世界という名の三つの宝石箱   作:ひよこ饅頭

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第89話 異形の国

「――……は~い、みんなお酒は行き渡ったかな~?」

 

 室内にペロロンチーノの元気な声が響き渡る。

 ここはナザリック地下大墳墓の第九階層にある宴会場。いつもは無人で静けさに包まれている大きな室内が、今は多くの異形で大いに賑わっていた。

 この日のために用意された上段に設置された豪奢なテーブルと三つの玉座。下段にも大きなテーブルが置かれており、テーブルを囲うように十脚の椅子が並べられている。

 玉座にはナザリック地下大墳墓の現在の主であるモモンガとペロロンチーノとウルベルト・アレイン・オードルが座しており、下段のテーブルにはナザリック地下大墳墓の各階層守護者と領域守護者が揃って座していた。周りにはセバスやペストーニャやプレアデスを含む一般メイドたちが飲み物や料理を運ぶなどの給仕をしたり、何かあればすぐに対応できるように壁際に控えて立っている。キッチンでは食堂の領域守護者であり料理長であるシホウツ・トキツと副料理長であるクラヴゥが腕を振るい、出来上がった見事な料理や飲み物が次々とテーブルの上に並べられていた。

 

「はい、じゃあ、みんな飲み物持って立って! モモンガさん、挨拶宜しくお願いします!」

 

 ペロロンチーノの進行に、この場にいる全員がグラスを持って立ち上がる。守護者たちから向けられるキラキラとした視線にモモンガは一つ大きく咳払いすると、手に持ったグラスを軽く掲げた。

 

「……えー、まず、ここまで皆ご苦労だった。無事エ・ランテルを征服し、世界進出の足掛かりとなる地を得ることができた。これも全て皆が尽力してくれたおかげだ。この場を借りて礼を言う」

「嗚呼っ、モモンガ様! なんと勿体ない御言葉!」

「至高ノ御方々ノ願イハ我ラノ願イ。御方々ノ力トナレタノナラバ、コレ以上ノ喜ビハアリマセン」

「コキュートスの言う通りでありんす! 至高の御方々のためならば、どんなことでも!!」

「これからも御方々のために頑張ります!」

「ぼ、僕も頑張ります!」

「改めまして、ナザリック全てのシモベを代表し、この度のご建国に対しお喜びを申し上げます」

 

 各守護者がそれぞれの言葉を発した後に、アルベドが最後をまとめるように言葉を続ける。

 畏まったように頭を下げる一同に、モモンガは慇懃に頷きながら声をかけて頭を上げさせた。

 

「うむうむ、お前たちの忠義に感謝するぞ。今回の宴は“アインズ・ウール・ゴウン”の野望に向けての一段落を祝う物でもある。大いに楽しみ、英気を養ってもらいたい。それでは、乾杯!」

「乾杯!」

「かんぱ~い!」

 

 モモンガの言葉に続いてウルベルトとペロロンチーノも声を上げて手に持つグラスを高々と掲げる。守護者たちもそれに応じてグラスを高々に掲げ、それを合図に宴が幕を開けた。

 席に着き、テーブルに並べられている料理や飲み物を口に運びながら言葉を交わす守護者たち。出来上がった料理を次々と運び込み、空いた皿を素早く下げていくメイドたち。ペロロンチーノもモリモリと目の前の料理をおいしそうに食べており、ウルベルトは酒を飲みながら料理をチマチマと摘まんでいた。

 モモンガは食事を楽しむ友人やシモベたちを柔らかな視線で見つめながら、チラッと自身の目の前のテーブルを見やった。

 そこには料理の代わりに香りを楽しむためのあらゆるフレーバーが並んでいた。

 これは唯一飲食ができないモモンガのためにウルベルトとペロロンチーノが用意してくれた物だ。

 目に留まった一つの小瓶を手に取って鼻骨に近づけて蓋を開けてみれば、フワッと甘やかな香りが漂ってきた。

 

「その香りはどうですか、モモンガさん? 味は楽しめませんが、香りだけでも甘さを感じられるでしょう? 他にも辛さが感じられるほどの刺激的な香りもありますよ」

「モモンガさんも飲食が出来たらいいんですけどね……。でも、目玉はないけど見えてはいるんですよね」

「まぁ、そうだな」

「他の感覚器官も一時的にでも疑似的に作れませんかね……。……今度、デミウルゴスと一緒にいろいろ実験してみます」

「はは、ありがとうございます。でも、みんな忙しいんですから、ほどほどでいいですよ」

 

 その心遣いだけでもとても嬉しいと伝えれば、ウルベルトとペロロンチーノが同時に肩を竦めて首を振ってくる。二人揃って『モモンガさんは欲がない』と言ってくる友人たちに、モモンガは動かない骸骨の顔に柔らかな笑みを浮かべた。

 

