黒い少年と影の世界   作:ユキノス

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こんにちは、中間考査が明後日なのに筆を取ってる馬鹿野郎、豹牙です。
今回、ようやくフィリアが出てきます。長かった。誰だよ書いてる奴。俺だわ。
…はい、くだらない事やってないで本編どうぞ!


3:闖入者

「――――ッ!」

 

高々と宙を舞い、『彼』は落ちてきた。HPゲージは急速に、かつ無慈悲に減って行き――消滅した。

 

「嘘だろ…おい!嘘だろ!?答えろよ!」

 

ケントは、声の限り叫んだ。だがその言葉が言い終わらない内に、『彼』は青い硝子の破片を撒き散らして消滅した。ケントはその場に崩れ、恨めしそうに呟いた。その目には涙を浮かべている。

 

「……なんで…なんで俺の周りの人間(プレイヤー)は! ()()()()()()()()()()()()んだよ! クソッ……」

 

2年に及ぶ浮遊城での生活で、ケントとパーティーを組んだ、またはフレンド登録をしたプレイヤーの実に9割が、数日以内に死亡している。そのせいで付いた通り名は『慈悲深い死神』。これが濡れ衣なら大声で抗議したい所だが、事実の為そうも行かない。

コボルド王が、ゆっくりと歩いてくる。牙の生えたその口に、嗜虐的な笑みが浮かんでいる様に見えるのは、恐らく間違いではないのだろう。

ケントは刀を納め、コボルド王が両手剣を振り上げる。死の刃はすぐ近くに迫っているが、ケントは動かない、どころか――()()()()()

 

「……ははっ、ようやく天罰か……ああ、長かった」

 

誰かが死んでしまっても、誰かを助けられる。または、守れるのなら。それを心の拠り所としていたケントだが、自分()すら守れなかった事により、もう自暴自棄になっていた。―このまま、全てを終わりにしたい。

 

***

 

同時刻、ケントと程近い所で、フィリアはフィリア(自分)を殺してしまった事により犯罪者(オレンジ)に―と言うか攻撃した時点でそうなのだが―なったばかりのカーソルを頭上に浮かべ、混乱したまま樹海をさ迷っていたら―――もう少しで無くなりそうな4段のHPゲージと、全く動かないプレイヤーのカーソルを見た。

 

(プレイヤー?…どうせさっきの『彼女』と同じに決まって……!?)

 

ガサガサと茂みを掻き分けて、フィリアが見たのは―両手剣を降り下ろすコボルド王と、それを目の前にして動かず、嘲笑を浮かべている1人の男の子だった。

そうだと認識した途端に、フィリアは自分のAGI(敏捷力)が許す限りの速さで駆け抜けた。

 

「間に合って…っ!」

 

目を閉じ、致死の刃を待ち受ける。何となくだが、時間の流れが遅く感じるのは気のせいだろう。走馬灯が見えてくるが、正直見たくない。どうせ、今まで俺が死なせてしまった人の悲痛な顔しか出てこない。

そんな時、唐突に()()()()()()()()()。誰だと思って目を開けると、オレンジ色の髪にグリーンの瞳を持った犯罪者(オレンジ)の少女が居た。その顔は良かった、と言いたげに微笑んでいる。

―その笑顔が、俺のせいで消えてしまう。俺が自分にMPK(モンスタープレイヤーキル)を仕掛けたせいで。

 

(……死ぬ事さえ許されないってか。……なら!)

 

両足を踏ん張ってその場に留まり、降り下ろされる刃へ向けて愛刀を振り上げた。

ギィン!という硬質の衝突音と共に、両手剣の勢いが一瞬だけ止まる。

 

「っく…おぉ…!早く、逃げろ…!」

「で、でも…」

「早く!」

 

俺の気迫(あるのか?)に圧されたのか、少女は両手剣が当たらない位置に逃げた。それを確認すると同時に、愛刀を引き戻す。するとコボルド王は面白いぐらいに転倒した。

 

「…はは……」

「はは、じゃないよ!何やってるの!?」

…そして俺は怒られた。




フィリア激おこ状態らしいっすよ(他人事)。
…しかし俺が書いてるオリ主はよく自棄になるなぁ…(笑)
それではまた。多分更新遅れます。
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