機動戦士ガンダム 英雄黙示録   作:京勇樹

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ようやく、近いうちに明久たちが出せそうです


いざ、教導任務へ

三日後、義之達の姿は軍港にあった

 

「つーわけで、我々はこれから御剣財閥への教導任務に向かう」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

義之の言葉を聞いて、出張に向かうメンバーは姿勢を正した

 

「お前ら、忘れ物はないか? 取ってくるなら、今のうちにソッコーで取ってこいよー」

 

と義之が言うと、シャルロットがおずおずと手を上げて

 

「あの、大佐……」

 

と、声を出した

 

「どうした、デュノア少尉。忘れ物か?」

 

と義之が問い掛けると、シャルロットは首を振って

 

「いえ、そうではなく……ボク達が乗る艦はどれでしょうか?」

 

シャルロットの疑問も、もっともだろう

 

ワルキューレ隊旗艦のアークエンジェルに乗るのかと思えば、アークエンジェルの姿は見当たらない

 

「あー、うむ……我々が乗る艦は……アレだ」

 

義之はそう言いながら、人差し指である艦を示した

 

「「「「「…………え!?」」」」」

 

 

その艦を見て、その場のほとんどのメンバーが驚愕した

 

数時間後、場所初音島から離れた海上

 

「まさか、富士に乗れるなんてな……」

 

「流石に、予想外だったよ……」

 

一夏とシャルロットは、手すりに身を預けながら海面を見て呟いた

 

そう、教導任務に向かうメンバーが乗ったのは、日本帝国が誇る超努級空母の富士だった

 

しかも、富士を護衛しているのはJEUの艦隊である

 

富士級超弩級空母一番艦《富士》

 

この富士は、日本帝国が発した八八艦隊計画に基づき建造された超弩級空母である

 

トラマリン構造を採用し、莫大な積載量と三基のカタパルトを利用した迅速なMSの展開に重点を置いた巨大空母である

 

しかも、内部にはかなりの規模の機械設備を誇っており、部品状態からのMS建造や簡易的な改修まで行えるのだ

 

驚くべきは、MSの最大収容数である

 

甲板を含めると、最大で四十機を搭載可能という話だった

 

なお、護衛艦隊の旗艦は同じく日本帝国の最強を冠する戦艦

 

大和級一番艦《大和》だ

 

一夏とシャルロットが大和を見た第一印象は、移動要塞である

 

なお、この大和も八八艦隊計画に基づき建造された戦艦である

 

大和級はこの大和の他に、二番艦《武蔵》と三番艦《信濃》が建造されている

 

そして、この大和級のコンセプトは最強の火力と防御力である

 

異常とも呼べる対空レーザー機銃の数

 

艦の側面や艦尾に設置されているミサイルランチャー

 

二連装式45センチ副砲が前後合わせて、三門

 

そして、三連装式55センチビーム砲《カグツチ》が二門もある

 

装甲に至っては、対ビームコーティングが施された複合装甲が三層形成されている

 

これぞまさしく、最強の戦艦と言えるだろう

 

そして、この大和は砲撃戦だけではなく、MS運用能力も有している

 

積載MSの数は一個中隊規模

 

戦艦としては、十分だろう

 

その戦艦、大和を含めてJEUの連合艦隊が護衛に就いている

 

もはや、VIP待遇である

 

なお、一夏達は知らなかったがこの護衛艦隊はJEU側が願い出たのである

 

義之達としては、自前でなんとかしようとしたのだが、JEUからの強い嘆願に折れた形である

 

そして、二人がぼーっと海を見ていたら

 

「お? こんな所に居たのか」

 

と、義之の声が聞こえた

 

二人が声のした方向に顔を向けると、制服を着崩した義之が居た

 

「大佐!」

 

「お疲れ様です!」

 

義之に気づいた一夏とシャルロットが敬礼すると、義之は手をパタパタと振って

 

「敬礼はいい。それよりも、お前らは荷物はちゃんと置いてきたか?」

 

と二人に問い掛けた

 

すると、二人は若干顔を赤らめて

 

「は、はい……置いてきましたが……」

 

「俺達が同じ部屋というのは……大丈夫なんですか?」

 

と、義之に問い掛けた

 

そう、この空母に乗るにあたり、泊まるペアを発表したのだ

 

義之、麻耶ペア

虚、弾ペア←付き合ってるので問題ない

一夏、シャルロットペア←義之のイタズラ心

本音、さやか

以下略

 

という具合である

 

二人の問い掛けを聞いて、義之はカッカッカと笑って

 