「いや、本当に二人がそう思ってくれているだけで嬉しいですよ」

「……まぁ、そんな謙虚なところがモモンガさんの良いところではありますがね」

「あっ、この紅茶なら香りだけでも楽しめるんじゃないですかね! どうです、モモンガさん!」

「ああ、ありがとうございます、ペロロンチーノさん。……うん、確かに良い香りですね。カップから感じる温かな温度も良い感じです」

「それは良かった! ふふっ、みんなも楽しんでいるみたいだし、宴を開いて正解だったな~」

 

 飲食をするということでいつもの黄金の仮面を外した素顔のペロロンチーノがにっこりと満面の笑みを浮かべてシモベたちを見つめる。モモンガもつられてシモベたちの方に視線を向ければ、ペロロンチーノの言う通り、彼ら彼女らもそれぞれ宴会を楽しんでいるようだった。

 シャルティアは何かのカクテルを飲みながらデミウルゴスに話しかけられているヴィクティムを興味深そうに見つめており、アウラは肉料理を食べながら、既にデザートを食べているマーレの世話を焼いている。コキュートスと恐怖公とグラントは蟲系の異形同士で話が合うのか何かを熱心に話し込んでおり、アルベドとニグレドも姉妹同士で和やかに会話を楽しんでいるようだった。

 シモベ全員を招待できないため守護者だけと限定し、その中でもこの宴会場に問題なく入れるモノのみを招待してのこのメンバー。

 他のシモベたちも、顔には出さないもののひどく残念がっているかもしれないため折を見てまた違った催しを開催すべきかもしれない。

 そんなことを何とはなしに考えていると、唐突にペロロンチーノが意味深な視線を向けてきた。

 

「……なんですか?」

「いえ、パンドラズ・アクターが参加できなくて残念だな~と思いまして」

「いや、あいつは別に……、……それにあいつは今竜王国で忙しいですし……」

「またそんなこと言って! 一日くらい暇をあげても大丈夫だったでしょう。パンドラも参加できていたら絶対喜んでいましたよ」

「………………ペロロンチーノさんもあいつの創造主になってみれば俺の気持ちが分かりますよ……」

 

 ボソッと小声で本音を零せば、ペロロンチーノが大きく肩を竦ませる姿が視界の端に映り込む。心の中で『やれやれ』と言っているようなペロロンチーノの様子に、モモンガは一つ息を吐きながら自分の創造物を思い浮かべた。

 当時のモモンガが思う『カッコいい』を全て詰め込んで作ったNPC。それが何故、命を持って動き出した途端にああも黒歴史な存在に成り果ててしまったのか今でも不思議でならない。

 しかしそう思うモモンガとて、これでも頑張ろうとしているのだ。創造主を慕ってやまないシャルティアやデミウルゴスを見る度に、自分も創造主としてパンドラズ・アクターを受け入れてやらねばと思ってはいるのだ。ただ実際に顔を合わせたり、一緒にいる光景を想像する度に頭を抱えたくなってしまうため、その決意が事ある毎に萎んでしまって上手くいかないだけなのだ。

 

「まぁまぁ、モモンガさんのパンドラ克服はゆっくりで良いんじゃないですかね。無理にやっても、関係が変に歪みかねませんし」

「え~、そうですかね?」

「相手によっては慎重になるべきだ。特にあいつらは俺たちに対して熱烈すぎるからな」

「……あー…、まぁ、そうですね……」

 

 ウルベルトの言葉に思うところがあったのか、ペロロンチーノが途端に苦笑を浮かべて小さく頷く。

 何とも言えない空気がモモンガたちの周りに漂う中、その空気を変えるようにウルベルトが持っていたワイングラスを置いて一つパンッと両手を小さく打ち鳴らした。

 

「この話はこれくらいにしましょう。それよりも、この場を借りて発表しようと話していたことがあったんじゃないですか?」

「あっ、そうでした! みんな~、ちょっとちゅうも~く!」

 

 ペロロンチーノもパッと表情を変えて大きく頷き、シモベたちに目を向けて大きく手を上げる。

 途端に食べる手や話す口、仕舞いには給仕をしていたメイドたちも一斉に動きを止めてこちらを振り返ってくるため、流石……と少し感心してしまう。

 一気にこの場にいる全員に注目されてモモンガは思わず一瞬圧倒されるも、すぐさま気を取り直して小さく椅子に座り直して背筋を伸ばした。

 

「皆に発表したいことがある。先日、我らの新たな国の名前や、我らの地上での呼び名について皆に意見を求めたことは覚えていると思う」

「案を書いた紙をいっぱい出してくれて、ありがとう!」

 

 先日のエ・ランテルの割譲の際、アルベドに新たな名をつけるべきとの進言を受けたモモンガとペロロンチーノは早速ウルベルトに相談した。その時にたまたま一緒にいたデミウルゴスから『至高の御方々の呼称も専用のものにすべき』と進言され、『ではいっそのこと』とナザリック中のシモベたちに広く意見を求めることにしたのだ。

