「核部隊は、どこだ!?」
と言いながら、彼、ユウヤ・ブリッジスは一機のダガーLを切り捨てた
ユウヤ率いるアルゴス部隊の最優先目標は、核投射部隊である
前回の旗艦は義之達が撃沈したが、新たに用意されているだろうと予想されている
それが出来るのが、ユーラシア連合という大国なのだ
『慌てないで、ユウヤ!』
気が急いていたユウヤに落ち着くように促したのは、ユウヤの僚機を務める、アルゴス3
ステラ・ブレーメルである
彼女が乗っているのは、初音島が払い下ろししたアストレイ二型の狙撃仕様だ
彼女の狙撃の腕は非常に高く、ユウヤの機動を予測して、その邪魔になりそうな位置の敵を逃がすことなく撃ち抜く
アルゴス隊には、なくてはならない存在である
『だな。慌てなくても、向こうから来てくれるだろうさ!』
ステラの言葉に同意したのは、白い塗装のユウヤ機とは違い、紺色に塗装された烈空弐型に乗ったタリサ・マナンダルだ
彼女はある山岳民族の血を引いており、高い身体能力を誇っている
そしてその高い身体能力を活かした格闘戦を得意としていて、それはMS戦にも活かされている
彼女が乗る烈空弐型は、ユウヤ機とは多少仕様が違い、今は二人が乗る二機種で制式採用を争っている最中でもある
『そう言っている間に、お客さんだぜ!!』
そう言ってビームライフルを撃って、ウィンダムを撃破したのは、ヴァレリオ・ジアコーザ
通称、VGである
陽気な性格で何かと軽い言動が目立つが、やる時はやる男である
そんなVGの言葉を聞いて、ユウヤは
『蹴散らすぞ! 散開!!』
と指示を下し、自らユーラシア連合のMS部隊に突撃した
そんなユウヤ機を狙い、ドッペルホルン連装砲を装備したダガーLが砲撃した
だがユウヤは、その砲撃を機動で容易く回避
お返しにとビームライフルを撃って、そのダガーLを撃破した
それに怒ったのか、二機のウィンダムが盾裏のグレネードを連射しながら突撃してきた
ユウヤはそのグレネードを、烈空弐型の頭部バルカン砲で迎撃しつつ、距離を取った
その直後、一機をステラ機が撃ち抜き、もう一機をタリサ機がスレ違い様に切り捨てた
その光景に恐れたのか、最後の一機になったダガーLが、反転して離脱しようとした
だがそのダガーLは、下方からのビームの直撃を受けて爆散した
それは、VGの攻撃だった
VGは相手の行動を予測して、ある程度の距離を取っていたのだ
逃げようとした場合、すぐに攻撃出来る位置を取るために
交戦開始から約二分足らずで、同数のMS部隊を撃破
それは、彼等が一角のエースという証左だった
その時
『お前ら、離れろ!!』
というユウヤの指示と同時に、全員散開
先程まで四機が居た場所に、ビームの雨が降り注いだ
回避した四機は、一斉に攻撃してきた敵機を視認した
それは、両肩を赤に塗装した一機のガンダムタイプ
『オーガカラミティ……』
『
その敵機を視認したユウヤは、獰猛な笑みを浮かべて
『お前ら、手出しするんじゃねぇ……あれは、俺がやる!!』
と言って、ビームサーベルを抜刀した
そして、オーガカラミティに突撃しながら
『さあ、決着を付けようぜ……二人とも!!』
と声を上げた
そのオーガカラミティのパイロット達が、クリスカとイーニァの二人だと確信していたからだ
そうして、この世界での戦いは終局を迎えつつあるのだった