東方現幻夢   作:カミユ

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どうもカミユです!

最近リアルが忙しすぎて執筆する暇がなくて投稿することができなくてすみませんでした。これからは週一に投稿することになりますがよろしくお願いします


第62話 3対1

「絢斗、後ろだ!」

「クッソ!多い、コンボだ!」

「絢斗、一緒に行くよ!」

 

 絢斗は今ベルトに装填しているメダルを外して、クワガタ、カマキリ、バッタのメダルを装填し、オースキャナーを右から左にスライドする。すると全身が緑色に輝く。コンボチェンジした時、虫の羽音が鳴る。その後、ガータガタガタキリバ、ガタキリバ!と音声が鳴る

 

「行くぞ!」

 

 ガタキリバが1人また1人と、分身していく。そして一人一人がオースキャナーを右から左にスライドし、スキャニングチャージする。そして全員が跳躍する

 

 その間に昏御はエンジンブレードにアクセルメモリーを装填する

 

「せいやあああああああああ!!!!!」

「はああああああああ!」

 

 無数のオーズが無数の魔物達を蹂躙し、アクセルが前方の魔物達を倒していく

 オーズがメダルを変えているときに特撮のお約束を守って黙って立っていたが、蹂躙された

 

 

 

 

 絢斗と昏御が魔物を全員倒すと変身を解く。それぞれのドライバーをご都合主義の4次元空間にしまう

 

「蓮舞。ここはどこなんだ?」

「少なくとも人間界ではないことは確かじゃないか?」

「あ、私には聞かないでね。設定していなかっただけでこんなところに飛ばされることなんて知らないから。こういう時に能力の情報を全て知りたいよね」

 

 3人が話していると蓮舞の顔がこわばる

 

「絢斗、伏せろ!」

「!うおっ!」

 

 蓮舞が指示を出すのと同時にケントが伏せると、絢斗の頭の上に空を切る音がする

 蓮舞の能力で急速に半径100m内に入ったものに対しての嫌な予感が働き、指示を出さなければ絢斗の首は体と分かれていたことだろう

 

「おや、指示があったとはいえ反応が早いですね」

「なんだこの人。瞬間移動でもしたのか!?」

「絢斗、コイツはヤバイぞ。俺たちが連携でもしないと勝てない。単体で挑めばまず勝てない」

「絢斗一旦下がって」

「聞こえていて下がらせると思いますか?」

 

 襲撃者、夢子は剣を持ち変えて、絢斗の体を斬りあげるようにする

 が、絢斗の能力は瞬間移動。夢子の剣が体に触れる前に後方に退避する。と同時に昏御と蓮舞に触れて夢子の直線上から別の場所の近くの建物の陰に隠れる

 

「今あの女は南東の65m付近を歩いている」

「今のうちに砂利とか持っておかないと」

「立ち位置はどうする?俺が前に出て蓮舞が指示を出して、昏御が援護か?」

「そうだが、絢斗は全力で避けることを考えてくれ。アイツはさっきも言ったが俺たち3人でもキツイ。あんな化け物と戦えるのは夢華だけだ。東風谷はどこにいるかは知らないが夢華が連れてくるだろう」

 

 昏御は近くの砂や砂利などの細かいものを持ち、絢斗はゆっくりと息を吐きながら蓮舞の作戦に耳を傾けている

 蓮舞は能力に集中しながら冷静な指示を出す。この戦闘においての勝利条件は夢華が来るまで持ちこたえること

 

 蓮舞の能力の把握する程度の能力は、現時点で半径100m内のものの状況を把握することができる。さらに把握する対象を1つに絞ればそのものの過去などを知ることができるが、それ以外のものを把握することができなくなる。もしかしたら他の援軍が来る可能性もある。なので、夢子の過去などを把握せず、こちらの援軍の夢華が来るまで隠れる、もしくは戦闘しながら待つしかない

 

 ここまで蓮舞が考えた瞬間に

 

「作戦は練り終わりましたか?」

 

 建物の中から少しくぐもった夢子の声が聞こえた。その瞬間に蓮舞が真横に体を倒し、昏御が手に持つものを蓮舞の方に投げる

 その行動が建物の壁から剣が豆腐を切るように真横に振り切るのが同時だった。間一髪回避した蓮舞は少しだけ髪を切られた

 

(早すぎる!俺が感知できる早さよりも早く動けばほとんど意味がない)