 各階層の階層守護者の住居の前に置かれた巨大なボックスと紙とペン。

 期限は三日とし、それでも多く集まった意見の紙の山に、全てに目を通して精査して一つに決めるのに一週間もかかってしまった。

 

「出された案の中からペロロンチーノさんとウルベルトさんと協議し、それぞれ決定したため皆に伝えようと思う」

 

 モモンガの言葉に一瞬シモベたちの瞳が輝き、ソワソワとした素振りを見せる。すぐさま誰もが平静を装うが、どうやら誰の案が選ばれたのか非常に気になるようだった。

 紙には名前を書かないように命じていたためモモンガたちも誰の案を選んだのかは分からないのだが、なるべく気にしないように気を付けながら口を開いた。

 

「まずは国名だが、三人で熟考した結果、トレス=シエロ神魔国とすることにした」

「そして我々の呼称だが、モモンガさんがアインズ魔導神王、そして私がウルベルト・アレイン・オードル災華神皇とする」

「俺は光翼神帝だよ! 因みに、これはまた先の話になるだろうけど、モモンガさんが治める土地を魔導領、ウルベルトさんが治める土地を災華領、俺が治める土地を光翼領とすることにしたよ!」

 

 モモンガたちの発表に、シモベたちがそれぞれ顔を輝かせる。その中でコキュートスの複眼が一層キラッと光ったような気がして、もしかすればどれかがコキュートスの案だったのかもしれない。

 因みに『トレス=シエロ』と『魔導神王』という名が案から選んだもので、『災華神皇』と『光翼神帝』は『魔導神王』と同じような呼称にするためにモモンガたち自身が考えたものである。三人としては『呼称とはいえ“神”が付くのはどうなのか』と大いに疑問であり、またできるなら取っ払ってしまいたかったが、他に良い呼称案が見当たらなかったため、仕方なくこの呼称に決めたという経緯があった。折角案を出してもらって選ばせてもらったのに、“神”が付くのは嫌だからと微妙に改変してしまっても、案を出してくれたシモベに申し訳ない。また、『“神”ってついてるのは“魔導神王”だけだし、“災華”と“光翼”は“神”を付けずにしましょうか』というペロロンチーノとウルベルトの言は、モモンガの猛反対によって阻止された。

 

「素晴らしい御名だと思います、モモンガ様! ……いえ、魔導神王陛下!」

 

 アルベドが賛同の声を上げ、他のシモベたちもそれに次々と続いて頭を下げてくる。

 反対されなかったことにひとまず心の中で安堵の息を吐きながら、モモンガは鷹揚に頷いて返した。

 

「ありがとう。しかしこの呼称はあくまでも外に向けてのもの。お前たちは私たちの大切な家族なのだから、お前たちは今まで通りに呼んでくれ」

「そうだね、私もその方が嬉しい」

「俺も! 皆に“光翼神帝様”なんて呼ばれたら、距離が出来たみたいで悲しいからね」

 

 モモンガたちの言葉に、アルベドたちが途端に感動したような素振りを見せる。中には涙を流すモノもおり、モモンガは内心で苦笑を零した。

 その横でウルベルトが注目を集めるように軽くパンッパンッと両手を打ち鳴らした。

 

「皆が賛成してくれて何よりだ。それでは後日、この名を正式に世界に公表するとしよう。アルベド、任せるぞ」

「畏まりました、ウルベルト様」

「あっ、だが私とペロロンチーノの名はまだ公表しないように。支配者は三人いることと、モモンガさんの名前、そして国名だけ公表してくれたまえ」

「はい、心得ております」

「各階層守護者及び各領域守護者たちも、管轄領域の全てのシモベたちに伝えるように」

「「「はっ!」」」

 

 ウルベルトの指示に全員のシモベたちが頭を下げる。

 しかし宴はまだまだ始まったばかりだ。

 モモンガたちは再びシモベたちに声をかけると、次は宴を再開するように促すのだった。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 リ・エスティーゼ王国王都リ・エスティーゼ。

 いつもは賑わいを見せる街が今は異様な静寂に包まれていた。

 街を歩く者も少なく、その顔色も暗い。

 一か月ほど前にカッツェ平野で起こった惨劇と、その後のエ・ランテルの割譲。そして新しく建国されたアンデッドの国の名がここ王都にまで届き、人々の恐怖と不安を一層かり立てていた。

 加えて彼らの耳に届いたのはカッツェ平野で起こったことについての噂。

 カッツェ平野の惨劇の被害の多さ。王国と帝国での軍の動きの違い。そして何より、この惨劇のそもそもの原因となった王国の第一王子の行動。

 カッツェ平野で起こったこと全てが、何故か事細かに王国中の民たちの耳に届いてきていた。

 今はまだ困惑や混乱している者が殆どだが、それらの感情がいずれ王族や貴族に対する怒りに変わることは想像に難くない。王族も貴族も、彼らの感情が変わる前に何らかの対処を早急に講じていく必要があるだろう。

