「……見つけたぞ……グスルグ……」
『まさか……クルト……か?』
主戦域となった、ヤキン・ドゥーエ宙域
その一画で、奇跡とも言える再会が起きていた
二人はかつて、同じ部隊に所属していた
JEU軍懲罰部隊、422部隊
ネームレス
クルトは身に覚えの無い上官への反逆罪で、ネームレスに送られた
そして、ネームレスに隊長が居ないことを知った
正確には、クルトが配属される一つ前の戦闘で戦死
その直後に、クルトがネームレスに配属となった
懲罰部隊ネームレス
懲罰部隊と銘打ってはいるが、体のいい使い減らし部隊と認識されていた
そのネームレスだが、本来は特殊部隊として設立されたのである
故に、ネームレスの管轄は通常指揮下には無く、JEU軍情報局直轄扱い
設立された当時は、帝国とEU軍から精鋭が集められた
しかし、ある秘匿作戦で大量に戦死者が出てしまった
幸いにも相手に証拠は掴ませなかったが、早急に人員が求められた
そこで帝国とEU軍は、技能は高くとも扱いに困っていた兵を多数送った
そしてまた戦死が出ると、今度は懲罰対象者を送った
そこから、ネームレスは懲罰部隊という扱いに変わっていった
そうしてネームレスは、ある二つの特殊なルールが出来た
一つ目は、認めた者以外には名前を教えない
そして二つ目は、当時の隊員の半数以上の名前を知る者が隊長をやる
この二つだった
そして先代隊長戦死当時、その資格があったのはグスルグだった
しかしグスルグは、自分には指揮を執る器が無いと自覚していた
そこにクルトが現れて、グスルグはクルトが隊長に相応しいと即座に看破
クルトに自身の名前を教え、クルトのサポートに回った
その後クルトは、グスルグの読み通りネームレスの半数以上の名前を聞き、ネームレスの隊長となった
その後、クルトはネームレスの隊長として部隊を引っ張っていった
だがグスルグは、ユーラシア連合のEU侵攻時に裏切りを見て、脱走
行方を眩ませた
その後クルトは、EU離脱戦から後退戦を繰り返しながらグスルグを探し続けた
そして、カラミティ・レーヴェンにグスルグが居ることを突き止め、今回の派兵に志願
今、再会した
「グスルグ……出来ることなら、俺は友を撃ちたくない……投降してくれ」
クルトがそう言うと、グスルグは短く笑って
『それは無理な話だ、クルト……俺はあいつ……ダハウの言葉に、夢を見つけた……そしてその夢を、叶えたいんだ!』
と宣言し、武装の複合バズーカを突き付けた
それを聞いて、クルトは
「あぁ……グスルグなら、そう言うと思っていた……だから、強制的にでも!!」
と言って、愛機となったシグー・タイフーンを進ませた
戦争を
何よりも、友を止めるために