 

 壁を豆腐のように切った剣が蓮舞の頭を貫こうとするが、その間に昏御が持っていた砂や砂利が剣の刀身に当たる

 

 昏御の能力は追放する効果を触れたものに付与する程度の能力。能力は触れた生き物以外のものに追放(その場から1m以上)することができる。砂や砂利のように細かく多く手に持つことができれば効果を無効化されたり点と点の攻撃など以外の攻撃には最強の盾を持つ。さらに、その効果は昏御が能力を解除するか、地面に落ちた瞬間に解除される。なので砂や砂利が地面に落ちるまで効果が続く。相手の後からの攻撃にも効果を発揮する

 

「あら、珍しい能力だこと」

「絢斗、開けた場所に移動しろ!」

「おう!」

 

 絢斗が蓮舞と昏御に触れ、瞬間移動する。一度上空に移動し、視線を辺りに向けて開けた場所に再び瞬間移動する

 

「ここで夢華が来るまで持ちこたえるぞ」

「来た」

「どこからでも来い!」

「人間にしてはやりますね。博麗の巫女ほどではないですが、油断せずに行きましょう」

 

 絢斗と夢子が正面から激突する

 

「オラァ」

「正直な人なのですね」

 

 絢斗が走るスピードと夢子の走る早さは圧倒的に夢子の方が早い。なので、絢斗は正面から右拳を振るうが、夢子は身をそらし回避する。そしてそのまま先ほど昏御の能力で追放(2m先)された剣で斬りかかる

 

「絢斗今だ!」

「おう!」

「ほらほら!」

 

 蓮舞が指示を出すのと同時に絢斗は夢子から離れたところに瞬間移動する

 

 絢斗の能力は触れたものを瞬間移動させる程度の能力。詳しい能力効果は禁書目録の黒子の能力参照。違う点は複雑な計算はせずに、見たことがあるところに移動させることができる

 

 そして近くにある石畳に触れて夢子の目の前に移動させる。それと同時に昏御が改造モデルガン二丁で一発ずつ発砲する

 

「下と左だ」(小声)

 

 蓮舞の能力で夢子の体勢と筋肉の動きで相手の動くであろう可能性の場所を小声で昏御に指示を出す

 

「!」

 

 夢子は左側に避けるが、そこには昏御のBB弾が迫っていている。昏御の能力を知っているため生身で受けるわけには行かずに、距離をとって回避しようとする

 

「おおお!」

「なっ」

 

 夢子の視界の隅に絢斗が出現する。そして拳を振りかぶっている。それに反応して夢子が剣で迎撃しようとするが、急に絢斗の姿が消え、夢子の背後に移動する

 

「ぐ……」

「はあ!」

 

 夢子の背中に絢斗の拳が叩き込まれる。夢子は少しよろめいたが少しだけ飛んで回し蹴りをする

 

「がっ……」

 

 絢斗は腕をクロスにして夢子の蹴りを受け止める

 そして絢斗は昏御の蓮舞のそばに瞬間移動する

 

「3人がかりとはいえ人間が私と対等に戦えるなんて……」

 

「蓮舞。夢華がどこにいるかはわかるか?」

「少なくとも100m内には居ないな」

「どうする?このまま行く?」

「いや、待て」

 

 蓮舞が目を見開く。夢子の剣に魔力が集められていくのを把握したからだ

 

「絢斗!」

「は?」

「ヤバイヤバイヤバイ!」

 

「散りなさい!」

 

 夢子の高密度の魔力が3人を襲う。それに反応できたのは蓮舞だけで絢斗と昏御は呆けていた

 

 蓮舞は少なくともここで全滅する。そう思った。が、魔力が蓮舞にあたるよりも早く、蓮舞の能力範囲内に高スピードで突っ込んでくるものがある事を把握する

 

「あああああああああ!!!!!おのれディケイドー!」

 

 そう叫びながら突っ込んできた夢華は夢子の高密度の魔力とぶつかる

 

「へ?グベラ!」

「うおっ」

「夢華!」

「ちょっと待って!」

 

 魔力に突っ込んだ夢華はそのまま押し出されるように吹き飛ぶ。直線状にいた3人はそれぞれの反応をする。蓮舞と昏御は避け、絢斗とぶつかってしまう。2人が吹き飛ぶところを離れたところで見ていた早苗はこう思った

 

(ある意味奇跡ですね)

 


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