 しかし王族は未だ静寂を保ち、貴族の多くも当主や次期当主をカッツェ平野の戦で失ったために手をこまねいているのが現状だった。

 

 

 

 

 

「――……で、実際はどうなんだ?」

 

 王国王都にある宿屋の一室。

 広いメインルームに“蒼の薔薇”の全メンバーと“朱の雫”のリーダーであるアズスが顔を突き合わせていた。

 

「叔父さん、急に押しかけてきて何なんですか?」

「お前らは実際にカッツェ平野で戦を見てきたんだろう? いろいろ噂は流れているが、実際はどうだったんだ?」

「………どうして叔父さんがそのことを知っているんですか?」

「まぁ、そこはいろいろとな。……で、どうだったんだ?」

 

 どこまでも食えない笑みを浮かべるアズスにラキュースは大きなため息を吐く。

 アズスは長年アダマンタイト級冒険者をしてきたベテラン冒険者である。ラキュースたちにはない広い人脈や情報網があるのだろう。

 どうにも誤魔化せない相手に、ラキュースは早々に諦めて口を開くことにした。

 

「………残念ながら、王国中に広がっている噂の通りです。突如現れた謎のアンデッドによって帝国との戦は中断。……王国軍も帝国軍も撤退を始めましたが、少なくとも王国軍は少なくない被害を受けたようです」

「アンデッドの出現に第一王子が関係してるってのは?」

「…………そちらも残念ながらその通りです。……第一王子が戦場に持ち込んだ悪魔のアイテムに引き寄せられて現れたようでした」

「悪魔のアイテムってのは……」

「王都を襲った“御方”と“ヤルダバオト”なる悪魔たちが回収しようとしていたアイテムですね。魔術師組合(ギルド)に秘密裏に隠していたのですが、王子がいつの間にかその存在を知って戦場に持ち込んだようです」

「なるほどな……。それで、そのアイテムもアンデッドどもに奪われてしまったと……」

 

 室内にアズスの盛大なため息の音が響く。

 重苦しい空気が室内に漂う中、アズスがワザとらしいまでに大きく頭を振った。

 

「……それで? “サバト・レガロ”は戦場に来てたのか?」

 

 アズスの質問に思い出されるのはカッツェ平野での惨劇。アンデッドが溢れる戦場で逃げ惑う王国軍と帝国軍。

 しかし両軍の動きは対照的で、右往左往と脱兎のごとく逃げ惑う王国軍とは打って変わり、帝国軍は整然と速やかに撤退していた。

 それだけでも両軍の練度の違いが窺えるが、帝国軍があれだけ冷静に行動できたのは、殿を務めた存在あってのものだった。

 帝国の前線に立ち、殿を務めていたのは三人の男。

 うち二人の漆黒の全身鎧を着た男たちはラキュースの知らぬ者たちだったが、残りの一人は間違いなくレオナールだった。

 

「ええ、帝国軍の撤退に力を貸していました」

「なるほどな。あいつらにはアンデッドどもに対抗する力があるってことか。……そもそも、あいつらが戦に参加する条件ってのは何だったんだ?」

「恐らく、ですが。……帝国は王国が悪魔のアイテムを戦場に持ち込まないかと警戒していたようです。そのため、念のために悪魔たちに対抗できた“サバト・レガロ”を戦に参加させたのかと」

「……で、案の定王国は悪魔のアイテムを戦場に持ち込んでいたと……」

 

 特大のため息を吐くアズスに、ラキュースも小さく顔を俯かせた。

 戦前の何かを警戒しているかのような帝国軍の様子や、第一王子が悪魔のアイテムを取り出した際の反応などから、ラキュースたちの推測はほぼ間違いないだろう。今考えてみれば、帝国からすれば敵対国が強力なアイテムを手に入れたのだ、戦に利用するかもしれないと警戒するのは当然のことだろう。そのことに思い至れなかったことが今となっては不思議に思えるほどだった。

 

「……聞くが、“サバト・レガロ”は王国軍とは戦っていないんだな?」

「ああ、帝国軍と刃を交える前にアンデッドどもが出てきたからな」

「なら、これから関係を構築していけば光明も見えてくるか……」

 

 アズスとしては、アンデッドたちに対抗できた“サバト・レガロ”を今からでも味方に付えたいと考えているのだろう。

 それに関してはラキュースも同意見だ。

 しかし彼の意見に即頷けない情報があった。

 

「それは……難しいかもしれねぇ」

「どういうことだ?」

 

