっさと立ち直って俺を楽しませてくれよ・・・)

 

最早今の思考の中に夢と過去のことは一切排除されていた。

 

「鋼、駿、ここも勝利して綺麗に新人戦の花形は頂くとしよう」

 

ここで言う花形とは要するに新人戦勝利であり、完全な状態で勝利するという事である。

 

二人は「なんでそんな自信があるんだ・・・」と言う視線を向けているが痒くもない。

 

 

 

「昼夜君、相当な自信ね・・・空回りしなければいいけど・・・」

 

一方、三年の集まりでは一高のトップ勢たちが少しばかりひやひやしていた。

 

「なに、昼夜であれば問題ないだろう」

 

「まああの昼夜君が試合程度で緊張することはないだろう。真由美の考え過ぎだ」

 

生徒会長を含むひやひやしているメンバーに対し、巨頭が二人は気にしていないようだ。

 

「少なくとも・・・あいつはくだらなない問題を起こさないだろう」

 

克人のその一言に一同は頷く。それは彼の信頼か、少年の態度故か。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

「そろそろか・・・緊張してきたな・・・」

 

「女子は二人ともミラージ決勝進出したそうだ。くだらん負けは俺が許さんぞ」

 

二人に活を入れる。勝つしかない戦場ではないとはいえ、目的は勝つことだ。

 

であれば俺にとって勝たなければ、力を証明しなければ生きている気がしない。

 

「お、ステージが決まったぞ・・・都市部ステージみたいだ」

 

相手は四高、都市部ステージはビルが乱立していて地下には排水管もあり水が流れている。

 

「都市戦闘か・・・まあ作戦通りにやれば負けない。行くぞ」

 

ステージの発表は準備ができてからなのですぐに入場となる。

 

俺に二人がついてくる。

 

俺は両腰のホルスターにリボルバー型が2つ、腕にブレスレッド型が2つ、

他にはナイフ形が後ろ腰に数本、腕のポーチにも数本挿されている。

 

「そんなに持って行って大丈夫なのか?」

 

「正直言うとこれでも足りない。他にも色々持って行きたかったんだがな・・・」

 

無意識に試合であっても戦場に行くつもりで武器を選んでしまうのは俺の性だ。

 

入場すると周りから声が上がる。とっととモノリスの場所に向かう。

 

四高も準備ができたようで30からカウントダウンが始まる。

 

最後に装備の点検をする。視た限りではどのCADにも問題がない。

 

カウントが10まで進んだ時・・・頭上に違和感を感じた。

 

「・・・鋼、駿、すぐさましゃがめ」

 

二人はその言葉に冗談ではないと感じたのか、戸惑いながらしゃがむ。

 

頭上のコンクリートが崩壊する。会場から悲鳴が上がる。

 

それに対して俺が放ったのは僅か一言。

 

「光よ」

 

俺の頭上に巨大な光の塊が発生する。瓦礫は光に触れると灰燼となった。

 

「愚者よ恐れよ。俺に・・・四葉に手を出すことがいかなる意味か思い知れ」

 

光はただ瓦礫を飲み込んでいく。会場は静まり返っていた。

 

瓦礫が完全に消え去った時に、光も消え去った。

 

試合中止のコールが響く。

 

「は~、暴れられないのか・・・とっとと戻るぞ」

 

発動したのは恐らく加重系魔法『破城槌』。面に対して圧力をかける魔法。

 

本来はそこまで危険ではないが屋内に人がいる状態なら殺傷性ランクAに格上げされる。

 

まあ俺が発動した『恒星(ファイクスド・スター)』はそれどころじゃないが。

 

この調子では四高は違反で敗退だろう。そうなるように発動してから対応したのだ。

 

何もなかったかのように歩く少年を見た観客は主に二つに分かれた。

 

一方は、国を守る戦力として頼もしいと思う者たち。

 

もう一方は、先ほどのことに無関心に対応したことに恐怖を感じた者たち。

 

正しいのは後者だろう。彼は国に言われたままに従う人形ではないのだから・・・。

 

「よく対応できたな・・・」

 

「こんな程度よくあることだ」

 

