「いい加減にぃ!!」
『墜ちろっ!』
義之とダハウは、互いにそう言いながらライフルを撃った
二人の撃ったビームは、丁度中間で激突
周囲に、衝撃波を撒き散らした
この時、二機は損傷していた
フリーダムは、左肩の装甲と右足が膝から喪失
プロヴィデンスは、ドラグーンを半数
更には、左腕が無くなっている
だが、二人は止まらなかった
否、止まれない
ダハウは、長年虐げられてきた同胞達の独立のために
義之は、地球のために
互いにに譲れぬ思いのために、戦いを止めない
『貴様には分かるまい、英雄よ! 長年虐げられ、妻子や家族を失った我等の怒りが! 憎しみが! ユーラシア連合は、確かに敗北している! しかし、奴らにとっては一つの敗北に過ぎない! また新しい指揮官が据えられて、我等に牙を剥く! そうなる前に、かの国を滅ぼす!!』
「そのために、10数億の生物を殺すのか!? 一国を滅ぼすために!!」
ドラグーンからのビームを、義之はビームサーベルで弾き、バラエーナを撃った
放たれたビームは、プロヴィデンスに迫るが、ダハウは回避し
『50年の間虐げられた同胞の苦痛に比べれば、些事だ!』
と言って、ライフルを連射した
そして、続けて
『初音島には、感謝している! ユーラシア連合から亡命してきた同胞達を、多く受け入れてくれたことにはな! しかし! 地球という環境が、ユーラシア連合のような奴らを産み出した! だから私が、大罪人の名を背負い、地球を汚す!!』
と叫び、残った武装を一斉に撃った
その攻撃を、義之は盾で防いだ
そして
「なぜ、他国を頼ろうとしない! こちらは、そちらを独立国として認めようと準備していた! そちらのスパイからの報告で、把握していた筈だ!」
と言った
それは、杉並からの報告だった
今初音島内部には、少なくとも数人のダルクスのスパイが紛れ込んでいると
敢えて泳がせながら、捕縛するタイミングを伺っているようだ
『確かに、初音島はその用意が進んでいることは知っている……しかし、他の国々では遅々として進んでいない!』
「くっ!?」
帝国、EU、自由ユーラシアは、未だにユーラシア連合と交戦下にあり、ダルクスを独立国として認めていいのかと議論が繰り返されていた
どうやら、それも把握しているようだ
『もう遅い! もはや、止められんのだ!!』
「くそがっ!!」
ダハウの言葉に、義之は悪態を吐きながら弾幕を回避
ビームサーベルを、構えた
「……もう遅いというのならば、俺が止める! 罪人となる前にな!!」
『やれるのならば、やってみせろ!!』
これが、二人の交わした最後の会話だった
死闘の結果は、どうなるのか