 ガガーランもラキュースと同じことを思ったのだろう、難しそうに顔を顰めながら首を横に振る。

 頭上に疑問符を浮かべるアズスにラキュースは再び顔を俯かせ、ガガーランは更に顔を顰め、イビルアイは仮面の下で大きなため息を吐いた。

 

「私たちは戦の後、改めて情報収集を行った」

「そこで、戦前にリットン伯が率いた一団がカルネ村に向かっていたことが分かった」

「カルネ村? ……て、そこは“サバト・レガロ”の仲間の一人がいる村じゃなかったか?」

「その通り。つまり、“サバト・レガロ”の仲間に手を出そうとしたとしか思えない行動を王国の貴族がしていた」

「カルネ村にいた仲間は“サバト・レガロ”にそのことを伝えただろうし、“サバト・レガロ”からすれば王国への好感度はダダ下がり間違いなし」

 

 ティアとティナからの交互の説明に、アズスの顔が見る見るうちに引き攣っていく。

 彼にしては珍しく視線を右往左往させ、次に絞り出した声音は苦り切ったものだった。

 

「あー、一応聞くが……そのリットン伯の一団はカルネ村から戻って来たのか……?」

「いや、戻ってきていないらしい。完全に消息不明だ」

「“サバト・レガロ”の仲間がやったと思うか?」

「……どうだろうな。カルネ村に行ったリットン伯の一団は3000人いたそうだ。それをあの闇森妖精(ダークエルフ)の嬢ちゃん一人でどうこうできたとはさすがに考えずれぇ」

「そうね。カルネ村で何かがあって、帰還……或いは撤退中にモンスターに襲われたと考えた方がまだ自然だわ」

 

 本来ならば早急にカルネ村に捜索隊を向かわせ、何があったのか調査するべきだろう。

 しかしカルネ村に向かうためにはアンデッドたちの占領下に入った地を通らなければならないため、人を派遣すること自体が難しいと言えた。

 加えてたとえカルネ村まで辿り着けたとしても、もし本当にリットン伯の一団がカルネ村で何らかの問題を起こしていた場合、村の住人が王国の人間に協力してくれるかは大いに疑問だった。

 いや、この場合敵視される可能性の方が高いだろう。

 

「……それは……最悪だな……」

「……モモン様もアンデッドどもに降ったそうだ……。……ああっ、モモン様! 一体何を考えておられるのかっ!!」

 

 まるで弾かれたようにイビルアイが勢いよく頭を抱えてフードから零れ落ちる髪を振り乱す。

 全身で嘆く彼女に、ティアとティナは眉尻を下げ、ガガーランは眉を潜め、ラキュースは小さくため息を吐いた。

 

「モモン……てのは、確かネーグルと同じで王都の悪魔どもを撃退したアダマンタイト級冒険者だったか?」

「そうだ!! 彼こそ英雄の中の英雄だぞ! 彼であればアンデッドどもなどすぐに駆逐! ……できるはずなのにぃぃ……っ!!」

 

 最後はガクッと頭と両肩を落とすイビルアイに、他のメンバーはかける言葉もなく沈黙した。

 王国にいた絶対的強者が敵の手に落ちたのだ、誰もが何かしら思うところはあるだろう。

 思っていたよりも王国にとって悪い状況に、アズスは眉間に深い皺を刻みながら座っていた椅子から立ち上がった。

 

「叔父さん?」

「急に押しかけて悪かったな。聞きたいことは聞けたから、そろそろこの辺でお暇するぜ」

「叔父さんは……いえ、“朱の雫”はこれからどうするつもりですか?」

「それを決めるためにお前たちの話を聞きに来たんだがな……。まぁ、今は様子見だな。お前らもくれぐれも無理はするなよ」

「ちょっと……叔父さん!」

 

 咄嗟に呼び止めるために声をかけるが、アズスはさっさと部屋を出て行ってしまう。

 あまりにも突然のことに、ラキュースは暫く呆然とした後、次には全てを諦めて大きなため息を吐いた。今までの疲れや心労が一気にズシッと全身に圧し掛かったようで、思わず座っている椅子に全体重を預けて項垂れる。

 ティアとティナが顔を見合わせ、イビルアイが仮面の奥で小さなため息を吐く中、ガガーランが苦笑を浮かべて小さく肩を竦めた。

 

「……まっ、あいつの言う通り、ここはまだジタバタする局面ではないわな。俺たちも取り敢えずは様子見しておこうぜ」

「……本当にそれで良いのかしら……。王都だけではなく、国全体が今大きな不安に満ちているわ。それに、今国中で広まりつつある第一王子の噂も気になるし……」

「一応貴族や貴族の私兵たちには緘口令が敷かれたが、一般の民兵たちの口までは塞げないだろうからな」

 

