機動戦士ガンダム 英雄黙示録   作:京勇樹

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決断

巨大建造物

ジェネシスから放たれた破壊の奔流は、ユーラシア連合軍艦隊に直撃

直撃を受けたユーラシア連合第八機動艦隊は、消滅した

 

『な……なにが……』

 

『全軍、一時後退!! 指定ポイントに後退する!!』

 

予想外過ぎる光景にみちるは固まり、義之は即座に後退を指示

MS隊や艦隊は、その指定ポイントに向けて反転し離脱を開始した

ダルクス軍の最優先目標はユーラシア連合軍のようで、離脱する連合軍には攻撃してこなかった

そのために、宙域からの離脱に成功

指定ポイントにて、態勢の立て直しが始まった

 

「あれは恐らくですが、核が爆発した際に出るガンマ線を使ったレーザー兵器です」

 

と説明を始めたのは、麻耶である

 

「アークエンジェルの観測器機が、ガンマ線を観測しました……あの兵器は、内部で核爆発を起こさせて、その際に発生するガンマ線を何回もコヒーレントさせて、レーザーとして放つ兵器だと思われます」

 

麻耶のその説明を聞いて、会議をしていた一同は黙っといた

すると、義之は

 

「もしそれが……地球に放たれたら、どうなる?」

 

と問い掛けた

すると麻耶は

 

「……撃たれた場所によりますが……ほぼ確実に、10億人以上の人々が死に、動植物も壊滅的打撃を負います……」

 

と辛そうに説明した

それを聞いて、ざわめきが走った

その被害予想は、未だかつてない被害だった

しかし、ヨタ話だとも否定出来なかった

その威力は既に見ていた

膨大な数のユーラシア連合軍の、第八機動艦隊が容易く消滅していた

今回は第八機動艦隊が狙われて、その後方には地球は無かった

だがもし、ユーラシア連合の艦隊が狙われて、その後方に地球があったらどうなるか

ほぼ間違いなく、麻耶が言った通りの被害が出るだろう

そしてそうなったら、憎しみの連鎖が止まらなくなり、戦火が拡大する

そうなったら、取り返しが着かない

 

「……ユーラシア連合は、月基地から増援を受けるだろう……こちらも、戦力を増やすしかないか……」

 

義之がそう言うと、映像で会議に参加していた大和艦長

小澤提督が

 

『しかし、こちらに予備戦力など……』

 

と濁した

すると義之は

 

「……出したくなかったが、御剣警備部隊を呼ぶしかない……」

 

と告げた

実を言えば、アメノミハシラに寄った際に、何人かが

 

『自分達も、共に行きます』

 

と言ってきたのだ

しかし、義之が

 

『君達の仕事は、平和になった後に来る……それまでは、生きるんだ』

 

と言って、アメノミハシラに残してきた

彼等はMS戦力を有しているが、軍隊ではない

彼等は警備会社であり、戦うことが仕事ではない

彼等の仕事は、民間人を守ることだと

だから、残してきた

しかしもはや、手段を選べる段階ではない

ユーラシア連合が戦力を増やすことを予見し、ダルクス軍も増やす筈である

そうなったら、数で劣る連合が不利になる

少しでも不利を減らすためには、こちらも数を増やすしかない

苦渋の決断だった

そして、義之の決断に否の声は上がらなかった

だから義之は、オペレーター席に座っているななかに

 

「アメノミハシラに繋ぎ、彼等を向かわせるように言ってくれ……」

 

と言った

この選択でどうなるかは、今の義之には分からない

しかし、少しでも早くこの戦争を終わらせるには、これしかなかっただろう

事態は、最終局面になる

次の戦いが、最終決戦だ

誰もが、そう疑わなかった

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