「どうせ、一つ屋根の下で同居してんだ。今更、大して変わらないだろう?」

 

と言ったが、二人としては大違いである

 

確かに、二人は同じ家に住んでいるが、他に直哉や一夏の姉である千冬も住んでいる

 

しかも、部屋も完全に別なので、かなりの緊張感である

 

二人がどう反論すべきか口ごもっていると、義之が手を叩いて

 

「と、そうだった。お前らを呼びに来たんだった」

 

と言った

 

「呼びに来た?」

 

と一夏が首を傾げると、義之は笑みを浮かべて

 

「そう。既に、艦長殿には話をつけた。水着に着替えて、甲板に集合だ」

 

と言った

 

そう言われた二人は、キョトンとした

 

「まあ、ちょっとした暇つぶしだよ」

 

義之はそう言うと、背後に居た麻耶と共に二人の前から去った

 

それから、十数分後

 

富士の甲板の一角には、水着を着た男女達が集まっていた

 

「というわけで、今からバレーボール大会を行う!」

 

「「「「「おおおぉぉ!」」」」」

 

義之の言葉を聞いて、初音島のメンバーは喝采を上げた

 

なお、よく見れば、初音島メンバーの他には、休憩中なのか帝国軍の顔ぶれも混じっている

 

「このバレーボール大会で優勝した者には、豪華景品を授与する! なお、今のところの参加者およびオッズはこれだ!」

 

と義之が指差した先には、麻耶が書いたのだろう

 

几帳面な字で参加者とオッズが書かれていた

 

義之、麻耶ペア 1.2倍

 

一夏、シャルロットペア 1.8倍

 

弾、虚ペア 2.5倍

 

本音、さやかペア 5.9倍

 

まゆき、雪菜ペア 1.5倍

 

以下略

 

となっている

 

そして、ホワイトボードの下には《途中参加大歓迎》の文字

 

「それでは、第一試合! 開始!!」

 

義之のその言葉を合図に、バレーボール大会は始まった

 

その後、試合はトントン拍子に進んでいった

 

もう、残ってるペアも数組となった時だった

 

「随分と楽しそうだな」

 

という、男性の声が聞こえた

 

その声に聞き覚えがあり、義之は振り向いた

 

振り向いた先に居たのは、共にメガネを掛けた男女だった

 

「あなた方は確か、帝都守備連隊の……」

 

と義之が言うと、男性のほうが

 

「そういえば、名乗っていなかったな。私は帝国陸軍帝都守備連隊の狭霧直哉(さぎりなおや)少佐だ」

 

「その副官の駒木沙世子(こまぎさよこ)大尉です」

 

男性、狭霧直哉が敬礼しながら名乗ると、女性、駒木沙世子も続けて名乗った

 

二人は総じて痩身だったが、義之は二人の体つきを見て、パイロットだとわかった

 

「帝都守備連隊の少佐殿ですか。まさしく、トップガンですね。失礼。自分は初音島統合防衛軍特務部隊隊長の桜内義之大佐です」

 

「同じく、副官の沢井麻耶少佐です」

 

義之と麻耶が名乗ると、狭霧直哉は少し驚いた様子で

 

「君がかの英雄か……若いな」

 

と言った

 

それを聞いた義之は、軽く肩をすくめて

 

「よく言われますよ」

 

と言うと、狭霧直哉に視線を向けて

 

「そういえば、狭霧少佐殿はなぜこちらに?」

 

と問い掛けた

 

すると、狭霧直哉はバレーボールのコートに視線を向けて

 

「なに。私達も少しばかり、暇を持て余していてな。参加したいと思ったのだが、大丈夫かな?」

 

と首を傾げた

 

「ええ、大丈夫ですよ。こちらへ」

 

義之は快諾すると、二人を案内した

 

そして、試合はすぐさま始まった

 

「それでは、飛び入り参加者対、大佐の試合を始めます!」

 

なお、今回から実況は早々に敗れた楠木さやかが行っている

 

「では、飛び入り参加者を紹介いたします! 帝都守備連隊の狭霧直哉少佐殿と駒木沙世子大尉殿です! 帝国軍のトップガンの腕はどれほどなのでしょうか!」

 

とさやかが興奮した様子で語っていると、横に座っている本音が

 

「これは、面白い勝負になりそうですねー」

 

と何時も通りの、のほほんとした様子で語った

 

ちなみに、本音の水着(?)は某電気ネズミの着ぐるみである

 

なぜか、尻尾や耳が動いている

 

