機動戦士ガンダム 英雄黙示録   作:京勇樹

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激突

「やはり、かなりの数だな!」

 

直哉はそう言いながら、テスタメント改を駆っていた

すれ違い様にビームサーベルでダークダガーLを切り捨て、振り向いてビームライフルを発射

一機のウィンダムを撃ち抜いた

 

「だが、問題は核部隊だ……」

 

直哉はそう言いながら、周囲を見回した

その直後、直哉機にビームの雨が降り注いだ

 

「この攻撃は!?」

 

直哉はそう言いながら、視線を上に向けた

そこに居たのは、二機のガンダム

 

「ブラウカラミティ……ゲルプレイダー!!」

 

円夏と部隊を組んでいた、二機のガンダムだった

その二機を見て、直哉は

 

「ということは……スコール少佐とオータム大尉か!!」

 

とその二機のパイロットを見抜いた

ユーラシア連合軍ファントムペイン第一部隊所属、スコール・ミューゼル少佐

同、オータム・グライド大尉

数少ない強化人間の成功個体

そういう点では、直哉より格上の存在である

機体性能は、ほぼ互角

最高速度では、テスタメント改に軍配が上がる

 

「援軍は、期待出来そうにないか……だが!」

 

ストラトス隊の中では、頭一つ抜きん出た性能のテスタメント改

それ故に、ストラトス隊では単機運用が決まってしまっていた

だが、悲嘆する気は毛頭無い

何故ならば、仲間は他にも居るのだから

そして何よりも

 

「負ける気もない!」

 

直哉はそう言うと、二機に向けて突撃した

場所は変わり、義之とみちる

二人は二度ミーティアを装着して、ユーラシア連合軍とダルクス軍が入り乱れた戦域を縦横無尽に駆けていた

二機が駆け抜けた後には、幾つもの炎の華が咲き、数多の残骸が宙を漂っていた

たった二機に、その宙域のほぼ全てのMSが圧倒されていた

それは機体の性能もあるが、一重に、二人の操縦技能が卓越しているからに他ならない

ミーティアを装着した二機は、最早MAと言っても過言ではない見た目とサイズになっている

そんな大型機体を二人は、通常のMSを超えた速度で乗りこなしていた

勿論だが、今二人を膨大なGが襲っている

だがそのGも、テスタメントより低い13G

それを知った二人は、何がなんでも操縦しようと決めた

直哉は命懸けで16Gという前代未聞のGに耐えて、ガンダムを一機を撃破している

強化人間の失敗とされ、使い捨てられるはずだった直哉がだ

ならば、普通の健常なパイロットたる自分達に出来ない道理はない!

 

「伊隅!」

 

『ハッ!!』

 

そうして二機は、すれ違い様にそれぞれ砲撃をしていた艦を一隻ずつ撃沈

更には、周囲に居たMS隊を中隊規模吹き飛ばした

だが、その直後

 

「つっ! 散開!!」

 

『つうっ!!』

 

義之達の居た場所を、幾多のビームが走った

回避した二機は、ほぼ同時に攻撃してきた敵を視認した

それは、禍々しい赤と黒の塗装が施された一機のガンダムだった

そのガンダムを見た義之は

 

「オーガ……カラミティ……」

 

とその機体の名前を呟いた

それは、初音島の諜報班が幾多の身命を睹して判明した名前だった

災厄の鬼

その名を冠するガンダムは、もはやその名前の通りに鬼だった

ガンダムを象徴するデュアルアイは睨むような目になり、頭部のV字アンテナからは一本ずつ真上にアンテナが追加されている

最早原型機たるソードカラミティの面影を残しているのは、背負っている一対の対艦刀だけ

胸部のビーム砲は無くなっているが、腰部に連結式のビーム砲を装備している

なお、連結せずとも固定式ビーム砲として使えるようになっている

両肩にはサブアームに保持されたビームマシンガンが装備されていて、それが先程のビームの雨の正体だ

その機体を見て義之は

 

「伊隅……ミーティアの制御権を渡す……こいつは、俺が引き受ける」

 

と言うと、ミーティアからフリーダムを分離させた

それを聞いたみちるは、素早く義之が分離させたミーティアの制御権を自機に同期させて

 

『了解……御武運を』

 

と言うと、一気に離脱していった

それを見送ると、義之は

 

「優しいじゃないか、魔女よ……見送るとはな」

 

と敵パイロット

セルベリア・ブレスに、通信を繋げた

すると、セルベリアは

 

『あのような小者……私が殺らずとも、この戦場で命を落とすだろうよ』

 

と侮蔑を込めた声で、義之に言った

すると、それを聞いた義之は

 

「そうやって見下していると、足下を掬われるぞ」

 

と言って、ビームライフルを構えた

しかし、セルベリアは

 

『いや、事実だよ。英雄……貴様も、ここで朽ち果てろ』

 

と言うと、対艦刀を構えた

それを見て、義之は

 

「はっ……上等!!」

 

と気合の声と共に、突撃したのだった

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