『……見えた!』
そう声を上げたのは、その機動性故に先行していた直哉機で、ジェネシス内部に突入するためのハッチを見つけたのだ。
しかし、その近辺には黒い装甲のMS隊が展開しており、そちらも直哉機を捕捉したようだ。
次々と砲撃を放ち、高密度の弾幕を形成した。
普通ならば、大きく回避するか防御で足を止めるかだろう。しかし、直哉はそのどちらでもなかった。
『邪魔ああぁぁぁぁぁぁ!!』
と雄叫びを挙げて、ビームサーベルを左手に保持し、そのビームサーベルでビームを弾き、迫ってきたミサイルは頭部のバルカン砲で迎撃し、機銃弾はVPS装甲で耐えた。
まさに、強行突破としか呼べないその行動に、ダルクス軍は驚愕からか、僅かに行動が鈍った。
そこに、閃光が走った。
直哉機から遅れること僅か、直哉機の後方に展開していたストラトス隊とホワイトファング隊が砲撃を開始したのだ。
そのうちの一発が、一機に直撃し貫通。真空の宇宙に炎の花を咲かせた。
それで二隊の接近に気付き、一部が二隊を迎撃するために分火した。
だが、それによって直哉機を阻んでいた弾幕の密度が落ちた。
高密度で止められなかったのに、密度が落ちたらどうなるのか。
その結果は、火を見るより明らかだった。密度が落ちた隙を突いて、直哉機は一気に肉薄。蹂躙を開始した。
ビームサーベルが振るわれる度に、敵機が切り裂かれて爆散する。
そんな中直哉は、背後から襲撃してきたザクの胸部にディバインストライカーのクローを叩き込んだ。
そのクローの一撃は、ザクのコクピットブロックを押し潰した。
すると、接触通信により
『この……バケモノが……!』
とうめき声が聞こえて、次の瞬間には血を吐いた音が聞こえた。
それを聞いた直哉は
『バケモノで十分だっ!』
と返しながら、更にビームサーベルをまるで獣の爪のように振るった。
それにより、次々とダルクス軍のMSは残骸に成り果てる。テスタメントはまるで、咆哮を上げて暴れる獣のように、縦横無尽に駆け抜けて、ダルクス軍を撃破した。
そして、ダルクス軍を突破した二隊はハッチに接近すると、ハッチに対して集中砲撃し破壊した。
確かにジェネシスは特殊なPS装甲により、戦艦の主砲や陽電子破城砲すら耐えた。
しかし、ハッチは開閉のために装甲が薄く、しかも隙間がある。
だから、破壊出来た。
それを見た直哉は、即座に内部に突入した。
その後に、二隊も突入しようとした。だが
『……すまない』
と直哉は呟き、ディバインストライカーを展開させた状態でパージした。
『直哉!?』
『何を!?』
それにより、二隊は中に入ることを拒まれて足止めされた。
『すまん……だが……効率的に破壊するには……このほうが手っ取り早いんだ……死ぬのは、俺だけで十分だ……』
『直哉ああぁぁぁぁぁぁ!!』
直哉の呟きを聞いた唯依は、直哉が何をするつもりか気付いた。
直哉は、自爆するつもりなのだ。