 室内にどんよりとした空気が重く立ち込める。

 今の状況が非常に悪いということは理解できるのに、何も解決策が見いだせないことが口惜しかった。とはいえ、ヘタに動けば何かを刺激して更なる最悪の事態にもなりかねない。

 ラキュースとしてはモモンに接触して状況を把握したり、再びレオナールに会いに行って話をしたかったが、どちらも今は控えた方が良いだろう。

 どう考えても様子見するしかない状況で、しかしこれが後々何か手遅れに繋がるのではないかという不安が拭えなかった。

 

「……はぁ、ここで悩んでいても何も始まらないわね。……分かったわ。取り敢えず叔父さんやガガーランの言う通り、ここは様子見。情報集めと、万が一に備えてアンデッドに効果的なアイテムや術がないかも調べていきましょう」

 

 勢いよくパンッと両手を打ち鳴らして淀んだ空気をはらう。

 一様に頷く仲間たちを見つめながら、ラキュースは未だ胸の内に燻る不安を無理矢理奥に封じ込めて強く両手を握り締めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、所変わってここは王都の外れにある森の中。

 数刻前にラキュースたちと別れたアズスは、暫くの間王都をぶらぶら歩いて人々の話し声に耳を傾けた後にこの森に足を踏み入れていた。

 王都が見渡せる高い丘から街を眺めながら、時折吹く風に髪を揺らめかせ、生い茂る葉の音を何とはなしに聞く。

 暫くただぼんやりと佇む中、不意に今までなかった草を踏む足音を聞いてアズスはそちらに顔だけで振り返った。

 

「……アズス、待たせてしまってすまない」

「いや、構わないさ。来てくれて感謝するよ、ツアー」

 

 視線の先にいたのは白銀の見事な全身鎧を身に纏った一人の男。

 兜に遮られて素顔や表情は隠れているものの、かけられる声は深みのある優しい声音をしている。

 どういう造りをしているのか、全身鎧ならばあるだろう金属の触れ合う音もなく男は足音のみを響かせながらアズスの傍らに歩み寄ってきた。

 

「それで、良い情報は得られたかね?」

「いや、むしろ悪い情報ばかりだったよ。敗戦後すぐだからってのもあるだろうが、不安を煽るような噂も飛び交ってる」

「一部領土を奪われただけでなく、すぐ隣にアンデッドの国が出来たのだ。人々の不安は尤もだろう」

「それはそうなんだが……その不安や恐怖がどっちに行くかが不安なんだよ」

「内乱に繋がると?」

 

 多くの人間が同じ不安や恐怖に襲われた時、やがて行きつくパターンは主に二つだ。

 一つは、絶望の中でも希望を見いだし、それに縋って一致団結するパターン。

 そしてもう一つは、その不安や恐怖をぶつける対象を見いだし、全ての感情を怒りに変えるパターンだ。

 もし王国の民たちが二つ目のパターンになった場合、その怒りは王族や貴族に向けられるだろう。

 それはすなわち内乱だ。

 

「それはまだ分からねぇが、……内乱までは行かなくても、暫く王国は荒れるだろう」

「……全ては王族と貴族の今後の対応次第ということか……」

「まぁ、そんな訳で、国内に関しては暫く様子見だな。あと、良い情報とまでは言えないが、一つ有力情報を得られたぞ」

「ほう?」

「カッツェ平野での惨劇で、帝国軍の被害が軽微だった理由はやはり“サバト・レガロ”だった。ほら、お前も彼らについては調べていたんだろう?」

「……ああ、やはり彼らだったか。昔なじみの友人からその存在を聞いて、少し興味を持って噂を聞いて回ったりはしていたが……君は本人に会ったことがあるのだったか?」

「ああ、一度だけな。少ししか話はしなかったが、思慮深くて懐の深そうな色男だったぞ」

 

 帝国帝都で会ったレオナールとのことを思い出し、思わず柔らかな笑みが浮かぶ。

 彼はこちらの質問に明確な答えはくれなかったが、こちらの立場や心情を理解し、ギリギリの範囲で応えようと努力してくれていた。そして彼の言葉は正しく嘘ではなかった。

 偽りの言葉で誤魔化すのではなく真摯に対応してくれた男の姿に、可愛い姪っ子が惚れるのも納得だな……と今では心から思っていた。

 

「なぁ、ツアー。一つ提案なんだが」

「うん? なんだい?」

「俺はこれからちょっくら帝都まで行って“サバト・レガロ”に会ってこようと思ってるんだが、お前も来るか?」

「ふむ……暫く様子見をするのではなかったのかい?」

「国内に関してはな。だが、たとえ国内のいざこざに対処できたとしても、またあのアンデッドどもが動いたらどうしようもないからな」

「そのために今の内から国外で動いておこうと言うことか。……確かに私も彼らのことは気になっている。噂を集めるだけでは高が知れているしな……。分かった、では私も同行させてもらおう」

「ああ。きっとお前もあいつを気に入ると思うぞ」

 