実際、他国に限らず自国にさえも監視していて時に暗殺者までやってくるのだ。

 

無論、余すことなくひっ捕らえて拷問しているのである。

 

まあそんな彼にとってこの程度は文字通り日常茶飯事だろう。

 

「はぁ・・・やる気が失せた。次は任せたぞ」

 

飢えていた争いも行われず、ただ瓦礫を消し去っただけで終わってしまった。

 

少年は常に飢えている。争いに・・・力に・・・。

 

力がなければならなかった。示すために争わないといけなかった。

 

故に求めているのだ。奪っているのだ。集めているのだ。

 

力も知も血も・・・すべてを以てして強者であろうと・・・。

 

「くだらんことで気を落とされるのはこりごりだ・・・」

 

 

 

「だからと言ってあんな派手な魔法使う理由はないでしょ⁉」

 

小悪m・・・もとい生徒会長が俺に拳骨を食らわ・・・ないように躱す。

 

「別に怪我がなかったんですからいいでしょう・・・」

 

こちらとしては気分も落とされたのだ。裏から手を回されてるなら今日決行しよう。

 

「それよりは雉を打ちに行ってくるので・・・」

 

とっとと退散する。先ほど感じている不信感を確かめに行くとしよう。

 

不信感の発生源は・・・会場の中でも人通りのない裏口であった。

 

そこにいたのはヘッドマウントディスプレイをつけている男であった。

 

「そこの男、何者だ?」

 

俺の後ろには水波をはじめ俺の指揮下にいる兵士がそろっている。

 

男は顔を上げると、機械室な声を上げだした。

 

「警戒対象と、接触。逃走を優先しての、戦闘態勢に、移ります」

 

「水波、障壁魔法で退路は防いでおけ」

 

「了解しました」

 

逃げるような相手に対してはまず逃げれなくしておくのが当然だ。

 

「成程・・・兵器としての魔法師のなれの果てか・・・」

 

それを聞いて、周りの兵士が少し苦い顔をする。

 

彼等も四葉に通じるものだ。兵器としての魔法師の自覚があるのだろう。

 

「拘束も難しそうだ・・・仕留めるぞ」

 

意思を奪い去り、感情を破壊し、雑念が起こらないように調整されたモノ。

 

魔法を発生させる道具(ジェネレーター)に改造された魔法師。

 

男は高速で動き出す。どうにも魔法だけではなく身体強化・・・要するに改造人間だ。

 

「お前に指示は出してない。俺の部下には手を出させんぞ」

 

俺の周りの夜に浮かぶ光は線となってジェネレーターを撃ち抜いた。

 

「関節が動かんように消し飛ばしたが・・・魔法で無理矢理動かすか・・・」

 

できる限り生きた状態で仕留めたかったのだが・・・。

 

「もういい、眠れ」

 

意思なき者との戦いはつまらない。

 

何故ならこいつは安定して魔法を発動できるが意思による限界以上の力は出せないからだ。

 

光はそれの脳天を貫き、モノは永久的に使えなくなった。

 

「記憶は覗くなよ。こいつが意思がないだけで呪いの痛みとかはあるだろうからな」

 

死体に近づく部下に声をかける。こういうのは渡すべき場所に渡さないと。

 

「てことで風間さん、お願いしますね」

 

「魔法の気配をたどってきたら・・・これまた・・・」

 

物陰にいた風間さんが出てくる。やれやれという表情ではある。

 

「それから、今夜こいつらのアジトを叩きます。亡骸が欲しければどうぞ」

 

それだけ言って部下も撤退させる。大した時間はかからなかった。

 

次の試合には十分間に合う。

 

 

 

「・・・はぁ、彼にも困ったものだ」

 

ため息をつく風間に真田が声をかける。

 

「あはは・・・彼は私たちで抑えられる玉ではないですからね」

 

呆れたような真田の声に対し、柳は静かに問答する。

 

「今夜叩くと言ってましたがどうしますか?」

 

藤林はそこに付け加える。

 

「一応、大方の場所までは絞り込めてます。最も、死体が残るかはわかりませんが」

 

「仕事が増えたようだ・・・四葉と言うのはどうにも面倒ごとを引っ張る質みたいだ」

 

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