黒い少年と影の世界   作:ユキノス

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こんにちは、クリスマス特別編が間に合いそうに無い豹牙です。じゃあそっち書けよって思った方、ほんとそうですよね(他人事)。
さて、現実逃避して本編どうぞ。

……そう言やペンダントって翳す(かざす)んでしたっけ?


12:バステアゲート浮遊遺跡

「着いたーっと」

「ふぅ……ケント、やってみようよ!」

「うん! って、あ──」

 

ケントはゴールスプリントをかけて加速し、ゲートにペンダントを填める――前に勢い余って石の柱にぶつかった。

 

「うぅ…」

「あ、あはは……前見てなかったしね……」

 

軽いスタンに陥るケントの額を撫でてから―システム的に意味は無いのだが―、フィリアはケントを立たせると、「大丈夫?」と問いかけた。ケントが小さく頷き、ペンダントを填めると光が消え、ロックが解除された。

 

「解除されたね…よし、行ってみよう!」

「おー!」

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

「これは……えーと、《空に浮かぶ遺跡》って言えば良いんだよ…ね?」

「うん、お宝ちゃんはあるかな~…」

「あるよ、きっと」

 

ケントは、大事な事を忘れていた。フィリアが、トレジャーハンターである事を。

――宝箱は全開けだろうなぁ……モノによってはエギルの旦那に売ってこよ……

等と考えている内に、ケントは――がくん、と落下した。

 

「…あれ?」

「ケント!」

「うわぁぁぁ!?えーとえーと……転移!《ホロウ・エリア》管理区!」

 

ギリギリで落下死を免れ、管理区へと飛んだ2人を待っていたのは――

 

「……キリト!?なんでここに!」

「え、いや…よく分からないんだ」

 

なにぃ、と思うが、考えてみればケントもフィリアもどうやって来たのか分からないのだ。聞いても仕方あるまい。

 

「うーん……」

「えー、と…どちら様?」

「ああ、俺はキリト。よろしくな、えー…」

「私はフィリア。よろしくね、キリト」

「にしても……お前こんな所に居たんだな」

「あはは……攻略組はどうなってる?」

 

ケントの問いに、ぶっちゃけほとんど変わらないぞ、と苦笑したキリトの違和感に、ケントは気付いた。

 

「…何かあったんだろ」

「え゛っ、いや……」

「何となく分かるんだよ。何があったんだ?」

 

数秒間沈黙したキリトだったが、やがて諦めた様に溜め息をついた。

 

「…実は、ラスボスがヒースクリフ……茅場だったんだ。あいつは100層の紅玉宮で、俺達を待っている」

「っ……!?」

「…………」

 

フィリアは驚愕したが、ケントは内心「やっぱりそうか」と思っていた。ただの一度もHPを危険域(イエロー)に落とした事の無いあの男ならばあるいは、と数ヵ月前に考えていたのである。

 

「因みに今は何層だ?」

「76層の迷宮区に入った辺りだよ。そもそも、そんな早くに攻略出来てたら苦労しないさ」

「…ま、だよなぁ……」

「ケントはどうするんだ?」

「え?フィリアが戻れるまではこっちの攻略をするつもりではあるけど……」

 

すると、キリトは何事か考え始めたが、すぐに答えが出たらしく、得心した様に頷いた。

 

「なあ、ケント。その攻略、俺達にも手伝わせてくれないか?」

「ほんとか!?助かるよ!」

「ああ、攻略組にも人手が足りないからな。レベリングも兼ねるならアスナも許してくれるだろ」

 

2人でがっちりと握手をして、キリトはアークソフィア―76層の主街区だ―へと戻っていった。

 

「…ケント、攻略組だったの?」

「へ?まあ…うん」

 

事情の説明を求めるフィリアにあれこれ説明した後、もう一度浮遊遺跡へ行ってみる事にした。




セルベンディス終わるの早かった(今更)。でも書きたいのがレインとの絡みっていうね。
無理にロスト・ソングまで登場引っ張らなくても良い気がするとか言わないでください、今全力で悩んでます。最近レインが尊い。
さて今回はキリトさん初登場。今まで名前すら出てませんでしたね。ホロウ・エリア、案外早くに終わりそうです。
ではまた次回。
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