 ツアーの答えに満面の笑みを浮かべて大きく頷く。

 アズスは一度王都を見下ろすと、次には踵を返して足を踏み出した。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 王都に聳え立つ王家の居城、ロ・レンテ城。

 数多くある部屋の中で第二王子の居室とされている一室では、その部屋の主である第二王子ザナック・ヴァルレオン・イガナ・ライル・ヴァイセルフが厳しい表情で書類の幾つもの山に埋もれていた。

 現在、王であるランポッサ三世は戦場での疲労が未だ濃く臥せっており、第一王子であるバルブロ・アンドレアン・イエルド・ライル・ヴァイセルフは自室に引き篭もり出てこようとしない。第三王女であるラナー・ティエール・シャルドロン・ライル・ヴァイセルフはそもそも大々的に公務ができる立ち位置ではなく、よって今動けるのはザナックしかおらず、王族の殆どの仕事が彼の下に集まっていた。

 元より王座を狙っているザナックからしてみれば、この量の仕事も『いずれ自分が負う責務』と当たり前のものとして考えている。とはいえ、届いてくる書類の内容は目を覆ってしまいたくなるほどの悲惨なものばかりで、正直目を逸らしたくなるのが本音だった。

 カッツェ平野での王国軍の損害と、それに応じて考え得る国力低下の予測。

 出た損害を回復させるために必要になるだろう、各項目ごとの金額と時間の目録。

 戦場で死んだ者たちの遺族に対する補償。

 各貴族の現状。

 エ・ランテルから逃れてきた国民の数と受け入れの現状、などなど……。

 何故こんなことになってしまったのかと頭を抱えたくなってしまう内容ばかりだ。

 戦の前……最初は“サバト・レガロ”の存在ばかりが注目されて騒がれていた。帝国が彼のワーカーチームを戦場に呼び寄せるという噂が流れ、誰もがそればかりに気を取られていた。

 しかし、蓋を開けてみればどうだ。

 現れたのは“サバト・レガロ”など目ではない、強大な力を持ったアンデッドと異形の軍団だった。

 確かに“サバト・レガロ”も噂通り帝国軍と共にカッツェ平野にいたらしい。そのため彼らの働きによって帝国軍は損害を殆ど出さずに撤退したという話もザナックの耳に入ってきていた。

 

「………いや、それだけではないな……」

 

 手に持つ書類を目の前の執務机に力なく投げ置き、ザナックは深いため息を吐いた。

 確かに帝国軍の損害の少なさには“サバト・レガロ”の協力が大きな要因を担っているだろう。王国の多くの貴族たちもそこばかり注目して殊更大きく怒り嘆いていると聞く。しかしザナックは、そもそもの帝国軍と王国軍の各兵士の練度の違いが、ここまでの差を生み出したのではないかと考えていた。

 王国軍の殆どが民兵であるのに対し、帝国軍は戦うことを専属にしている騎士の集まりだ。その部分だけでも、万が一何かが起こった際の軍全体の動きは変わってくるだろう。

 とはいえ、一番悪いのは……――

 

「――……兄上め……」

 

 今頃自室で頭を抱えているであろう兄の姿を思い浮かべながら、ザナックは苦々しく顔を歪めた。

 そもそもあの男が魔術師組合に忍び込んで悪魔のアイテムを盗み、戦場に持ち込まなければこんなことにはならなかったのだ。魔術師組合でもあのアイテムについたは持て余していたというのに、本当に自分であれば使いこなせるとでも思っていたのか。

 いつでも理由なく自信満々だった男の姿を思い出し、思わず王族らしからずチッと鋭く舌打ちした。

 ラナーの話では、『バルブロお兄様が一人であんなことまでできるとは思えません。以前は“八本指”と繋がりがあったようですし、“八本指”の残党か、あるいは新たな犯罪組織と繋がっているかもしれませんね』とのことだった。

 それについてはザナックも同意見であり、折を見て兄王子に追及と対処をしなくてはならないだろう。

 とはいえ、あまり時間がないだろうことも分かっていた。

 現在、王都だけでなく王国全土で第一王子の愚考が噂という形で広まっているらしい。このままでは国民の不満や怒りが一気に王家に向かうことになるだろう。

 一番良いのは早急にこちらから噂の事実を認め、相応の罰をバルブロに下すことだ。

 しかしこればかりは現国王であるランポッサ三世の責務であり、ザナックにはその権限がないため手が出せなかった。臥している今のランポッサ三世を思えば、バルブロの件は後回しにするほかない。

 ザナックはもう一度ため息を吐くと、今はできることをするべく再び目の前の書類に取り組むことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって王城の暗い一室。

 全てのカーテンが閉め切られ、光源の一つも灯されていない闇の中で、部屋の主であるバルブロ・アンドレアン・イエルド・ライル・ヴァイセルフがベッドに腰を下ろして深く頭を抱えて蹲っていた。

