ストライク・ザ・ブラッド~史上最強の吸血鬼~   作:悩める地上絵

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ほとんどノリでできたネタです。駄文ですが、よろしくお願いします。


前章

「それが破門を望んだ本当の理由かね?」

 

それはある種異常といえる空間だった。時代を逆行したような年季を感じさせる部屋に床がすべて畳敷きなのはどこかの道場だと思えばそこまで珍しくはない。ただ、そこで1人の少年に対して6人の大人が向かい合っている。大人たちは服装や容姿もかなり特徴的だが、そのうち3人に関してはそれ以上に目につくのが体格の良さであろう。外見も相まって、登場の仕方によってはその辺の子供が見たら泣きかねない。

 

ではそんな大人たちと相対している少年はというと......特段変わったところはない。外見から察するに齢は小学校高学年か中学校に上がったぐらい。容姿はやや整っているし、前髪の色素が少し薄いがどこにでもいそうな少年ではある。強いていうなら今時珍しい黒縁眼鏡が特徴らしい特徴か。

 

そしてそんな少年に冒頭の問いというよりも確認と思われる言葉を発したのは、金髪にかなり豊かなあごひげを生やした、身長2m余りの、この中で最年長の老人である。ただし、漂わせている雰囲気といい、服の上からもよくわかる筋骨隆々の肉体といい、老衰とは無縁な印象を与える老人でもある。

 

そんな老人を前に、少年の方は傍から見ると委縮しているようにうつむいている。

 

元々この少年は、とある事故に巻き込まれ入院するも、身体の方に問題はなく、退院できた。しかし、入院後に知った一つ下の妹の治療のために、現在の住所から遠く離れたとある島に引越しすることが決まったので、普段内弟子として修行をつけてもらっている道場に別離のあいさつと、今後のことを報告に来たのだ。また、少年は、両親にも秘密にしている、入院した際に自身の身体に起こったとある異変(正確には入院する原因となった事故がその原因なのだが、本人はそのことを知らない)のことは最初の内は秘密にして、引越しをきっかけにこの道場で普段死ぬ思い(比喩に非ず)でしている修行から逃げ出すために破門にしてほしいと、ほとんど本当のことを言いながら自分の未熟を理由にした嘘をついたが、嘘がまったく通じず、結果的にすべて白状することとなり、冒頭のような状況になってしまった。

 

「はい。先生には自分の力との向き合い方を教えてもらいましたが、今の俺は命の価値への疑問がどうしても消えません。引越しのこともありますし、いままでお世話になっておいて勝手なことを言うようですが、師匠たちからこれ以上学ぶことはできません」

 

少年の言葉を受けて、和服に口元のストレートなひげが特徴的な壮年の男性が口を開く。

 

「うむ、君が悩んだ上で破門を願い出たというのなら、私たちとしては内心はともかく君の意思を尊重しよう」

 

「元々弟子をとらない主義だったオレはとやかく言わねえが、お前が後悔しないなら秋雨の言う通りかもな」

 

秋雨と呼ばれた男性に続く形で、頬から鼻にかけて一文字に走った傷跡が特徴の、かなり、いや、若干凶悪な顔つきをした筋肉質な男性も何かを隠しているようにも思える様子ながらも口を開いた。

 

また、室内でもなぜか帽子をかぶり、口元に長いひげを生やした小柄な男性もあきらめたように2人に続く。

 

「まあ、逆鬼どんや秋雨どんと同じくおいちゃんもコーちゃんの決めたことにはとやかく言えないね。」

 

さらに、

「アパチャイ、難しいことはよくわからなかったけど、古城がココを出ていってもアパチャイとりあえず応援するよ」

 

「古城がいなくなるのはい…や。だけ…ど、しょうがない、…しょうがな…い」

 

自分の名前を一人称にしていると思われる浅黒い肌の、金髪の老人にもひけを取らない大男と、黒髪をポニーテールにした無表情ながらもかなりの美貌をもった、この中で唯一の女性も、不審な様子ながらも古城と呼んだ少年を支持する。

 

「この通り儂らはコーちゃんの決断には何も言わんよ。ただし、引越しの準備で忙しいと思うが、今週末2日間だけ時間を空けておいてくれんかの?」

 

自分の師匠たちのどこか違和感のある様子に古城は首をかしげながらも、まとめ役の老人からの申し出に言葉を返す。

 

「何とか時間は作りますが、何でまた?」

 

「コーちゃんが出て行く前に最後に教えておきたいことがあってのう」

 

「ですが自分は破門になったのでは?」

 

老人からのまさかの言葉に古城は拒絶に近い疑問を返すが、先ほど秋雨と呼ばれた男性がそれに答えた。

 

「長老の仰ったことは何もおかしくないさ。破門で師匠と弟子ではなくなるということは絶縁を意味しているわけではないよ。これからは師匠と弟子ではなく、一人の人間として付き合っていくということなのだよ」

 

その秋雨の言葉に思わず古城は自分の師匠たちの顔を見ると、若干微笑んでいるような明るさがあった。

 

「秋雨君の言う通りじゃ。年長者のちょっとしたお節介としてどうしても教えておきたいことがあるのでのう」

 

そう長老は締めくくると

 

「本当にありがとうございます」

 

古城は泣くのをこらえているような、消え入りそうな声で感謝の言葉を告げるのであった。

 

 

 

 

 

だが3年後、古城はこのとき師匠たちの優しさに甘えてしまったことを深く後悔することになる。そしてそのことが多くの者の運命を巻き込むことになる。

 

 




キャラの性格や口調がおかしいかもしれません。ご指摘いただけると嬉しいです。
時代が少しおかしいかもしれませんが、時間軸は原作前で古城は彩海学園中等部編入前。古城と美羽は同い年という設定です。
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