「そして、そのお二人の対戦相手は、我等が英雄! 桜内義之大佐とその副官、沢井麻耶少佐です!」

 

さやかが義之達を紹介すると、周囲で喝采が起きた

 

「それでは、注目の対戦! スタートです!」

 

さやかの鳴らしたゴングを合図に、ボールが宙を飛んだ

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

数十分後

 

試合が始まった当初は周囲からヤジや応援があったが、今はシンと静まり返っていた

 

「な、なんという白熱した試合でしょうか……今現在、点数は10対10で両方ともマッチポイントです!」

 

このバレーボール大会は、11点先取で勝ちということになっている

 

それに対して、両方ともマッチポイントという白熱した試合展開

 

ヤジも止むというものだ

 

「それでは、正真正銘の最終ラウンド、スタート!!」

 

さやかがそう言った直後、ボールを持っていた麻耶がボールを高く上げてから鋭いスパイクを放った

 

麻耶が放ったボールは文字通り、弾丸のように相手のコートに突き刺さりそうになったが、駒木が素早く反応して右手を突きながら、左手で宙に上げた

 

それを、狭霧直哉が渾身の力を込めてお返しとばかりにスパイクを打った

 

狭霧直哉が打ったボールは、義之たちのコートのど真ん中に突き刺さるかと思いきや、それを義之が右手で打ち上げた

 

それを、ジャンプした麻耶が見事なスパイクとして相手のコートに打った

 

しかし、このボールは狭霧直哉がレシーブして空中に浮いた

 

浮いたボールを、駒木がコート目掛けて打った

 

その直後

 

義之がネット間近でジャンプして、ブロックした

 

その結果、ボールは狭霧直哉の手前でコートに落ちた

 

「試合終了! 激戦を制したのは、桜内大佐と沢井少佐ペアです!」

 

さやかが勝者を宣言すると、ドッと歓声が起きた

 

義之と麻耶は、汗をタオルで拭きながら二人に近づいて

 

「いい試合でした」

 

と言いながら、右手を出した

 

「こちらも、なかなか楽しませてもらったよ」

 

狭霧直哉もそう返しながら、同じように右手を出して義之と握手した

 

なお、この少し後に義之と麻耶は大会から棄権

 

以降は観戦に回っていた

 

そして、大会の結果はというと

 

優勝したのは、決勝戦にてまゆき、雪奈ペアを大どんでん返しにて下した、一夏、シャルロットペアだった

 

「それでは、優勝した織斑少尉とデュノア少尉に対して、賞品を与える」

 

義之はそう言うと、一つの封筒を差し出した

 

「開けてみ」

 

義之に促されて、一夏は封筒を開けた

 

中に入っていたのは二枚のチケットだった

 

「さくらパーク豪華プレミアムチケット……えっ!?」

 

シャルロットはそのチケットを見て、目を見開いて固まった

 

「さくらパークって、あのさくらパークですか!? メガフロート丸々一つを使った、超巨大テーマパークの!?」

 

さくらパーク

 

それは、初音島に住んでいる者ならば誰もが知っている巨大テーマパークである

 

このさくらパークのコンセプトは、一日では遊び尽くせないである

 

それを体現したかのように、膨大な敷地を活かした遊具が施設されている

 

「おうよ。そのさくらパークだ」

 

義之が肯定すると、シャルロットは更に

 

「しかも、このチケットは、めったにお目にかかれないあの幻のプレミアムチケット!?」

 

と驚愕していた

 

すると、一夏が無頓着な様子で

 

「なあ、シャル。このチケットって、そんなに凄いのか?」

 

と聞くと、シャルロットは目をクワッと見開きながら一夏の肩を掴んで

 

「凄いなんてものじゃないよ! これが有るだけで、全アトラクションが優先的に乗れるし、更にはさくらパーク内にあるホテルにもタダで泊まれるんだよ!?」

 

「わかった、わかったから。落ち着け!」

 

シャルロットは力説しながら、一夏を左右にガクガクと揺らした

 

揺らされてる一夏としては堪ったものではなく、シャルロットに落ち着くように促した

 

「はっ! ご、ごめんね一夏。つい、興奮しちゃって……」

 

促されて落ち着いたらしく、シャルロットは謝りながら手を離した

 

義之はそんな二人を見ながら、微笑んで

 

「まあ、いつ使うかはご自由に」

 

と言うと、あてがわれた自室へと戻った

 

こうして、単発イベントは終了した

 

そして、一同は御剣財閥の有する島へと向かう

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