 相当暴れでもしたのか、テーブルや椅子などの家具は横転し、花瓶は割れて水や花が散乱し、運ばれたのだろう料理も全てが床に撒き散らされて絨毯に濃い染みを作っていた。

 激しい嵐が過ぎ去った後のような無残な有様に、しかしバルブロの心は自分自身のことで占められていた。

 頭に繰り返し浮かぶのはカッツェ平野での横暴と、エ・ランテルでの屈辱。

 そして王城に返ってきてから囁かれる、メイドや小間使いや城の兵士たちのものであろう声。

 

『カッツェ平野の戦では悲惨な事態になったんですって』

『それも全てバルブロ様のせいなんでしょう?』

『城で大人しくしていれば良かったのに』

『……余計なことを……』

『これでバルブロ様はおしまいだな……』

 

 それらに繰り返し繰り返し侮辱され、なじられ、バルブロの怒りにどんどん火をつけていった。

 何故自分がここまで言われなければならないのか。自分はこの王国のために良かれと思って行動したというのに。悪いのは全て、この王国に攻め込んでくる帝国と、突然現れて横暴の限りを尽くしたアンデッドどもではないか。いや、そもそもこれまでの戦で帝国をさっさと始末できなかった貴族や民兵どものせいではないか。自分は悪くないし、決して間違ってなどいない!

 

「………クソ…、クソ、クソッ!! 何故こんなことにっ!!」

 

 強く握りしめた拳で側にあったクッションを何度も叩く。

 何度『自分は悪くない』と言い聞かせても、何度も鬱憤を晴らそうとしても、バルブロの不安と焦燥は薄れない。

 何故なら、非があろうとなかろうと、何かの損害が出た場合は誰かがその罰を受けなければならないことを知っているからだ。そしてその罰を受けるのは、殆どの場合、マイナスな印象を最も多く持たれた者なのだ。そこに真実など必要ない。見せしめという意味も込めて、一番悪いと思われている者を罰する。それが政治というものなのだ。

 その流れでいくと、今回の敗戦とエ・ランテルの地を奪われた責任は全て自分に負わされることになる。

 

「……クソッ、馬鹿どもが……全員俺のせいにしおって!! ……このままでは王位継承権も危ないかもしれん……!」

 

 第一王子である自分であれば死罪はないだろうが、エ・ランテルという一つの都市を失ったのだ、それ相応の罰を覚悟しなくてはならないだろう。三か月ほどの謹慎くらいが妥当だとは思うが、父が今回のことを重く見た場合、悪くすれば王位継承権すら剥奪される可能性もある。それだけはなんとしても阻止しなければならない。

 

「……一番の問題はエ・ランテルが奪われたことだ。何としても奪い返さなければならないが……どうすれば……」

 

 エ・ランテルを奪い返すためには、当然ながら今占領しているアンデッドたちをどうにかしなければならない。

 しかし今の王国にそんな力がないことくらいは、いくらバルブロでも理解できていた。

 ならばどうすべきか……と頭を悩ませ、唐突にある一つの光明が閃いた。

 

「……そうだ……! 王国だけでは勝てないなら、外から力を集めればいいではないか……!!」

 

 この世界にはリ・エスティーゼ王国以外にも人間の国は多くある。アンデッドの国など他国にとっても脅威でしかなく、今回の件で多くの国が戦々恐々としているだろう。ならばその国々に声をかけ、力を合わせて対抗すべきであると説き、自分がその旗印となってアンデッドどもを駆逐してエ・ランテルを取り戻せばいいのだ。そうすれば再び誰もが自分が王にふさわしいと気が付くだろう。

 

「そうとなれば早速行動しなければな! ……手始めに聖王国、他の周辺国でいうと評議国と竜王国……仕方がないから今までの無礼を許して帝国にも声をかけてやるか……。法国は……そういえば最近森妖精(エルフ)どもに滅ぼされたのだったな。チッ、使えん奴らだ」

 

 バルブロは舌打ちしながらも勢いよくベッドから立ち上がる。

 今は時間が命だ。自分への罰が決まる前になるべく時間を稼ぎ、各国に働きかけなければならない。

 バルブロは漸く晴れやかな笑みを浮かべると、まずはこの部屋を綺麗に掃除させるべく声を張り上げた。

 

 




今回は国の名前と、至高の御方々の王様としての名前の発表回でした!
如何だったでしょうか!
皆さんに違和感なく受け入れて頂けたなら良いのですが……(汗)
因みに国の名前『トレス=シエロ』はスペイン語で『三つ=天国』という意味で、『三方の至高の御方々による天国(楽園)』という意味を込めてみました!
『このシリーズではこういう名前でいくんだな~』と温かい目で見守って頂ければ幸いです……(土下座)
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